condition(コンディション)については、オーストラリア人のカールが日本人のconditionという単語のとらえ方が少し変だと思うといっていました。
これは聞いてみると日本人が感じるよりもフォーマルで技術的、専門的な言葉であって、日本人は普段の何気ない会話に登場させるのでミスマッチな感じがするそうです。
カールとスティーブに使い方の確認をして実際に例文を作ってもらいました。カタカナ的な使い方が決して間違いだとはいえません。
condition(状態)
ネイティブスピーカーの感覚的にはもっと技術的、医療的なフォーマルな言葉であって、カジュアルな日常会話の中で「状態」の意味で用いる人が多い点で少し気になるそうです。日本人がとらえているよりもっと堅い言葉だという意見です。
A:How are you?
B:My condition is not good.
(*少し変な使い方)
こういった日常のあいさつ程度の会話ではあまり使わないといった意見があります。
上のような会話だと普通に「Not good(よくはないね)」みたいな返事で十分です。しかし、文脈を作れば成立します。
conditionの使い方
以下はconditionが登場しても不思議ではない文脈・会話の流れにそった例文です。医者が言うような堅い雰囲気の言葉です。
上の例文に登場するような「How are you?」で質問されても以下のような答えならば可能です。
Not good. The doctor said my condition is deteriorating.
よくはないね。医者は僕の状態は悪化していると言った。
例文を作ってもらいましたが「状態」であることは間違いありませんが少し堅い感じの文章です。
My mother’s mental condition has become so bad, I need to become her legal guardian.
母の精神状態があまりに悪くなったため、私は彼女の法定後見人になる必要がある。
They are living in poor conditions.
彼らは貧しい環境に住んでいる。
How is your grandmother’s condition?
おばあさんの具合はどう?
具合を聞く場合などに使えないわけではありませんが、気軽に聞いている感じが薄れます。
また天候などの状況にも用いられますが、これもやや堅めの言葉です。
We are expecting extreme weather conditions such as strong winds and hail.
我々は極端な天候状況、たとえば強風や雹を予想している。
動詞で使う
動詞でも使え、意味は「何か(人、物)をある状態にする」「~の調子を整える、~を適当な状態にする」です。
Her parents were strict and conditioned her to study hard.
彼女の両親は厳しく、彼女を必死に勉強させた。
After living in Osaka for many years, I conditioned myself to the hot summers.
大阪に住んで数年後には、私は暑い夏に体を調整した。
カタカナのコンディション
スポーツ中継などでたまに「ground condition(グラウンドコンディション)」なども聞かれますが、状況によっては変な言葉です。
I was going to play soccer but the ground condition was not good.
(こういう言葉遣いが少し変に感じる)
I was going to play soccer but the field was too muddy.
サッカーをやるつもりだったけど、フィールドが泥だらけだった。
土の状況などでいえば、作物を育てる環境みたいな意味でなら使えます。
The conditions here are perfect for growing tomatoes.
ここはトマトの栽培には完璧な状態だ。
水、土、気候などを含めて状態がいいといっています。
condition(条件)
conditionは「条件」の意味で使われることも多く、これはカタカナにはない意味なので、知らないと混乱します。
〇〇の状態であることは、〇〇の条件であることと考えても似たような感覚にはなるので、まったく意味が異なっているわけではありません。
You can go out on one condition, buy me some chocolates.
外に出てもいいけど条件が1つ。私にチョコを買って。
These are the conditions of entry: bags must be presented for inspection, shoes must be worn at all times.
入るには条件があります。「かばんは検査のために渡すこと」「常に靴を履くこと」
I can’t agree to the conditions of this contract.
この契約の条件には合意できない。
条件を満たす場合にはいくつかの表現がありますがmeetなどを使います。no strings attachedは「条件なしで、無条件で」といった意味の表現です。
terms and conditions(利用規約)
terms and conditionsは「利用規約」といった意味でアプリやソフトウェアなどの利用前に読まされる長い規約文章です。T&Cと省略されるケースもあります。
実際にあれを読む人はいるのか? といった疑問はありますが、ノルウェーの団体が実際に読み上げると何時間かかるのか実験していました。
ノルウェー人が平均的に使う31個のアプリを声に出して読み上げました。
They then read out all of the apps’ terms and conditions taking 31 hours, 49 minutes, and 11 seconds.
彼らがその時にすべてのアプリの利用規約を声に出して読み上げると31時間49分11秒かかった。
最も時間がかかった利用規約はiTunesでした。以下のような結果が出ています。
iTunes(193分)、Skype(114分)、Candy Crush(95分)、Instagram(70分)といった上位の結果です。
32 T&C read. Around 1 hour average. 3 hour difference between longest and shortest. https://t.co/2XGHxha51g #appfail pic.twitter.com/PVCzQXeG12
— Mads (@mto097) 2016年5月25日
参考までに日本語版のiTunesの利用規約を確認すると確かに長いです。文字数を数えてみると69650文字、400字詰めの原稿用紙176枚になります。