chillはカタカナの「チルド食品」などがあるように温度が「冷たい、冷やす」といった意味があります。これは気温などが低くて寒気がするときや体調が悪い時の「寒気」などを意味することもできます。
形容詞のchillyが「ひんやりする、寒気がする」の意味で天気の話をするときなどによく登場します。
こういった「冷たい」の意味のほかにスラングとして「relax」に近い使い方があるのであわせてご紹介します。
chill(動詞・名詞)の意味
動詞ではカタカナの「チルドする、チルド食品」の意味で「冷たくする、冷やす」といった使い方があります。過去分詞のchilledが、そのまま形容詞で「チルドされた、冷却された」になります。
発音・読み方はchill【tʃíli】で過去形・過去分詞ともにchilledです。
I chilled the soup before serving it.
私は提供する前にスープを冷ました。
I ordered a bowl of chilled soup for lunch.
ランチに1杯の冷たいスープを注文した。
食べ物に対してcoldを使うとあまり良い印象を与えないケースがあり、意図的に冷却された食べ物はchilledやicedといった言葉がよく使われます。以下の記事にまとめています。
悪寒・寒気
名詞では悪寒や寒気といった体調が悪い場合に感じるものとして登場します。
I feel chills and I have a headache.
寒気がして頭痛がする。
気味の悪いものなどを見たときのゾッとするような寒気については、少し比喩的な表現になりますが可能だという見解です。以下の例文の使い方がやや比喩的な表現です。
There was a chill when he pulled out a gun.
彼が銃を抜いたときに寒気があった。
chill(スラング)
スラングとして「relax」に近い意味でもよく使われます。北米よりの英語になりますが広くアメリカなどでは聞かれる表現です。
I like to chill at home on the weekends.
週末に家でくつろぐのが好きだ。
She was chilling with her friends when the phone rang.
電話がなった時には彼女は友達とくつろいでいた。
We were chilling at my friend’s house.
私たちは友達の家でくつろいでいた。
chill outの意味と使い方
chill outで「落ち着く」の意味なので、calm downと似たような意味になります。他人に対しても、自分に対しても使えます。
I was so angry I had to find a quiet place to chill out.
私はとても怒っていたので、落ち着くために静かな場所を見つけなければならなかった。
Hey, chill out! He didn’t mean to break your phone. It was an accident.
なあ、落ち着けよ!彼はわざとお前の電話を壊したわけじゃない。あれは事故だったんだ。
このように「落ち着け」といった他人への呼びかけでもよく見かけます。
Chill out, what you yellin’ for?
落ち着いてよ、何をわめいてるの?
最後の例文はアヴリル・ラヴィーンのヒット曲『Complicated』の出だしの歌詞です。
take a chill pill
chill pillは俗語で「鎮痛剤」を意味するので「鎮痛剤を飲めよ(落ち着けよ)」といった意味になります。
ただ、皮肉めいた相手に対しての挑発ぎみ、煽り気味の表現になります。
Hey, take a chill pill! He didn’t mean to break your phone. It was an accident.
(同じ意味ですが、皮肉・嫌味っぽい失礼な言い方です)
この「鎮痛剤を飲む」は他の誰かに使うもので、自分には使いません。
I was so angry I had to find a quiet place to take a chill pill.
(この使い方は普通はしない)
この「take a chill pill」はアメリカの「おっさん・おばさんしか使わない若者が顔をしかめるスラング」みたいなリストに入っていた表現でもあり、最近の若い人はchill outは使うけど「take a chill pill」は使わなくなっているのかもしれません。
どちらにしろchillの使い方がくだけた感じなので相手と状況を見て使ってください。
chilly
形容詞のchillyは気温や天気などについて話すときによく登場します。「ひんやりする、寒気がする、肌寒い」の意味でcoldとは言わないけれども、まさに肌寒い感じです。
It’s chilly today, isn’t it?
今日は肌寒くない?
Tomorrow will be chilly too.
明日も肌寒いだろう。
人間の態度に対しては使えないこともないけれど比喩的な表現になってしまいます。
She was chilly to me.
She was cold to me.
人の態度にはcold shoulder(冷たい態度、そっけない態度)のようにcoldをけっこう使いますが、その延長でchillyを使っても意味はわかると思います。
詩的とまではいいませんがchillyを用いるとやや比喩的です。