eclipse(イクリプス)とは天体現象の日食と月食の両方を指す言葉で、特に文脈で指定がなければ太陽が月に覆われて欠けて見える「solar eclipse(日食)」を指して使われることが多いです。
太陽や月の表現は比喩や象徴として受け止められやすいので、動詞でのeclipseは「~をしのぐ、上回る」といった使い方がされます。少し使い方に注意点もあるので確認してください。
月の満ち欠けを表す『wax and waneの意味と使い方』とあわせてご覧ください。
eclipseの意味と使い方
eclipseは天体現象の日食と月食をあわせた「食」のことです。
eclipse【iklíps】
地球が太陽と月の間に入り月に地球の影がかかるのを「lunar eclipse(月食)」と呼び、太陽が月で覆われ太陽が欠けて見えることを「solar eclipse(日食)」と呼びます。
英語で文脈なしで「eclipse」を単独で使うと「solar eclipse(日食)」を指すことが多いようです。「total eclipse」で月が太陽を完全に覆う皆既日食です。
There was a total eclipse last week but it was cloudy where I lived.
皆既日食が先週あったが、私の住む場所は曇っていた。
The next eclipse will occur in June.
次の日食は6月に起こる。
~をしのぐ、上回る
eclipseは動詞で「~をしのぐ、上回る」といった意味で使われています。日食などのイメージから、何かの前に出てくることで、後ろの物体を隠してしまうことから来ています。
Pokemon GO eclipsed all other games in number of downloads.
ポケモンGOはダウンロード数で他のすべてのゲームを上回った。
Muhammad Ali eclipsed all other boxers at a young age.
モハメド・アリは若くして他のボクサー達を上回った。
この上回るを意味する場合には皆既日食のイメージから、既存のものを完全に隠してしまうような大差・大幅に上回ったことに使われやすいです。ちょっと上回ったぐらいでは使わず、完全にとってかわってしまうようなイメージです。
The skyscraper eclipses Abeno Harukas.
その高層ビルはあべのハルカスを上回っている。
上の例文は仮に数メートルだけ上回った感じではあまり使いません。また次に紹介する「輝きを失わせる」の意味にもとれてちょっと混乱する要素があります。
その場合は単純に「surpass」などで問題ないと思います。
The skyscraper surpasses the height of Abeno Harukas.
その高層ビルはあべのハルカスの高さを上回っている。
失墜させる・輝きを失わせる・影を投げ掛ける
「~をしのぐ、上回る」の延長にある考え方ですが、辞書には「失墜させる、輝きを失わせる」といった意味があります。
しかし、この使い方は少し注意点があります。
The new building eclipses ours.
(どの意味かよくわからない)
上の例文だと新しいビルが建設されたことで私達のビルに物理的に影を落とすようなイメージです。この場合は2つの建物は近い距離にありそうです。
もう1つは新しいビルが立ったことで、観光名所や話題性などで私達のビルが目立たなくなってしまったといった意味でもとれます。この場合には2つの建物は近所である必要はありません。
もしそれが光を遮る、景色を遮るといった意味ならば「block」がより適切な表現です。
That new condo is blocking our view.
あの新しいマンションが私達の景色をブロックしている。
That new condo is blocking the sunlight that hit our balcony, so we can’t dry our clothes.
あの新しいマンションが、バルコニーに届く太陽光をさえぎっているので、洗濯物を乾かせない。