日本語でも流行り廃りがありますが、英語も同様に「今となっては言わないスラング」「ギャグにしかならない表現」「おっさん臭い言葉」があります。
海外ニュースサイトでピックアップされていたので、それをベースに取り上げてみます。90年代のヒップホップ系のスラングが多いですね。
今でも普通に使う人もいたり、地域差もあると思いますが言えば「若い子に怪訝な顔をされるかも…」といった可能性のある言葉です。
crib(自宅)
本来は幼児用のベッド、ベビーベッドの意味です。
We bought a new crib for our second child.
2人目の子供のために新しいベッドを買った。
これがなぜか「自宅」の意味で使われた時期がありました。
Let’s all go to my crib and watch a movie.
俺の家にいって、映画でもみようぜ。
I spent the night at Tom’s crib.
トムの家に泊まった。
『MTV Cribs』がMTVで現在も放送されており「スターのお宅訪問」のような番組です。YouTubeで検索したらたくさん出てきます。
stoked (= excited)
「興奮した」の意味で使われています。stokeは「燃料をくべる」などの意味なので、燃料をくべられたような状態を指していました。
ナレーションを担当してくれたオーストラリア人のジェインはたまに使うといっているし、地域性もあるのかもしれません。単にジェインが歳をとったという可能性も否定できませんが。
I stoked for the new Star Wars movie.
新しいスター・ウォーズの映画に興奮した。
Ann is totally stoked about graduating tomorrow.
アンは明日の卒業にすっかり興奮している。
fly(いかしてる)
beautiful / handsome / sexyなどの意味でflyが使われています。「イケてる」に近い雰囲気をもっとダサくした感じかもしれません。
There are some fly women in that club.
あのクラブにきれいな女がいる。
You are looking fly with that new haircut.
新しい髪型で男前に見えるよ。
オフスプリングの曲にも『Pretty Fly』がありました。
企業などはまだ使うかもしれません。一般的に企業は流行りの言葉をワンテンポぐらい遅れて使ってくる傾向があるようです。
たとえばアメリカではプリングルズの「extreme」味が販売されていますが、extremeは90年代ぐらいに流行った言葉で、今更そんな名前つけるんだといった感じがあります。
tight(仲がいい)
親しい人間関係に対して「tight」といった表現を一昔前はよくしたそうです。
I can get you a job at my company. The president and I are tight.
うちの会社で君に職を用意できるよ。社長と僕はタイトなんだ。
これとは少し違いますが、すごい!の意味で、技術や品質を褒める場合などに使われていました。こちらも廃れています。
His dance moves are tight!
彼のダンスの動きはタイトだ!
I love her new song. It’s tight!
彼女の新しい曲は大好きだよ。タイトだよ!
もちろんスケジュールなどが詰まっていたり、服などがぴったりの意味での「tight」は今でも使われます。
fo shizzle / fo sho
これは「もちろん、当然」などの意味で正式に言い換えると「for sure / surely」です。
A: Are you going to the party tomorrow?
A: 明日のパーティーにはいくのかい?
B: Fo shizzle!
B: もちよ!
A: Do you want a drink?
A: 飲みたいか?
B: Fo sho!
B: あたぼうよ。
意訳しましたが、雰囲気や時代感としてはこんなものではないかと想像しますが…。一昔前のヒップホップでは~zzleで造語を勝手に作っていたそうなのでその名残のようです。
流行らせたスヌープ・ドッグについてはウィキペディアに記事がありました。
スヌープ・ドッグ / Snoop Dogg(Wikipedia)
My bad(めんご!)
「Sorry」にあたる軽い謝罪の言葉です。あまり大きな状況には元々使いません。
A: Hey, you’re using my pen!
A: なあ、俺のペン使ってるだろ!
B: Oh my bad. I thought it was mine.
ああ、わりぃ。自分のと思ったわ。
「my bad」はカジュアルな軽い謝罪なので、日本語で想像するに「わりぃ」や、昔の「めんご!」「ごめんちゃい」などに感覚的に近いと思います。
謝罪の言葉でそれを言うと、時代的にも雰囲気的にもなんだこいつと思われるかもしれないという話です。
日本語でもエモい、それな、風呂リダ、など10年後も使われているのかといえば、特に若者言葉は移り変わりが激しいので、たぶん使ってないと思います。
元の記事にはスライドショー形式で18個の解説があります。