「take」と「over」の組み合わせでいくつかの異なる意味になる単語があるのでまとめてご紹介します。
以前にtake in → intakeのような名詞をいくつかご紹介したことがありますが、それと同じ系統の言葉だといえます。
overtake(追い越す)
overtakeは動詞で「追い越す」の意味です。言い換えるとsurpassなどにあたります。
活用はtakeの変化がそのままあてはまるのでovertook(過去形)、overtaken(過去分詞)になります。
My sister overtook me in the race.
レースで妹は私を追い抜いた。
I overtook the other salespeople in my company and got a bonus at the end of the month.
会社で他の営業マンを追い越して、月末にボーナスをもらった。
実際のニュースから引用すると、スターバックスがマクドナルドを追い越すかもしれないといった予測の文脈で登場しました。
Investment firm Nomura Group predicts that within a decade Starbucks will have grown larger than the burger chain by overtaking them in number of stores of which they currently have 36,615.
投資会社の野村グループの予想では、10年以内にスターバックスは、店舗の数において現在36615店を持つこのバーガーチェーンを追い抜き、より大きく成長することになる。
take too much(とりすぎ)
何かを摂取しすぎたりすることは「take too much」で表現できます。
overtakeは「追い越す」の意味なので、この意味では使えません。感覚的に「テイク(取る)をオーバーする」のでいけそうな感じがしてしまいますが別の言葉です。
He took too much chicken from the buffet.
彼はビュッフェでチキンを取り過ぎた。
He overtook chicken from the buffet.
(この使い方はおかしいです)
take over(奪う、奪取する)
こちらは「引き継ぐ、(権力などを)奪う、買収する」などの意味がありますが、根本的なイメージは何かを(力づくで)コントロールすること、コントロールする権利を獲ることです。
A major corporation took over our town’s favorite family restaurant.
大企業が私たちの町の大好きな家族経営のレストランを買収した。
The rebels managed to take over the television stations in the country.
反乱者はなんとか国のテレビ局を奪った。
正統な手順で引き続ぐ場合には「成功する」の意味でも知られるsucceedなども使えます。
takeover(奪取・獲得)
1つの単語になると、そのまま「奪取、獲得」です。文脈によって日本語訳を変えてもいいと思いますが、根本にあるのは同様に力で奪いとるイメージです。
The corporate takeover of our town’s favorite family restaurant was criticized in the newspaper.
企業が私たちの町の大好きな家族経営のレストランを買収したことは新聞で批判された。
The takeover of the television stations by rebels gave them a big advantage.
反乱者達にテレビ局を奪われたことは、彼らに大きなアドバンテージを与えた。