どちらも共にカタカナでは「センサー」で、英語でも【sénsər】なので同音異義語になります。censorは「検閲する」の意味で、出版物などに対して国家などの権力機関がチェックを入れるような行為を指します。名詞が「censorship(検閲)」です。
一方の発音が同じ「sensor」は触れたら電気がついたり、アラームがなったり、自動ドアが開いたりする、私たちの生活の中でも見かけるセンサーです。ここでは2つの言葉の違いも含めて説明しています。
censorの意味と使い方
動詞で「検閲する」のことで、政府などが出版物・テレビ・映画などに規制をかけることです。
日本でもアダルト作品など未成年の表現の規制や、教科書検定のようなものも「検閲ではないのか?」といった議論は少なからずあるようです。
SF作品のテーマにもなっており、古くはレイ・ブラッドベリの『華氏451度』や、最近ではアニメ、映画化もされた有川浩の『図書館戦争』などが検閲をテーマにしています。
中国のインターネットなど検閲が厳しいことで有名です。
China censors the internet.
中国はネットを検閲している。
Parts of the information has been censored by the government.
一部の情報は政府によって検閲されている。
Religious groups wanted parts of the book censored.
宗教のグループはその本の一部を検閲してもらいたかった。
Directors self-censor their movies so they can be easily shown in China.
中国ですぐに上映されるように監督は彼らの映画を自主検閲している。
検閲官、検閲当局
このまま名詞で検閲する人やグループを指し「検閲官、検閲当局」などの意味になります。
Television censors complained about the amount of violence in the show.
テレビの検閲官はその番組の暴力性の量について不満を言った。
His newspaper article had to be cleared by military censors first.
彼の新聞記事はまず軍の検閲官によってクリアにされなければならなかった。
censorship「検閲」
censorshipが「検閲」の名詞になるので少し注意が必要です。
Sex workers protested online censorship that impacts their ability to make money.
セックスワーカーたちは、彼らのお金を稼ぐ能力に影響を与えるオンライン検閲に抗議した。
同じような言葉を意味する場合、以下のような関係になります。
China is the censor.
中国は検閲者だ。
China censors Google.
中国はグーグルを検閲している。
Google is angry about China’s censorship.
グーグルは中国の検閲に怒っている。
sensorの意味と使い方
センサーに反応した! はsensorなので字が違います。同音異義語なのと、sensorも何かを探知するという意味ではイメージも近いので混同しやすい言葉かもしれません。
The light works by a sensor.
そのライトはセンサーで動く。
We made changes to the earthquake sensor to improve its sensitivity.
私たちは地震センサーに、その感度を改良するための変更を加えた。
The cars are outfitted with sensors.
それらの車にはセンサーがつけられている。
sensory(形容詞)
視覚、味覚、触覚など私たちの持つ感覚に関するものを指す形容詞です。
The chef created a sensory delight with his aromatic cuisine.
そのシェフは香りの良い料理で感覚的な喜びをもたらした。
Each sensory input triggers different parts of the brain.
それぞれの感覚のインプットは脳の異なる部分を刺激する。
Any motion will trigger the sensor and cause the lights to turn on.
いかなる動きもセンサーを作動させ、ライトが付く。
sensory-friendly
アメリカでは最近になって映画館などで「センサーフレンドリー」の期間などが設けられているようです。
これは光や音などに敏感な人に対して照明を弱めることで来店しやすくなる試みですが、まだまだ浸透途中の段階です。
Major American retail chain Walmart announced that they will begin sensory-friendly shopping hours from 8 a.m. to 10 a.m. every Saturday to accommodate sensory-sensitive shoppers. During these two hours, the participating stores will dim their lights, turn off the music, and only display static images on monitors in order to not disturb people with sensory processing disorders.
アメリカの大手小売チェーンのウォルマートは、感覚に敏感な買い物客を受け入れるため、毎週土曜日午前8時から10時までの感覚に優しい買い物時間を始める予定だと発表した。この2時間の間、参加店舗は照明を落とし、音楽を切り、モニターには静止画像のみを表示して、感覚処理障害を持つ人々の邪魔をしないようにする。