NFT / Non-Fungible Token(非代替性トークン)という言葉がニュースを賑わしていますが、ここでは言葉を分解して英単語としての「fungible」と「token」の使い方を取り上げてみます。
「fungible」は「代替・交換可能な」といった意味ですがあまり使われない言葉です。「token(トークン)」もカタカナでまれに聞きますがはっきしない言葉かもしれません。
fungibleの意味と使い方
「NFT(Non Fungible Token)」とはちょっとややこしいですが、簡単に複製できてしまうデジタル作品やデジタルデータが、本物・オリジナルであり「複製されたものではない」ことを証明する技術・仕組みだと考えることができます。
新しく広がっている言葉であり、インターネットと密接につながっている言葉なので、あくまで参考程度に考えてください。
Non-Fungibleのもとになっている「fungible」は辞書には「代替・交換可能な」の意味で掲載があります。それを否定するのでnon-fungibleは「非代替性、複製できない」といった意味になります。
「fungible」をスティーブに聞いてみたところ、最近のNFTの話題ではじめて見た単語だったそうです。
fungible【fʌ́ndʒibəl】
経済を専門に勉強しているとかなら話は別ですが、普通の人は出くわさないレアな言葉だったといえます。訳としては「複製可能な」と考えると、以下のように使うことができます。
Gold is valuable because it is not fungible.
ゴールドは価値がある。なぜなら、複製可能ではないからだ。
Money is fungible.
お金は複製可能だ。
お金は造幣局で印刷しているので複製できるので「fungible」だといえます。ゴールドは複製できないので「fungibleではない / Non-Fungible」といえます。
近い意味の言葉では「exchangeable」「interchangeable」「substitutable」「switchable」「commutable」で「交換可能な」といった意味です。
ただ、NFTが広がっていくことで、今後はネット用語・コンピューター用語としてより定義がはっきりしていくと思います。
fungibility
fungibleは「function(機能、作用、ファンクション)」とも意味がつながっていますが、特に動詞の形がありません。
関連する言葉としては「fungibility(代替性、交換性)」という名詞がありました。これも日本語訳を見てもらってもわかるようにレアな言葉です。
Economists questioned the fungibility of the currency.
経済学者たちは通貨の交換性に疑問を抱いた。
token(トークン)の意味
token(トークン)もカタカナでたまに聞きますが、意味がはっきりしない言葉です。確かに英語でも少し漠然としたイメージの言葉です。
訳としては「しるし、証拠、兆候、表象、代用貨幣、代用硬貨、トークン」みたいな意味が辞書にありました。
英語でのtoken(トークン)の最も頻度が多い使い方と思われるのが、地下鉄などに乗るときのトークンです。
日本では切符方式なのであまりなじみがありませんが、カナダやアメリカなどの地下鉄の駅の自動販売機でコイン型のトークンを買います。それを投入するとゲートが開いて改札の中に入れます。
料金がどこまで行っても一律なので、入場さえトークンで管理すれば、出るときには何もいりません。
I bought a subway token in New York.
私はニューヨークで地下鉄のトークンを買った。
The station booth sells tokens and tickets.
駅のブースではトークンとチケットを売っている。
現代では電子化されていっていますが、昔からコイン型の代用貨幣、代用硬貨として「token(トークン)」という言葉が使われてきました。