タバコ(tobacco)とは英語では植物のことであり、葉っぱを指して使われます。その葉っぱを使って紙で巻いたものがコンビニで売っているシガレット(cigarette)となります。
日本ではほぼ「たばこ/タバコ」の名称が使われており、あまり「シガレット」を使う機会がありませんが、英語では区別されています。ほかにもタバコの葉を使った製品には葉巻・シガー(cigar)があります。
cigarは昔はお祝いや褒美に使われたこともありイディオムとして名残が見られます。ここで煙草に関係する表現をまとめています。
この記事の目次!
タバコ(tobacco)とシガレット(cigarette)の違い
言葉の定義・本来の意味としてはタバコ・煙草(tobacco)とは原料となるタバコの葉っぱ、植物を指します。
そのタバコの葉っぱを紙でくるくると巻いた製品「紙巻きたばこ」を英語ではシガレット(cigarette)と呼びます。コンビニなどで販売されているメビウスやマルボロなどのことです。
This cigarette uses high quality tobacco.
このシガレットは高品質なタバコの葉を使っている。
お金持ちやマフィアなどが吸っている葉巻(cigar)は、タバコの葉を使っていますが紙巻たばこ・シガレット(cigarette)ではありません。
したがって英語では以下の例文のように言葉を使います。
I bought some cigarettes from a tobacco shop.
シガレットをタバコショップで買った。
I bought some cigarettes from a cigarette shop.
シガレットをシガレットショップで買った。
Give me a cigarette.
シガレットをください。
上の表現はともに問題ありません。ただ日本語的な感覚での以下の表現は、意味するのは葉っぱのことになります。
I bought some tobacco from a shop.
タバコの葉をお店から買った。
Give me some tobacco.
タバコ(タバコの葉)をください。
ロンドンに留学していた知人は現地はシガレットが高いので、自分で葉っぱ(たばこ)を買って自分で巻いて節約していました。
smoke(カナダ)
たとえばカナダではタバコのことをsmokeといったりするそうです。
Give me a smoke.
タバコをください。
I bought some smokes.
タバコを買った。
日本人はあまりシガレットとたばこを区別しませんが、英語の定義では原則的にはたばことは葉っぱを指します。
しかし、英会話でシガレットをたばこといっても意味は伝わるだろうし、世界的にどこまで区別されているのかは不明です。
産業などを指す場合にはTobaccoがより一般的な表現です。
◎ Tobacco companies cannot advertise at sporting events.
〇 Cigarette companies cannot advertise at sporting events.
たばこ会社はスポーツイベントで宣伝ができない。
他にもlightに「たばこに火をつける」といった意味があったり、take a dragで「たばこを1くち吸う」の意味になります。
cigar(シガー)の意味と使い方
tobacco(植物)を使っているけれどcigarette(シガレット)ではないものの代表としてはcigar(シガー/葉巻)があります。
cigarはマフィアなどが吸っている感じの葉巻です。キューバなどが産地としても有名です。
Cuban cigars are banned in the USA.
キューバ産の葉巻はアメリカでは禁じられている。
His boss handed him a cigar to congratulate him.
彼のボスは彼を祝うために葉巻をあげた。
(close but) no cigar
上の例文のようにかつては葉巻・シガーは高かったので、昇進や子供の誕生のお祝いのギフトや賞品として使われていました。
この葉巻をあげる習慣はもう廃れていますが、表現に残っています。
「近い、おしいけれど、葉巻ではない」みたいな感じです。
A:What is the capital of Canada?
カナダの首都は?
B:Toronto?
トロント?
A:Close but no cigar. It’s Ottawa.
おしいけれど間違い。オタワです。
A:How did you do in the lottery?
ロトはどうだった?
B:Close but no cigar. I got five out of six numbers.
おしいけど違う。6個中5つが正解だった。
ほかにもtobacco(植物)を使った製品や楽しみ方にはシャーロックホームズが吸っているようなパイプやキセル、水タバコや嗅ぎタバコなども存在しています。
cigarette butt(タバコの吸殻)
cigarette buttはタバコの吸い殻のことです。
There were cigarette butts all over the street.
道中にタバコの吸い殻があった。
The ashtray was full of cigarette butts.
その灰皿はタバコの吸い殻でいっぱいだった。
もしタバコのことを話していることが明らかな場合は「butts」だけでも伝わりますが、「butt」は尻、笑いのネタなどたくさんの意味があるので気をつけなければなりません。
以下の1つ目の例文は「ashtray(灰皿)」という単語があるのでおそらくタバコの吸い殻のことだと伝わりますが、2つ目の例文は説明が不十分なのでこれだけでは何が道中にあるのか伝わりません。
The ashtray was full of butts.
その灰皿は吸い殻でいっぱいだった。
There were butts all over the street.
(道中に「butts? 」があった)
buttのほかの意味は以下の記事にまとめてあります。
電子たばこを英語でどういうか?
海外ではベース液に香料をまぜた「フレーバーリキッド」に電気で熱を加えて、その蒸気を吸うベイプ(vape)、ベイプペン(vape pen)とよばれる電子たばこが人気です。
これらは比較的、新しい言葉です。以前はこういった機器は「e-cigarettes(電子たばこ)」とも呼ばれていました。
この言葉の元になっているのが「vapor」で、物理の用語で蒸気を意味します。
The doctor recommended a medicated vapor for my cold.
医者は風邪に医療用の蒸気を薦めた。
There was a cloud of vapor after the machine exploded.
機械が爆発した後に蒸気の雲ができた。
厳密には液体の蒸気を吸うベイプ(vape)と「iQOS」のような加熱式たばこは区別されるものだと思います。
ニオイ、煙量を抑えたiQOSに比べて、VAPEは「爆煙(ばくえん)」を売りにするほど煙(蒸気)の量が多く、また「フレーバーリキッド」はフルーツやスイーツといった甘い香りのするものが人気で、見た目、ニオイともにタバコ以上に目立ちます。
このあたり電子たばこをどう呼ぶか? については名称がまだ定まっていない感じがあります。また電子たばこではなく電気たばこではないのかといった指摘も英語としてあるので以下のelectricのページをご覧ください。