subtitle(サブタイトル)の意味は字幕か副題か?

subtitle(サブタイトル)の意味は字幕か副題か?
 

公開日: 最終更新日:2021.12.21

英語では一般的にsubtitle(サブタイトル)といえば、それは「字幕」の意味で受け止められる可能性が高いです。外国人俳優のセリフにあわせて登場する日本語の文字などを指します。

メインタイトルの下にあるような「副題・サブタイトル」の意味もなくはないのですが、どれほど一般的であるかは不明です。

ここでは「subtitle(サブタイトル)」が何を意味するのか? といった問題を整理しています。

subtitle(サブタイトル)の意味

subtitle(サブタイトル)の意味

一般的に何も考えずにsubtitle(サブタイトル)といえば、外国人俳優が話したセリフにあわせて表示される「字幕」の意味でとられる可能性が高いです。以下の例文のように使います。

subtitleは動詞で「~に字幕を付ける」の意味もあります。名詞で「字幕」とする場合は通常は複数形のsubtitlesとなります。

例文

I don’t like foreign movies because I have to read the subtitles.

外国の映画は好きじゃない。なぜなら字幕を読まないといけないからだ。

例文

She uses movies with subtitles to help study French.

彼女はフランス語の勉強を助けるために字幕付きの映画を使う。

例文

Often the subtitles don’t match exactly what the characters are saying because of space issues.

しばしば字幕は完全には登場人物の言っていることとは合わない。なぜならスペースの問題があるからだ。

例文

I prefer subtitled movies to dubbed ones.

私は吹き替えより字幕映画を好む。

dubbed(吹き替え)

dubbed movieで「吹き替え映画」となり、動詞でdubが「吹き替える」です。

アメリカで人気だったファミリードラマ「フルハウス」の続編「フラーハウス」がネットフリックスで公開されるニュースでも登場しました。

例文

The show will also debut with the original writer and reunite the Japanese voice actors who dubbed Full House.

またその番組は脚本家もオリジナルと同じで、さらに日本語吹き替え版では「フルハウス」と同じ声優陣が再び顔を揃えるだろう。

overdub(オーバーダブ)で多重録音となります。

吹き替えとは話が違いますが、DVDなどに収録されている監督や出演者が撮影の裏側をしゃべっているおまけ映像はAudio CommentaryやDirector Commentaryと呼ばれます。

subtitleとサブタイトル

日本語でいう「副題」としてのサブタイトルの意味はあるにはありますが、専門用語であまりこの意味ではそこまで使う言葉ではない感じがあります。

しかし、この「副題」の意味で見かけないわけでもありませんが、頻度や世間一般での言葉の意味の認知度となると少し不明な点が残ります。

例文

They used a different subtitle for the latest Pirates of the Caribbean movie in Japan.

彼らは最新の『パイレーツ・オブ・カリビアン』の日本版に異なる副題を使った。

例文

The subtitles of all Lord of the Rings movies are The Fellowship of the Ring, The Two Towers, and Return of the King.

『ロード・オブ・ザ・リング』の副題は「旅の仲間」「2つの塔」「王の帰還」だ。

上のようなカタカナ的な使い方が間違いではありません。

宇宙開発に関わった黒人女性を描いた映画『Hidden Figures』のタイトルが、日本版では『ドリーム:私たちのアポロ計画』に変更されました。この変更はけっこう映画ファンの怒りを買っています。最終的には「私たちのアポロ計画」は削除されています。

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この場合はタイトルが「Hidden Figures → ドリーム」に変更されて、勝手にサブタイトル「私たちのアポロ計画」が付け加えられたと考えられます。

しかしアプリStudyNowで配信した英文のニュースでは「subtitle」を副題の意味で使おうかと考えましたが、混乱するということで使っていません。事前の情報なしでいきなり「subtitle」を使うと字幕の意味に受け止められるからです。

副題は英語でどういうのか?

では副題は何というかといえば、それはもう全体を含めて「title」でしかないといった話になりました。

ニュースでは副題の変更・追加も含めて「change or add to their titles (タイトルを変更したり付け加えたりする)」と表現しています。

例文

Japanese filmmakers sometimes change or add to the original titles.

日本の映画会社はときどき、オリジナルのタイトルを変更したり、付け加えたりする。

例文

Oftentimes, English movies will change or add to their titles to make them something easier for Japanese people to understand.

しばしば、英語の映画はタイトルを変更したり、付け加えたりする。それらを日本人にとってより理解しやすいものにするためだ。

subtitle(副題・サブタイトル)の意味でも通るのかもしれませんが、どれほど認知されているかわからないので、混乱をさけるためにニュースでは上のように表現しました。

sub + title

subtitleの「sub」とは潜水艦のサブマリンのように「下に」という意味があります。

下の画像の場合「ホビット(The HOBBIT)」がタイトルにあたり、その「下」にある「The Battle of the Five Armies」が文字通りサブタイトルだといえます。

サブタイトルの例

表記は「The Hobbit: The Battle of the Five Armies」と「:」を入れるのも一般的です。

ここで問題になるのが「title」とは英語では「題名・メインタイトル」の意味だけではなく、広義には説明的な文章などすべてを指すということです。

Title : a descriptive heading or caption, as of a chapter, section, or other part of a book.
チャプター、セクション、他の本のパートの説明的な見出しまたはキャプション(短い説明文・字幕)

これは本ですが映画にも当てはまります。広義には画面に出る何かを説明する文字全般を「title」と呼ぶことは可能です。最後に名前が出るのはクレジットですが、あれも広い意味ではtitleといえなくもありません。

このようにメインタイトル以外の部分の、さらにサブで下に出ているものとして「字幕」が位置づけられると考えられます。

こういった視点から英単語の「title」は日本語の「タイトル」より広範囲のものを含むことができるため、カタカナの感覚でとらえると「字幕がサブタイトル?」と不思議に思いますが、英語ではもう少し自然な感じで物事の意味を包括しているといえます。

title(タイトル)について

title(タイトル)はカタカナより意味が広く肩書きなどもさせます。

例文

His job title is “department manager.”

彼の仕事の肩書き・職位は「部長」だ。

例文

He never got a title in his boxing career.

彼はボクシングのキャリアの中で一度もタイトルを手にしなかった。

例文

The title of the new movie hasn’t been decided yet.

新しい映画のタイトルはまだ決まっていない。

titular

titularは大きく2つの意味で考えることができます。1つは「表題の、題名の」の意味です。

例文

Hamlet on Broadway starred Jude Law in the titular role.

ブロードウェイでの『ハムレット』は、ジュード・ロゥが表題の役柄で主演した。

例文

The Thriller album became popular mostly because of its titular song.

『スリラー』のアルバムの人気になった大部分は、表題の曲によるものだ。

もう1つが「肩書きだけの」で、実際には権力がないようなものに使います。

例文

She became the titular head of the university.

彼女は名目上の大学の長になった。

closed caption

クローズドキャプションは「CC」とも表記され、YouTubeなどでも設定できます。

映画の字幕(subtitle)と違う点は「視聴者が表示の選択をできる」「自動で機械的に生成される」「主にテレビ用」といった部分です。

「字幕」と考えてもいいと思いますが、感覚的には「音声箇所の文字起こし」とみなすほうが近いかもしれません。

耳の不自由な人や学習者向けに配信されています。

例文

She turned the TV’s closed captioning on.

彼女はテレビのクローズドキャプションをオンにした。



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