come byは「近くにやってくる」「立ち寄る」などの意味で使われますが、ここでのbyは「近くに」という意味での使い方であり手段を表すものではありません。
byの意味を取り間違えると意味がわからなくなりますが、近くに来ることだとイメージすれば、他の意味にもつながっていきます。
何かの近くに来ることは「手に入れる・見つける」の意味にもなりますが、この場合は「hard to come by」で「手に入れるのが困難である」の使い方がよく登場します。
(近くに)やって来る、通過する
come byで「近くにやってくる、そばを通過する」といった意味になります。このbyの使い方は次に紹介する「近くに」の意味です。
当たり前ですが主語になるものは動くものでないと成立しません。
A cute dog came by so I took a picture of it.
かわいい犬が近くにやってきたので、写真をとった。
It was hot but sometimes a cool breeze would come by.
暑かったけど、ときどき冷たい風が吹いた。
byの意味
byは大きくわけると「近くに」と「〜によって(手段)」などを表す意味があります。例えば以下の例文は「手段」を表しているので「〜によって」の意味になります。
He wrote the report by pen.
【手段】彼はレポートをペンで書いた。
He came by car.
【手段】彼は車で来た。
以下の例文は「近くに」「近くの」の意味でのbyの使い方です。
He is by the tree.
彼は木の近くにいる。
I went to a school by the river.
私は川のそばの学校に行った。
この2種類の使い方があり、このページで説明しているcome byは主に「近くに」の意味になります。
どちらの意味で使われているのか文章によって判断する必要があります。以下のように非常に混同しやすい例文も書けます。
He came by car.
【手段】彼は車で来た。
He came by the car.
【近くに】彼はその車の近くに来た。
He wrote the report by pen.
【手段】彼はペンでレポートを書いた。
He wrote the report by the pen.
【近くに】彼はそのペンの近くでレポートを書いた。
訪問する・立ち寄る
come byは「訪問する、立ち寄る」の意味でもよく使われます。これも近くにやってくることで意味はつながっています。
You should come by my house tonight and play some SNES.
今夜、家に立ち寄って、SNESで遊ぶべきだよ。
My uncle came by to watch the baseball game.
おじが野球の試合を見るために立ち寄った。
これは類似の表現としてstop byやdrop byでも同じ意味になります。
My uncle stopped(= dropped) by to watch the baseball game.
おじが野球の試合を見るために立ち寄った。
見つける・手に入れる
確かにcome byで「手に入れる」「見つける」の意味はあるんですが、スティーブに意見を聞いてみると「個人的にはあまり使わない。小説とかで出てくる感じの表現だと思う」といっていました。
ややフォーマルな感じもするそうです。この「手にいれる」の意味ならば単純なcome byよりも、次に紹介する「hard to come by」が多いという意見でした。
意味合いとしては何かの近くに行くことは、それを手に入れたり見つけたりすることと同じなのでこの意味が成立しています。
He came by a large amount of money.
彼は大金を手に入れた。
I came by a small town that wasn’t on the map.
私は地図にのっていない小さな町を見つけた。
hard to come byの意味
上に紹介した「手に入れる、見つける」の意味で、決まり文句のように登場するのが「hard to come by」です。
意味は「見つけるのが困難である、簡単には手に入らない」です。この形でのほうが「手に入れる」の意味ではよく見かけるかもしれません。
A high-class hotel is hard to come by in developing countries.
途上国では高級ホテルを見つけるのは困難である。
A good boyfriend is hard to come by.
いい彼氏はめったに見つからない。