loose / loosenの意味と使い方、ルーズとの違い

loose / loosenの意味と使い方
 

公開日: 最終更新日:2022.12.6

looseが「ゆるやかな、ゆるい」を意味する形容詞で、loosenが「~をゆるめる」といった使い方をする動詞です。似た形なので混同されやすいです。

カタカナでは「時間にルーズ」や「ルーズソックス」のような言い方がされますが、英語では基本的には「ルース / ルースン」となり濁音になりません。lose(負ける・ルーズ)とも混同しやすいです。

形や発音の問題から、いろいろと間違えやすい要素のある単語なので、副詞のlooselyもあわせて整理しています。

loose / loosen / loseの違い

間違えやすい言葉なので最初に整理しておきます。

「loose」は一般的には形容詞で「ゆるい、ゆるんだ」の意味です。looseの発音は【lúːs】なのでルースが近いです。

「loosen」は動詞で「解く、緩める、ほぐす、解放する」などの意味です。発音は【lúːsn】なので「ルースン」が近いです。過去形・過去分詞はloosenedです。

また混同しやすい単語としてlose【lúːz】があり、こちらは「負ける、失う」の意味で過去形と過去分詞はlostです。カタカナは「ルーズ」となります。

loose【lúːs】ゆるい、ゆるんだ
loosen【lúːsn】ゆるめる
lose【lúːz】負ける

まずこの違いがあるので確認してください。音声アイコンをクリックすると発音されます。

loose(形容詞)の意味と使い方

loose

loose(ルース)は一般的には形容詞であり「ゆるい、ゆるんだ」といった意味です。

looseは辞書には確かに動詞での意味が掲載されていますが、動詞で使われているのをほぼ見たことがないとカール、スティーブともに言っていました。

動詞で使われることもあるのかもしれませんが一般的には形容詞です。

例文

He is wearing loose pants.

彼はゆるいズボンをはいている。

例文

He wears loose clothing.

彼はゆるい服を着ている。

日本語の「ゆるい」も服装などだけでなく幅広い概念として「きつくない、厳しくない、厳密ではない」として使われますが、英語でも日本語と同じようにけっこう広い範囲で使えます。

例文

They wrote a loose translation of the story.

彼らはその物語の忠実でない翻訳を書いた。

この場合のlooseの翻訳は「rough(ラフ)」ぐらいの意味になります。

例文

It is just a loose rule, don’t worry about it.

ただのゆるいルールだよ。気にしなくていいよ。

そこまで厳格に運用しているルールではなく、守らない人も多いので気にしなくていいよの意味です。

他にも地盤がしっかりしてないことなどにも使えます。

例文

The house was built on loose ground.

その家はゆるい緩んだ地盤に建てられた。

例文

A barber shop is a dangerous place to be during an earthquake, because there is a lot of loose equipment that can fall and hit people.

床屋は地震の時には危険な場所になる。なぜなら、多くの固定されてない装置が落ちて人に当たるからだ。

loose equipmentという言葉も非常に曖昧な感じですが「固定されてない装置」ぐらいの意味です。床屋の例文ならばハサミやバリカンなどです。

しかし日本語の「ゆるキャラ」のようなゆるいの概念までいくと、英語でそのまま直訳の「loose character」とまでなりません。意味がわからないと思います。

on the loose

閉じ込めたり、つないでおいたりされるべき人や動物が自由にどこにでも行ける状態になっていることです。

例文

Police are warning residents that two prisoners are on the loose.

警察は二人の囚人が逃亡中であると住民に注意を呼びかけている。

例文

Farmer Brown’s cow was on the loose all day because he forgot to close the door.

農家のブラウンさんの牛が一日中、自由にしていた、なぜなら彼がドアを閉め忘れていたからだ。

“Loose lips sink ships.”

アメリカのことわざと呼ぶほど古くはありませんが格言であり、戦争関係でべらべらしゃべると敵に情報が知れ渡って命取りになるぞといった意味です。

例文

Loose lips sink ships.

ゆるい唇が船を沈める。

古くからある有名な表現ですが、今でもビジネスやスポーツの場面で聞くことがあるかもしれません。

しかしloose lipsが独立して使われることはなく、登場したとしてもこの表現の形そのままだろうという話です。

let loose

なにかを解放する、好きなようにさせる、といった意味です。

例文

He let his dog loose in the backyard.

彼は裏庭で犬を自由にさせた。

例文

The police didn’t have evidence, so they let the suspect loose.

警察は証拠がなかったので、容疑者を解放した。

羽を伸ばす、気楽にやる、といった意味もあります。この場合は目的語がありません。

例文

It was the weekend so she could finally let loose.

週末だったので、彼女はついに羽を伸ばすことができた。

例文

Concerts are a good place to let loose.

コンサートは気分を解放するにはいい場所だ。

時間やお金に「ルーズ」

時間にルーズ

カタカナには「あいつは時間にルーズ」や「ルーズソックス」などの言葉がありますが、このルーズがどの英語なのか? という疑問も浮かびます。

これは意味を考えると形容詞の「loose(ゆるい、ゆるんだ)」をとっていますが、発音は「lose(ルーズ)」をとっていて混同されている感じがあります。

まずlooseは基本的には【lúːs】なのでルースです。人によってはこれをルーズと発音する人がいないわけではないレベルですが、スタンダードな発音からは外れます。

またlooseだったとした場合に「お金にloose」は使えるけれど、「時間にloose」は和製英語になってしまいます。

例文

She is very loose with her money.

彼女はお金にとてもルーズだ。

「時間にルーズ」はあまり言わないだろうという意見です。意味として通らないわけでも使ってもいけないわけではなく、誰もその言い方をしないだけです。

もし毎回、遅刻してくるような人がいた場合に何も考えずに最も自然な表現をすると以下のような文章です。

例文

He’s always late.

彼はいつも遅刻する。

もしくはpunctual(時間を守る)といった単語があるので、これをnotで否定します。

例文

He is not punctual.

彼は時間に正確ではない。

カタカナのルーズは英語のlooseと近い言葉だとはいえますが、発音も使い方も含めてそのまま英語にできるかといえばそうでもありません。

loosen(動詞)の意味と使い方

loosen

こちらは動詞で「解く、緩める、ほぐす」などでネジなどを緩める動作を表します。意味としては「looseにする」です。

過去形・過去分詞はloosenedです。

loosen【lúːsn】ゆるめる
loosened【lúsənd】過去形・過去分詞

これは一般的な英単語に見られる「tight(タイト)」に「-en」をつけて動詞の「tighten(タイトにする、締め付ける)」のような関係と一緒です。

例文

To look inside the TV, loosen the screws then remove the back panel.

テレビの内側をみるには、ネジを緩めて背面パネルを外してください。

例文

I loosen my tie when I have a beer after work.

仕事の後でビールを飲むときはネクタイを緩める。

例文

She was holding his hand very tightly and eventually loosened her grip.

彼女は彼の手をとても強く握っていたが、とうとう握りを緩めた。

これは物理的な動作以外に、ルール・法律・規則などに対しても使えます。この場合は「緩和する」といった訳にもなります。

例文

The government loosened import regulations.

政府は輸入規制を緩和した。

例文

Some people in the US think they should loosen gun laws.

何人かのアメリカ人は、銃規制を緩めるべきだと考えている。

loosen upの意味

loosen-up

loosen up で「リラックスする」「肩の力を抜く」「深刻に考えない」みたいな意味になります。力を緩める感じからイメージがしやすい表現です。

例文

You’re always so serious. You should loosen up.

あなたはいつもとても深刻だ。もっと肩の力を抜いたほうがいいよ。

例文

A:It’s time to go home.

もう家に帰る時間だ。

B:The party’s just getting started! Loosen up and grab yourself a beer.

パーティーは始まったばかりだ! 楽にして、ビールを手に取れよ。

loosely(副詞)の意味と使い方

副詞はlooselyが存在しています。「ゆるく、締まりがなく、大まかに」の意味です。発音は【lúːsli】になるので同じく「ルースリー」です。

必ずしも悪い意味ではありません。

例文

The terrorist cell was loosely organized and was easy to stop.

テロリストの集団はゆるやかに組織されており、止めるのは簡単だった。

例文

It is loosely based on the Wizard of Oz.

それはゆるく『オズの魔法使い』に基づいている。

『オズの魔法使い』を元にしてはいるけれど、そこまで忠実に基づいているわけではない物語です。ドラゴンボールなどもlooselyに『西遊記』に基づいているといえます。

ただし、逆に洋服などのフィジカルな動作に対してはあまり使いません。

例文

◎ He wears loose clothing.

△ He wears clothing loosely.

間違いではないんですが「ゆるやかな服を着ていた」と形容詞で表現するほうが自然な文章です。



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