mowは「刈る、刈り取る」の意味で、よく「mow the lawn(芝を刈る)」の組み合わせで見かけます。日本では住宅事情から芝刈り機で芝刈りをする人は限られてきますが、アメリカではより日常の光景として存在しています。
mow downは一種の比喩表現であり、刈り取るようになぎ倒していく動作を描写しています。交通事故の描写などでも登場します。ここではmowの使い方を例文にまとめています。
mowの意味と使い方
長い植物を大量に切ることで「刈る、刈り取る」を意味します。日本の住宅事情ではあまり見ませんが、mowは普通は機械などでの作業を指して使われます。鎌のようなもので切るのは単にcutではないかといった意見がありました。
発音は【móu】なのでモウが一般的です。イギリスではマウのように発音されると書いている辞書もありますが、イギリスでも広くモウが使われています。一部地域では【mə́u】と発音するケースもあるのだと思います。
mow【móu】
活用は「mowed」が過去形なのは確実です。
過去分詞は2種類あってそのまま「mowed」とするか、不規則変化で過去分詞に「mown」とするかで意見がわれていました。
「have mowed」と「have mown」の書籍での登場回数を調べると「have mowed」がやや多いものの、両方が登場しているのでどちらも正解だと思います。windowsの校正機能では「mown」を間違いとしています。
The grass is too wet to mow.
その草はあまりにも湿っていて刈り取れない。
Mowing strawberry plants helps them to survive the winter.
イチゴの苗を刈ることは、イチゴが越冬する助けになる。
機械で刈り取る作業でも「収穫、刈り入れ」の意味合いではreapがあります。mowは刈り取って捨てるような意味合いです。
He hired immigrants to do the reaping.
彼は刈り入れをするために移民を雇った。
mow the lawn(芝を刈る)
TOEICにはよく「芝を刈る(mow the lawn)」という表現がでます。lawn が「芝生、芝地」です。だいたい機械で芝刈りをしているおじさんの描写などです。
A man is mowing the lawn.
(TOEICの問題)1人の男が芝を刈っている。
同じ意味で「cut the grass」もあり、どちらも広く使われています。やや「mow the lawn 」のほうが一般的かなといった程度です。
My mom told me to mow the lawn.
= My mom told me to cut the grass.
母親は私に芝を刈るように言った。
しかし、芝刈り機は「lawnmower」であって「grasscutter」とはいいません。
I had to get my lawnmower fixed.
芝刈り機を修理しなければならなかった。
mow downの意味と使い方
mow downは何かや誰かが倒れるほど激しく叩いたりするような行為で「なぎ倒す(ように刈り取る)」といった意味になります。
一種の強調であり、比喩的な表現だと考えてもいいと思います。
普通はかなりの数、人数に対して行われます。人間に使うと人が殺されたことを暗に示すことが多いです。
He drove his car off the road and mowed down several mailboxes.
彼は車を道路から外れて走らせ、いくつかの郵便受けをなぎ倒した。
Rambo mowed down a whole platoon with his machine gun.
ランボーはマシンガンで小隊をなぎ倒した。
植物には両方が使えますが、mowは作業として刈り取っている普通の感じです。mow downを使うとなぎ倒すような刈り取りで普通の状況ではないことを示唆しています。
Companies are mowing down rain forests at an alarming rate.
企業は熱帯雨林を異常な速さでなぎ倒している。
Companies are mowing rain forests at an alarming rate.
企業は熱帯雨林を異常な速さで刈っている。
この場合はmow downを使うと、貴重な何かが刈られているように聞こえます。mowだと日常の取るに足らない作業のように聞こえるので言葉選びとしてはmow downがよさそうです。
森永のアイス「MOW(モウ)」
森永が発売するアイスのブランドに「MOW(モウ)」があったので、なんでこんな名前なのか調べてみると公式サイトに記載がありました。
Q:『MOW(モウ)』の名前の由来は何ですか。
A:牧場で食べるソフトクリームをコンセプトに牛の鳴き声をイメージしました。ミルクのコクがしっかり味わえるアイスであることをこめて名付けました。
英語だと牛の鳴き声はmooになるので、日本語に基づいたネーミングだといえます。
A cow says moo.
牛はムーと鳴く。
The cows are mooing in the field.
牛が野原でムーと鳴いている。
スティーブは日本語で牛が「モー」と鳴くことを知っていたので、そんな不思議な名前には感じなかったそうです。知らない人が見たら除草剤か何かに感じるのかもしれません。
牛乳で「モー1杯」みたいなダジャレは英語でも「One moo-re」で成立するのではないかといった意見もありました。