quarter(クォーター)は4分の1を指す言葉で、この考えをベースにしていれば迷うことはほぼないと思いますが、具体的に指せるものがバラバラです。
改めて整理してみると日本よりも遥かに英語では「1/4」の概念が日常生活に根付いている感じがします。
具体的に指しているものが何かを整理しながら、quarter(クォーター)の概念についてまとめてみました。
この記事の目次!
何かの4分の1
基本的には何かの1/4を指し英語で言いかえれば0.25, one fourth, a fourthともいえます。
日本国内で日常で見かけるクォーターといえば、かつてマクドナルドで販売されていた「クォーターパウンダー」などがぱっと思い浮かびます。
これは肉の量の重量が1/4ポンド(113.4グラム)あるぐらいのボリューム感をあらわす商品でした。
日常生活では以下のような表現が可能です。どれも同じ意味になります。
He raised the window a quarter of an inch.
He raised the window a fourth of an inch.
He raised the window 0.25 of an inch.
彼は窓を0.25インチあげた。
I added a quarter cup of flour to the cake mix.
I added 0.25 of a cup of flour to the cake mix.
I added one fourth of a cup of flour to the cake mix.
1カップの1/4の小麦粉をケーキミックスに加えた。
fifteen minutes(15分)
時間に対して使った場合は「15分」のことです。しかし「~すぎ、~前」にだけ使え、3時15分を「3時クォーター」のような形では用いないので以下の例文を参考にしてください。
3:15
Quarter past three
8:45
Quarter to nine
以下のようにはいいません。
× Three quarter
× Nine quarter
25 cent coin
アメリカの25セントコインのことで、愛称はそのまま「クォーター」です。ジョージ・ワシントンと鷲の絵柄が描かれています。
日本では2000円札がありましたが、やはり2500円札にはならなかった、おそらく2500円札を作る発想すらなかったのは、1/4に対する感覚の差でしょうか。
I have three quarters in my pocket.
ポケットに25セントコインが3枚ある。
I don’t have any quarters to use the vending machine.
自動販売機につかう25セントコインがまったくない。
one fourth of a sports game(スポーツ)
バスケットボール、アメフトなど試合が1/4区切りのゲームでは一般的な名称として知られています。
He scored a touchdown in the last quarter.
彼は最後のクォーターでタッチダウンを決めた。
He scored 30 points in a single quarter.
彼は1クォーターで30点を入れた。
アメフトでいえばポジションの名前でQuarterbackが存在しています。略してQBともいわれ、攻撃の指示を出し起点となる司令塔の役割です。
one fourth of a financial year(会計年度)
スポーツとも近いですが会計年度における1年を4つに分割した「四半期」のことです。上場企業などは3か月ごとに業績を発表したりします。
Our company lost profits in the fourth quarter.
我が社は第四四半期に利益を失った。
Third quarter earnings were strong.
第三四半期の稼ぎはよかった。
営舎・兵舎・居住区
これはまったく別の意味になりますが特に軍隊などの「宿舎、営舎」を指します。軍人やその家族の住む兵舎のことです。
My sergeant ordered me back to my quarters.
軍曹は私に兵舎に戻るように命令した。
企業の本社を意味するheadquarters(ヘッドクォーター)もここからきています。かつて陣営などを四区画にわけて、その中の1つが司令部などの重要な部分だったことに由来するそうです。
Our headquarters are in Germany.
我が社の本社はドイツにあるよ。
headquartersは複数形になる
本社を表す「ヘッドクォーター」は英語ではheadquartersと複数形になります。本社が1つであっても、2つであっても普通は複数形になります。
The police raided the headquarters in Roppongi Hills.
警察は六本木ヒルズの本社を強制捜索した。
The company has headquarters in Japan, France, and the USA.
その会社は日本、フランス、アメリカに本社がある。
なぜ複数形になるのかは諸説あるようですが、調べてみてもどれも断定できる根拠でもないので、こういうものだと覚えてもいいのではないでしょうか。
ただし動詞で「~の本部を置く、本部を設ける」の意味もあるので、この場合は「s」の付かない形で見かけることがあります。
They are headquartered in London.
= They placed their headquarters in London.
彼らはロンドンに本社を置く。
Where to headquarter your business is an important decision.
= The location of your headquarters is an important decision.
本社の位置をどこにするかは重要な決定だ。
国籍などのクォーター
日本語の会話では祖父母が外国人である場合には「彼はクォーターなんだ」といった表現が見られます。
これはハーフにも同じことがいえますが、英語ではこの表現をしません。また微妙に複雑な問題が含まれています。
これはハーフの項目で掘り下げているので、それがそのままクォーターにも当てはまります。