Pig Latin(ピッグ・ラテン)とは「偽のラテン語」「なんちゃってラテン語」みたいな言葉遊びのことです。言葉を入れ替えてラテン語の響きっぽくする手法で、子どもたちが秘密の暗号文などを作る際に使われます。作り方は簡単なのでご紹介します。
このピッグラテン語から生まれた「ixnay(元はnix)」が一部の辞書に登録されたりもしているので合わせてご紹介しておきます。
Pig Latin(ピッグ・ラテン)とは?
Pig Latin(ピッグ・ラテン)は「なんちゃってラテン語」「偽のラテン語」みたいな言葉遊びで、ラテン語ではないけれどラテン語っぽい造語を作る方法です。
子どもたちが聞かれたくない話などを暗号っぽく伝える際に、この「Pig Latin(ピッグ・ラテン)」が用いられたりします。
作り方はここでは「cat」を例にしてみます。法則に則って言葉を分解して、ラテン語っぽい「ay」を付け加えるシンプルな構成です。
① catの場合は「c at」と頭の文字を切り離します。
② 切り離した「c」を後ろに持っていき「atc」とします。
③ そこにラテン語っぽい音の「ay」を足して「atc+ay」とします。
④ atcayという言葉の完成!
子どもたちが暗号みたいな感じで「うちにはatcayがいるんだ」みたいな言い方をして遊んだりします。
母音で始まる単語の場合はちょっと調整がありますが基本的には先頭の単語を後ろにくっつけて「+ay」がルールです。
ピッグ・ラテン(Wikipedia)
ixnayが辞書に登録される
このピッグラテンから生まれた言葉である「ixnay」が一部の辞書に登録されるぐらいに一般的になっています。
nixをピッグラテンで変化させたのがixnayです。
ixnayは「拒絶する、拒否する、禁じる、キャンセルする」といった意味です。stopに近い意味です。
My boss told me to ixnay the project.
ボスがそのプロジェクトを中止することを私に伝えた。
Ixnay the chicken because I ordered a pizza.
チキンをキャンセルしてね。なぜならピザを注文したからだ。
これの元になっているのが「nix」で名詞で「皆無、無」だったり、まれに動詞で「拒絶する、拒否する、禁じる、否認する」みたいな意味になります。
古くは「くそ!」みたいな感嘆の言葉でも使われていました。
実際のPig Latin(ピッグ・ラテン)の例
1994年の映画『The Mask』のセリフでPig Latin(ピッグ・ラテン)が使われていました。
文字にすると以下のような感じです。
Ixnay! Ehay’s otgay an ungay.
(暗号文みたいになる)
これは入れ替えると以下のようになります。
Nix! He’s got a gun.
(やめろ!彼は銃を持っている)