カタカナでもすでに定着している「OK」の英語での使い方を整理しています。特に断りがなければ「OK」「Okay」「O.K.」などすべて同じだと思っていただいてかまいません。
OKが好き嫌いなどの程度を表す場合には、良いとも悪いともいっていない日本語の「まあまあ」ぐらいになってしまうので、このあたりの感覚が日本人と英語圏で差があるように感じます。
「YES」になったり「大丈夫、けっこうです」の意味になったり、動詞では「承認する」といった意味もあるので、代表的な使い方を例文にまとめています。
この記事の目次!
YES / NOの質問における「OK / Okay」
YES/NOで答えられる質問をされた時の答えとして、単純に「okay」または「OK」と答えたらそれは「YES」だと考えてもいいと思います。
発音はカタカナだと「オッケー」のようになりますが、英語ではより「オウ・ケイ」に近くなります。
OK / Okay【òukéi】
A:Why don’t we go drinking?
A:飲みにいかない?
B:Okay / OK. = Yes.
B:行こう。
A:Do you want a bag for that?
(コンビニなどで)袋はいりますか?
B:Okay / OK. = Yes.
B:いります。
A:Do you need some help?
A:助けが必要ですか?
B:Okay / OK. = Yes.
B:助けがいります。
ただし「I’m OK.」や「It’s OK.」と答えた場合は「大丈夫である」と考えることができるので「NO」だと判断できます。
A:Do you want a bag for that?
(コンビニなどで)袋はいりますか?
B:It’s OK. = No
B:大丈夫です。いりません。
A:Do you need some help?
A:助けが必要ですか?
B:I’m OK. = No
B:大丈夫です。いりません。
このあたり言い方、イントネーション、表情なども含めての表現だと考えてもいいかもしれません。
程度を表すOKの使い方
何かの好みなど程度を表す文脈で「Okay / OK」といえば、問題ない程度で好きとは言わないけど、特に嫌いでもない程度です。
「良い」とは言わないけれど「悪い」ともいっていない状況です。日本語だと「まあまあ」が感覚としては近いです。
A:Do you like Bon Jovi?
B:They’re okay.
A:Just “okay”?
B:Yeah, I not a big fan, but they have a few good songs.
A:ボン・ジョヴィは好き?
B:OKだね。
A:ただOK?
B:ああ、すごくファンでもないけど、彼らはいくつかいい曲あるよね。
英語のネイティブスピーカーと会話していると、この「okay」が返事として返ってくるケースは多いです。程度としてはちょうど中間ぐらいであって「good」とも「bad」ともいっていません。
これはHow are you?のような質問の答えにもなりますが「I’m OK.」というと、良くも悪くもない「まあまあ」ぐらいになります。「I’m fine」と同じ感覚になるので以下の記事に詳しく掲載しています。
「OK / okay」の動詞での使い方について
OKは動詞で使うことができ「OKを出す」「承認・許可をする」の意味です。approveに近い意味です。
I need you to OK this application.
あなたにこの申請にOKを出してもらう必要がある。
He OK’ed my vacation request.
彼は私の休暇申請にOKを出した。
辞書によって書いていることが少し違いますが、基本的には「OK」のような頭文字をとって1つの単語としたものを動詞で使う場合で、過去形や三単現のSをつける場合には「OK’s」「OK’ed 」のようにアポストロフィを入れるルールになっています。
そう書いていない辞書もあってゆるい感じで、どっちでもよさそうですが多数派はアポストロフィを入れています。
(be)OK withの使い方
OK withを使うと「困らない、別にかまわない、嫌じゃない」と「そこそこ使える」といった両方の解釈ができます。
I’m OK with computers.
私はコンピューターが問題ない。
上の場合には使うには困らないといった感じです。エキスパートとはいわないけれど苦手でもないぐらいです。
His mother was OK with him going to the party.
彼の母親は、彼がパーティーに行くのはかまわないと感じていた。
OK / Okayの由来・語源について
OKが何の略であるのか? はいろいろと説があり、その中には俗説や単なる噂も多くあります。結論としてははっきりしていません。一般的に最もらしいとされる「all correct」の間違ったスペルであるというのも説の1つにすぎません。
これについてはオックスフォードが動画にまとめてくれていますが、オックスフォードですらはっきりした由来を見つけるのは難しそうだといっています。
この動画の中でも「スコットランド語由来」「フランス語由来」「ギリシャ語由来」「西アフリカの黒人奴隷の言葉由来」「ネイティブアメリカンのチョクトー語由来」あるいは「チェックした書類にOKと書いていた鉄道貨物のエージェントの『Obediah Kelly』由来」など、いろんな説が紹介されています。
大元の起源は不明なものの、わりとはっきりといえるのは「19世紀の半ば(1840年前後)のアメリカで人気が出た言葉」である、というのは間違いなさそうです。
OKだけではなく1840年前後のボストンを中心に、間違ったスペルの略語ブームがあったみたいで、ボストンの新聞で世間では「all correct」を間違えて「orl korrekt」の略になって「OK」みたいな略語が流行っているといった文脈で紹介されました。
そこから1840年に第8代大統領のマーティン・ヴァン・ビューレンが、選挙で再び大統領を目指すことになります。彼の出身地であり、あだ名の「Old Kinderhook」を略して「O.K. 」が選挙で頻繁に使われます。あいにく、再選はできませんでしたが、この機会に「O.K.」が定着していきます。
このころに使い始めた人にとっては語源や初出はもう不明だったと思います。ジョークなどの「さむい」の語源がどこかはわかりませんが、松本人志が広めたことに異論はなく、OKについても上のアメリカの選挙活動などが大きく普及に貢献しているとはいえます。