チアリーディングなどの言葉で知られるcheerは「声援を送る」などの意味がありますが、原形・現在形で使うことがあまりなく「I cheer」などの形はほぼ見かけません。
通常はcheer upやcheer forまたは進行形で使われることが多い単語です。微妙にニュアンスや意味が異なるので整理してみました。
読み方は【tʃíər】なのでそのままカタカナで「チアー」ぐらいでしょうか。
cheer【tʃíər】
cheer
動詞では「声援を送る、喝さいする、歓声を上げる、応援をする」などの本来の意味です。表現として応援していることに間違いはありませんが、歓声や喝采など音を作り出すことに寄った表現です。
When Ichiro broke the record, the crowd cheered.
イチローが記録を破ったとき、観衆は喝采した。
I could hear cheering when I walked past the arena.
アリーナを通過したときに、歓声が聞こえた。
My throat hurts because I was cheering so loud.
大きな声で応援したので喉を痛めている。
There were hundreds of fans cheering in the audience.
聴衆の中に数百のファンの声援があった。
cheer for
「~に声援を送る」の意味になります。cheerだけだと声をあげることに寄った表現ですが、cheer forになると特定の誰かを応援することを意味します。
細かな差ですが「~のために歓声をあげる」ことはつまり応援していることになります。
The crowd cheered for Ichiro when he broke record.
イチローが記録を破ったとき、観衆は彼に声援を送った。
I cheered for my sister who was in the Olypmics.
妹がオリンピックに出場しているとき、私は応援した。
cheer on
cheer onはよくwhileなどと一緒に使われ、基本的にはforと同じ誰かに声援を送ることですが、その何かの期間中や物事が継続しているときに使います。
forとonはどちらでも意味は通りますが、瞬間的な動作ではなく、継続したことに対してはonが自然になるという、前置詞の選び方の難しさがあります。
The crowd cheered on Ichiro while he attempted to break the record.
イチローが記録を更新しようと試みているとき、観衆は彼に声援を送った。
My sister was participating in the gymnastics event while I cheered her on.
私が応援している間、妹は体操のイベントに参加していた。
My mother cheered me on when I studied for the entrance exams.
入試に向けた勉強をしている時に母親は応援してくれた。
We cheered on the high school baseball team at the playoffs.
プレイオフで私達は高校の野球チームを応援した。
cheer up
こちらは何か悲しいことや辛いことがあった場合に「元気づける」といった意味になります。
My girlfriend cheered me up after I lost my job.
私が職を失ったあとに彼女が元気づけてくれた。
My mother always cheers me up by making cookies.
母親はいつもクッキーを作ることで私を元気づけてくれる。
cheer(名詞)
名詞では大きく2つあり「声援」と、「元気」みたいな意味でも使われます。
When he looked at the audience they gave him a cheer.
彼が観衆を見たとき、彼らは歓声を彼に与えた。
She always brings a sense of cheer wherever she goes.
彼女はどこに行くときも、いつも元気を振りまいている。
Cheers!(乾杯!)
日本語の「乾杯!」にあたる言葉で、飲み会の席でグラスを合わせる時の掛け声としてよく知られています。
このチーアズは軽い挨拶などに使われるケースもありますが、けっこうイギリス英語よりの表現なので北米ではあまり見られません。
A: Here’s your money.
B: Cheers!
これが君のお金だよ。
チアーズ!
ありがとう、やったねみたいなカジュアルなあいさつに近い感じです。