bar(禁止する・除いて・バー)の意味と使い方

bar(禁止する・除いて・バー)の意味と使い方
 

公開日: 最終更新日:2019.12.8

bar(バー)は長い棒状のものを指しますが、古くは扉を頑丈に閉めるための横木である閂(かんぬき)として使われたことが、今日の動詞での「禁止する」といった意味につながっています。

また長い木は敷居やテーブルとして使われたため、ちょっとお酒が飲めるようなカウンターのテーブルのお店の「バー」や、昔は法廷などを指して使われていたそうです。

基本的には長い木の棒ですが、象徴や比喩としてさまざまな意味に使われ熟語・イディオムになりやすい言葉だといえます。使い方を整理してみました。

棒・棒状のモノの「bar」

棒・棒状のモノの「bar」

バーといえば、長い棒状のもの全般なので、チョコレートバー(板チョコ)、バーコードみたいなものも含めて広く使えます。

物体としてシンプルなので、さまざまな比喩やスラングに使われやすい単語だといえます。

例文

I bought a chocolate bar.

チョコレートバーを買った。

例文

The thief stole 200 bars of gold.

泥棒が200本の金塊を盗んだ。

物体として考えればstickとほぼ同じです。カナダ人のスティーブにいわせると個人の感覚としては「stickはより木で、より細いもの」「barは金属などでより太いもの」を連想させるそうですが、このあたりは人によってイメージ・解釈がかわりそうです。

お酒を飲むバーは長い棒・長い木がカウンターのテーブルになっているからだという説が有力です。

例文

I went to a nice bar last night.

昨夜、いいバーにいった。

サラダバーやドリンクバーについては以下の記事を参照してください。英語だと「salad bar」「dessert bar」あたりは使われています。

bar(標準・基準の意味)

bar(標準・基準の意味)

bar(バー)は「標準、スタンダード、基準」のような意味でも使われます。このbarはおそらく走り高跳びや棒高跳びのような、そこを超えればクリアーだという意味でのバーだと思います。

例文

Pokemon Go has raised the bar for debut success in smartphone gaming.

『ポケモンGO』はスマホゲームにおいて初登場時での成功という点で基準をあげた。

例文

The bar has been lowered on what is considered good television.

良いテレビ番組の基準というのは下がっている。

例文

He set the bar too high.

彼はバー(基準)をあまりにも高くした。

hurdle(ハードル)も比喩的に使われることはありますが、こちらは妨げるような「障害」といった使い方なので意味が異なります。

例文

He overcame many hurdles to become famous.

有名になる前に彼は多くのハードルを乗り越えてきた。

法廷・弁護士

法廷・弁護士

かなり古臭い言葉でbarは「法廷」を指していた時代もあったそうです。弁護士の専門用語ではどうなのかわかりませんが、少なくとも現代の普通の人の言葉遣いではありません。

法廷で傍聴席と裁判の関係者をわける敷居のようなものとしてバーが昔はあったそうです。

そこから弁護士をbarristerと呼んだ時代もありましたが、最近はあまり聞かれない言葉です。時代感としては上の写真のような感じです。ドラマとかでは登場するかもしれません。

動詞:bar(禁止する)の使い方

動詞:bar(禁止する)の使い方

今でも古い家では「閂(かんぬき)」として長い棒を扉を閉めるために使いますが、語源に近いところでは、この扉をがっちりしめる長い棒を指して「bar」と呼んだそうです。

扉をがっちり内側から閉める閂(かんぬき)のイメージが転じて、人を出入り禁止にしたりするといった意味につながっています。

必ずしも人に対して使う(出入り禁止)、人を締め出す必要もないので、以下の例文のように単純なモノの使用禁止にも使えます。

過去形・過去分詞は「barred」となります。

例文

This place has barred cell phones because of the cameras.

この場所は携帯電話が禁止されている。なぜならカメラのためだ。

例文

The government barred marijuana.

政府はマリファナを禁止した。

例文

I was barred from that bar.

私はバーから出禁をくらった。

例文

Lance Armstrong was barred from cycling after the discovery that he had been doping for years.

数年にわたってドーピングをしていたのが発覚した後で、ランス・アームストロングは自転車競技から締め出された。

barとbanの違い

banの方が少しフォーマルな表現だとはいえますが、どちらも同じ「禁止する」です。

以下の例文はどちらも可能で同じ意味になります。

例文

Fighting is banned from this sport.

= Fighting is barred from this sport.

喧嘩はこのスポーツでは禁止されている。

banは「禁止」の意味で名詞として使えますが、barは他にも「バー」や「棒」など他の意味があったりするのでややこしくなるなら避けたほうが無難です。

例文

The government lifted the ban last Monday.

△ The government lifted the bar last Monday.

政府は先週の月曜日にその禁止を解除した。

例文

There is a ban on marijuana.

△ There is a bar on marijuana.

マリファナは禁止されています。

文章ならまだわかりますが、会話でパパッといわれるとちょっとわかりにくい部分もあるかもしれません。

「禁止する」は類義語が多いので以下の記事を参考にしてください。

「~を除いて」の意味でのbarring

barは「~を除いて、~を除外して」といった使い方もあります。これは先に紹介した「禁止する」からの延長です。

exceptの意味で、よく文頭に来てBarringの形で見られます。

例文

Barring yesterday’s rain, it was a good vacation.

昨日の雨を除けば、良い休暇だった。

例文

Barring any problems, we will finish this project today.

いくつかの問題をのぞけば、今日にこのプロジェクトは終わるだろう。

例文

He is the best bar none.

彼は文句なしに最高だ。

bar noneは「文句なしに、例外なく」といった意味で最高を強調するための表現です。

no holds barred

これはよく使われる表現で「制限なしで、無条件で、やりたい放題で」を意味します。

例文

There was a no-holds-barred debate on discrimination.

差別に関して制限のない議論があった。

遠慮なく何でも議論し合ったという意味です。

例文

That tabloid is known for its no-holds-barred reporting.

あのタブロイド紙は制限のない報道で知られている。

内容を制限されずに自由な報道をしているということです。



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