副詞のawayとoffはともに離れていくような感覚をともないますが、例えばrun offとrun awayのようにニュアンスが異なるものがあります。
日本人にはなかなか感覚がつかみにくい言葉の違いについて、ネイティブにヒアリングを行いながらまとめてみました。
この記事はカナダ人のスティーブの意見をまとめたものです。例文の作成も彼が行っています。
wander offとwander away
ここでは「歩き回る、ぶらつく、さまよう」などを意味するwanderを例にあげてみます。
wander offは「さまよい歩く」などの意味です。
迷子(lost)が道に迷ってどこにいるか本人もわからないのに対して、wander offはどこにいるのかは本人も気にしていない状態です。
このwander offとwander awayはほぼおなじ意味で使うことができます。
She wandered off(=away) with some guy after the party.
彼女はパーティーの後に男とふらふらとさまよい歩いた。
I don’t want my dog to wander off(=away) , so I put it on a leash.
犬をさまよい歩かせたくないので、チェーンでつないだ。
offとawayのネイティブの感覚の違い
offとawayの持つ感覚はかなり似ているのでほぼ置き換えが可能です。この場からいなくなるといった意味では共通する感覚です。
それでもネイティブに言わせるとちょっと違いがあるようで、awayはどこかに向かって一直線に向かっていって、いなくなる感じです。
run away(逃げる)などがわかりやすいですが、どこかはわかりませんが、逃げるために一直線に走っていきます。
run offになると最終的にはこの場からいなくなるけれども、ふらふら周辺をふらつき走りながら、最終的にいなくなるといった感覚だそうです。
以下の例文を取り上げてみます。
①The criminals ran away from the police.
犯罪者達は警察から逃げた。
①の場合は警察から逃げたのですが、どこかに向かって一目散に走って一直線で逃げた感じです。
②The criminal ran off.
②だと同じく逃げたけれども、何か迷いながら周辺を探りながら散っていくように逃げた感じがします。offの持つ「離れる」のイメージが近いです。
③▲ The criminals ran off from the police.
したがって③のようにoffとfromを同時に使うのは相性が悪いそうです。警察から逃げないといけないのに、うろうろしている余裕はないからです。
drive offとdrive away
このoffとawayは他の動詞と組み合わせてもニュアンスや意味合い、伝わり方が異なるので、スティーブに作成してもらった例文を掲載します。
以下は「モンスターから車で逃げた、モンスターを見たときに車で逃げた」を意味します。
④I drove away from the monster.
⑤I drove off when I saw the monster.
⑥I drove away when I saw the monster.
④はモンスターから一直線で逃げた感じがします。
⑤はどこに逃げたらいいのかわからず、さぐりさぐりぐるぐるしながらその場を離れた感じです。
⑥もモンスターを目撃した瞬間に一目散に逃げ出した感じがします。
他の動詞 + off
結局はoffが「その場をうろうろしながら最終的に離れていくようなふらついた感じ」なので他の言葉にも使うことができます。
He went off looking for a new sofa.
彼は新しいソファーを探しに行った。
Someone hit my mailbox with the car and drove off.
誰かが私の郵便受けに車でぶつけて、どこかに行った。
The kids ran off when the school bell rang.
子どもたちは学校のベルがなったら走ってどこかに行った。
これらのoffはそんな急いでない感じで、どこかに消えてしまったといったニュアンスが出ています。
run awayについては別の記事でescape, fleeの違いと一緒にまとめたものがありますので、そちらも参考にしてください。