publicizeは「公表する、公にする」といった意味で、広く世間にわかるように発表することです。そこから「宣伝する、販売促進する」といった意味にとれるケースもあります。「公表する」といっても仲間内のグループなどにはあまり使われない言葉です。
ここでは類義語である「announce」「publish」「advertise」との違いを比較しながら、publicizeの使い方を例文にまとめました。
この記事の目次!
publicizeの意味と使い方
公に知られる状態にすることで、動詞で「公にする、公表する」を意味します。public(パブリック、公衆の、周知の)と同じ仲間です。
まず以下のように、動詞で「公にする、公表する」の意味で使えます。
The company publicized its profits for the year.
その会社はその年の利益を公表した。
The city government made a poster to publicize their new program.
市庁は新しいプログラムを公表するためにポスターを作った。
announce、publish、advertiseなどとも近いですが、完全にイコールではないので、違いをご紹介します。
publicizeとannounceとの違い
announceも「発表する、公表する」を意味しますが、主な違いとしてはpublicizeは「世の中の人々」「みんな」つまり「public」に関わることを公にする場合に使われます。
一方でannounceは「みんな、公」にも使えますが、特定のグループの人々に向けて使うことも可能です。
She announced to her family that she was a lesbian.
彼女は家族に自分が同性愛者だと告げた。
She publicized to her family that she was a lesbian.
(身内に言うだけならば変な表現)
家族に告げただけで、世の中の人々に、もしくはみんなに言ったわけではないのでpublicizeは使えません。
The host of the party announced the bingo numbers.
そのパーティーの主催者はビンゴの数を発表した。
The host of the party publicized the bingo numbers.
(普通のビンゴ大会なら変です)
何らかの理由でビンゴの数字を新聞など人々に見られるようなところで発表した場合は別ですが、パーティーにいる人々にだけ伝えたのでpublicizeは使えません。
publicizeとannounceが置き換え可能なケース
この2つの単語は公に伝える場合には、意味はかなり重複するので置き換え可能です。
The company publicized(= announced) its profits for the year.
その会社はその年の利益を公表した。
The city government made a poster to publicize(= announce) their new program.
市庁は新しいプログラムを公表するためにポスターを作った。
The latest find has been publicized(= announced) in an effort to revive Egypt’s tourism sector
その最新の発見はエジプトの観光部門を活性化させようとして公表された。
publicizeとpublishの違い
publishも「発表する、公開する」といった意味がありますが、「出版・発行する」の意味もあるので、おそらくこちらで受け止められるかもしれないという話です。けっこう「印刷物」を感じさせる言葉がpublishです。
McDonald’s publicized their ingredients.
マクドナルドは素材を公表した。
上の例文だと「どこどこ産のジャガイモを使用しています」といった意味合いです。必ずしも良い情報とは限りません。
McDonald’s published their ingredients.
マクドナルドは素材を発行した。
上の文章だと紙に印刷して発表したか、オンラインで発表したようなニュアンスになります。
一方で実際の印刷物であるならpublishがベターな選択だといえます。
Stephen King’s next novel will be published in May.
スティーブン・キングの次の小説は5月に出版されるだろう。
Stephen King’s next novel will be publicized in May.
スティーブン・キングの次の小説は5月に宣伝されるだろう。
上の例文での「publicize」とは、小説が公になることであり、ここでは「promote(販売促進する、宣伝する)」に近い意味です。
おそらく、みんなは前からスティーブン・キングが新作小説を執筆している話は知っているのだと思います。それが5月に内容などが一般的に明らかになるといったニュアンスです。書店で5月に発売されているのか、内容が公になっただけでまだ買えないのかは不明です。
publicizeとadvertiseの違い
同じく「宣伝する」といった意味のadvertiseとの違いを比べてみます。
McDonald’s publicized their ingredients.
マクドナルドは素材を公表した。
上の例文はすでに述べたように何を素材に使っているのかを明らかにした、という話です。
McDonald’s advertised their ingredients.
マクドナルドは素材を宣伝した。
上のように書くと素材そのものを売りたがっている印象を少し与えます。少しニュアンスが異なってきます。
しかし、以下のような例文ならばほぼ意味する部分は同じです。publicizeは「公にする、みんなが知れる状態になる」であり、つまり宣伝広告が開始されると解釈できるケースもあります。以下の例文は「TV commercial」といっているので、宣伝広告の要素がよりはっきりしてきます。
McDonald’s advertised their new contest with a TV commercial.
McDonald’s publicized their new contest with a TV commercial.
McDonald’s promoted their new contest with a TV commercial.
マクドナルドはTVのコマーシャルで新しいコンテストを宣伝・発表・促進した。
publicity(パブリシティー)
publicityが「注目、評判、風評、知名度」あるいは「広報、宣伝」のことです。
The company got a lot of bad publicity because of the lawsuit.
訴訟が原因で、その会社は多くの悪評を得た。
The airline gave away free smartphones as a publicity stunt.
その航空会社は宣伝行為として無料でスマホをあげた。
publicity stuntは売名行為、宣伝行為のことです。
bad publicityは悪い意味での注目ですが、英語にも以下のようなことわざがあります。
There’s no such thing as bad publicity.
この世に「悪評」なんてものはない。
YouTuberの炎上なども含めて、悪くても目立ったほうがいいというマーケティングの格言です。