コロンビア大学が過去15年間で、大学において最も課題として出された本を「オープン・シラバス・プロジェクト」の一環としてランキングで発表しています。
アメリカの大学全体の「課題図書」としての話なので、純粋に最も読まれているとなれば聖書やハリーポッターなどかもしれません。
アメリカ国内の大学で課題図書として読まれている10位までのランキングは以下のとおりです。
1位:The Elements of Style / William Strunk Jr.
英語文章ルールブック ウィリアム・ストランク・Jr
2位: Republic / Plato
国家 / プラトン
3位:The Communist Manifesto / Karl Marx
共産党宣言 / カール・マルクス
4位:Biology / Neil Campbell
バイオロジー / ニール・キャンベル
5位:Frankenstein / Mary Shelley
フランケンシュタイン / メアリー・シェリー
6位: Ethics / Aristotle
倫理学 / アリストテレス
7位: Leviathan / Thomas Hobbes
リヴァイアサン / トマス・ホッブズ
8位: The Prince / Niccolò Machiavelli
君主論 / マキャベリ
9位: Oedipus / Sophocles
オイディプス王 / ソポクレス
10位:Hamlet / Shakespeare
ハムレット / シェイクスピア
以下の元サイトで見ることが可能です。
最も多かったフィクションの課題図書は、英国人小説家メアリー・シェリーによる名作小説『フランケンシュタイン』で、これは人によっては本当の意味での初のSFだと見なされているそうです。
作品のラインナップが古典の中の古典で、こんなの読んでいるのか…とアメリカの大学の厳しい感じが伝わってきます。
The Elements of Style / 英語文章ルールブック
1位になっているこの本は、日本語訳されたものが『英語文章ルールブック』のタイトルで発売されています。
レポートなどを書くことも多い大学生に基本的な英文の書き方のルールを理解してもらおうという意図がみえます。
気になったので英語版をAmazonで購入してみました。
The Elements of Style, Fourth Edition
The little bookの愛称があるようで薄くて小さな本です。
内容は単数形・複数形の使い方など英語の基本からはじまっていますが、英語で書かれているので初心者には難しい内容かもしれません。
大学時代の恩師に日本語の書き方の本として本多勝一さんの『日本語の作文技術』をすすめられました。
本多勝一さんはいろいろと言われますが、これは非常に良い本で、一昔前の大学生はみんな読んでいた本として紹介されました。
内容は句読点の打ち方から作文の基本まで載っているので、おすすめしたい本です。
英語も日本語も私たちは普通に話し書きますが、体系的な作文の練習をしている人はほとんどいません。
村上春樹のような文芸的な文章ではなく、誰でも訓練次第で身につけることが可能な技術ではあるので、大学生、社会人問わず一読する価値はある本なのでおすすめです。