live onは何かに頼って生きていく、何かにすがって生きていくといった意味で使われる表現です。これはlive offでも同じ意味になるので置き換えが可能です。
基本的な意味のほかに動物に使えば「主食にしている」といった使い方や、誇張表現などにも用いることができます。
ただし、言葉の組み合わせによっては単純に「~の上に住んでいる」といった意味にもなるので少し注意が必要です。
BON JOVIのヒット曲にも『Livin’ on a Prayer』があり、これで「祈りにすがって生きていく、かすかな希望にすがって生きていく」といった意味になります。
似た表現の『live out / live inの意味と使い方』と、形容詞のlive(ライブ)については『live(ライブ:形容詞)の意味と使い方』もあわせてご覧ください。
この記事の目次!
live on / live offの意味
「~に依存して生活する、~を食べて生きていく、頼って生きていく、~にすがって生きていく」といった意味です。否定的な「すねをかじる」といった意味にもなります。
これはlive offの形でも同じ意味になります。
He wasn’t able to live on (= off) a part-time worker’s wages.
彼はアルバイトの給料だけでは生きていくことができなかった。
It was volunteer work, but the organizers made sure everyone had enough money to live on (= off).
それはボランティアだったが、主催者はみんなが生活できるのに十分なお金を確実に持てるようにした。
誇張した意味で使う
人に使う場合に少し大げさな表現として用いられるケースがあります。
My brother practically lives on(= off) Heineken.
実際のところ、うちの兄はハイネケンで生きている。
My kids live off(= on) ice cream.
うちの子供はアイスクリームで生きている。
実際にビールのハイネケンやアイスクリームだけで生活している人はいないんですが、それぐらい依存しているといった表現です。
(動物が)主食にしている
動物に対して使うと、メインとなる食べ物などを指します。これもon / offどちらでも使えます。
These beetles live off the moss on trees.
これらのカブトムシは木のコケで生きている。
Elephants mainly live on grasses and small plants.
象は主に草や小さな植物で生きている。
live on(生き続ける)
「生き続ける」のように何に頼っているか、何に依存しているかを指定せずに自動詞(句自動)のように使うこともできます。
He donated his kidney to his friend so they could live on together.
彼は腎臓を友達に提供した。だから彼らは共に生き続けることができた。
I lost everything, but I will continue to live on.
私はすべてを失った。しかし、私は生活を続けるだろう。
~の上に住んでいる
上に紹介したlive onは熟語なのでひと塊の意味ですが、文章によっては単純に「live(生きる、生活する)」と「on(~の上で)」の組み合わせになる可能性があります。この場合は別の解釈です。
They live on the mountain.
彼らは山の上に住んでいる。
We all live on the Earth.
私たちはみな地球上に住んでいる。
またliveは「ライブで、生で、実演で」といった意味での使い方もありますが、これも関係ありません。組み合わせを考えればlive + onは登場します。
He read the speech live on television.
彼はスピーチをテレビの生中継で読んだ。
こういったケースではlive onの形が見られますが「~に依存して生活する、~を食べて生きていく」とは関係ありません。
Livin’ on a Prayerの意味
live onは洋楽のタイトルにも使われているのでピックアップしてみます。
ボン・ジョヴィの代表曲にあげられる1986年のナンバーですが、これがどんな意味なのかは言葉を分解すると本質的な理解ができます。
このlivin(living)onはこのページで紹介した「頼って生きていく」といった意味です。
prayerは「pray(祈る)」の名詞で「祈り、祈りの言葉」を意味します。erがついているため「人」のように感じますが、祈りそのものを指しています。転じてprayerは「かすかな希望、少ないチャンス」といった意味でも使われます。
結局のところ「Living on a prayer」とは「小さな希望、チャンスにすがって生きていく」といった意味になります。
歌詞を見てもらえるとわかりますがトミーとジーナという若いカップルが、経済的につらい生活を送りながらも生きていこうとする歌です。
祈りによって生きていくよりも、それに類する小さな希望、救いによって生きていくといった意味になります。
この曲の歌詞に登場するトミーとジーナは後の『It’s My Life』の歌詞にも登場しているのでストーリーのようになっています。
Livin’ On The Edgeの意味
同じくアメリカのロックバンド、エアロスミスにも『Livin’ On The Edge』という曲があります。
こちらは比喩的で少し解釈に幅がありますが「edge(端っこ)で生きている」といった意味で、つまり「ギリギリで生きている、危険と共に生きている、崖っぷちで生きている」といった文字通りの意味だと判断できます。
She doesn’t get insurance, because she likes to live on the edge.
彼女は保険に入らない。なぜなら、彼女は危険な状態で生きるのが好きだからだ。
何かの崖っぷちで生きている、危険をはらみながら生きているといった意味になります。