dismissは「却下する、しりぞける」などの意味で使われます。ニュースでは「解雇する、クビにする」の丁寧な表現として使われることが多いです。
語源を調べると「miss」とは成り立ちが違うため関連のない言葉です。スペルだけを見るとmissの否定のように見えますが関係ありません。
名詞ではdismissalで多くは「解雇」の意味で使われることが多いですが、少し変わった使い方もあるので例文と共に紹介します。
dismiss(動詞)の意味と使い方
dismissはけっこう幅広い使い方があり「(要求などを)却下する、棄却する」や「退ける、はねつける」などの意味があります。
発音は【dismís】なのでディスミスぐらいでしょうか。
語源を調べると「miss」とは無関係で、もともとは「どこかに送る、どこかに行かせる」みたいな意味だそうです。
mission(ミッション)と関係があり、結果的に意味をとるとdismissは「離れてもいいという許可を出す、自分から遠ざける」みたいな感覚がベースになっています。
We dismissed the possibility that the neighbor stole our newspaper.
私たちは近所の人が私たちの新聞を盗んだ可能性を取り下げた。
「盗んだ可能性を遠ざける」つまり却下するといった日本語になります。
My plan was dismissed.
(少し曖昧な表現)
以下に紹介する多様な意味があり、上の例文だとベースの感覚が「自分の意見が遠ざけられた」ぐらいの感覚になるので「私の計画は無視された、却下された」ぐらいの解釈でちょっと具体的に何を指すか曖昧さを残します。
自分から遠ざける感覚から「拒絶する、受け入れられない」のような感覚で使われる言葉でもあります。
以下は原作が漫画作品でハリウッドで実写映画化された『アリータ:バトル・エンジェル』の作品作りについて、海外のアニメファンがその作品を受け入れられないといったニュースからです。
Some even completely dismissed the movie as, “how bad Hollywood still is at understanding and adapting anime.”
何人かは「ハリウッドはいまだ、いかにアニメへの理解と適用についてはひどいことか」と、この映画を完全に拒絶した。
解散させる
クラスやミーティングなどを解散させるといった意味でも使われます。参加者が自由にどこにでも行ける状態になる許可を出すといった意味で終わることです。
これも「自分から離れてもいいよ」という許可を出すことだと考えるとわりと納得できます。
The teacher dismissed the class.
先生はクラスを解散させた。
The meeting was dismissed at 5:00.
会議は5時に終了・解散した。
解雇する
また「解雇する」のフォーマルな言い方としてニュースにはよく登場します。解雇するの意味では、dismissを使わないほうがより一般的です。
これも言葉本来の感覚につながっており、自分から離れてどこかに行っていい許可を出すことは解雇することの婉曲としてはつながっています。
「解雇する」なので普通の文章では会社・企業が主語になります。自分が主語の場合は受動態になります。
The police officer was dismissed for taking bribes.
= The police officer was fired for taking bribes.
その警察官はわいろを受け取ったことで解雇された。
He was dismissed from the company because of downsizing.
= He was laid off from the company because of downsizing.
彼は事業縮小によりレイオフされた。
dismissal(名詞)
dismissalはあまり見かけない言葉ですが、名詞では多くは「解職、解雇、解任」で仕事をやめさせる行為の名詞として使われます。
これも元は「離れてもいい許可、どこかに行くことを許す」なので、少し直接の言及を避けた表現になっています。
発音は【dismísəl】です。
His dismissal was because of poor work performance.
彼の解雇は悪い仕事のパフォーマンスのためだった。
His dismissal was a result of taking bribes.
彼の解雇は賄賂を受け取った結果だった。
His dismissal came because of downsizing.
彼の解雇は人員削減のためだった。
dismissal time
学校(school)関係にdismissalが使われると「離れてもいい許可」なので「下校」を指すケースが見受けられます。
The dismissal time is early today.
今日は下校時間が早い。
学校関係では「離れてもいい許可(=下校)」を指すことが多く、動詞であっても「生徒を退学させる」の意味では使われません。
生徒を退学させる場合には「expel」が使われます。先生に対しては「仕事・職業」なので解雇するの意味でdismissal / dismissは使われます。
The school expelled Tom.
学校はトムを退学させた。
The school dismissed the teacher for punching a student.
学校はその先生を生徒を殴ったことで解雇した。