「破産・破綻・倒産」のbankruptcy / bankruptの意味と使い方

「破産・破綻・倒産」のbankruptcy / bankruptの意味と使い方
 

公開日: 最終更新日:2019.12.5

bankruptcyとbankruptは「破産・破綻」に関する言葉ですが、ややこしいので先に整理するとbankruptが動詞で「~を破産させる」です。同じくbankruptは形容詞では「破産した状態の、破産した〇〇」といった使い方になります。

bankruptcyが「破産・破綻」を意味する名詞になります。これはfile for bankruptcyのように法的に「破産手続きをする」といった使い方もニュースなどではよく見かけます。

言葉が混乱しやすいので1つ1つわけて例文に使い方をまとめています。

法的あるいは専門分野では「破綻」「破産」「倒産」は区別されていると思いますが、このページではそこまで分類せず「支払うべきお金がない状態、すっからかんの状態」ぐらいの意味で考えています。日本語の法的な定義は他サイトをご覧ください。

bankrupt(動詞)の意味と使い方

ankrupt(動詞)の使い方

そのまま動詞で使うと「~を破産させる」の意味になります。これは後に紹介する法的な意味での破産宣告とは別なので「お金をなくならす」ぐらいの意味です。

bankruptを動詞でそのまま使った場合「~を破産させる」の意味なので、主語になるのは「ダメな投資」「詐欺」「訴訟」など破産の原因となる物事が来ます。発音は【bǽŋkrʌpt】なのでバンクラプトぐらいです。

bankrupt【bǽŋkrʌpt】

例文

The lawsuit bankrupted the company.

訴訟がその会社を破産させた。

例文

That bad investment nearly bankrupted me.

あの悪い投資が私をほぼ破産に追い込んだ。

もし「(自分が)破産する」のような場合は次に紹介する形容詞のbankruptが使えます。

語源としては大元は古いイタリア語で「壊れたベンチ、壊れたテーブル」のような意味になります。1600年頃にはすでに英語になっていたので英語としても古い言葉です。「銀行」を意味するbankともつながっていますが、最終的には大元はイタリア語の「banca」に関連ある言葉です。

形容詞の「bankrupt」の使い方

形容詞の「bankrupt」の使い方

形容詞ではそのままでbankruptで「破産した〇〇、支払能力のない〇〇」みたいな使い方ができます。支払わないといけないお金がない状態になっているといった意味です。

これは赤い(red)や怒っている(angry)と一緒で、破産という状態だという意味です。

例文

Our company is almost bankrupt.

私たちの会社はほぼ倒産している。

例文

We help bankrupt companies.

私たちは破綻した会社を助けている。

go bankruptの使い方

go bankruptは「お金を全部なくす、すっからかんになる、破産する」といった意味です。この場合の主語になっている人が破産したことになります。

意味としては「破産状態になる、破綻状態になる」で状態の変化を表す表現です。同時に法的な区分とは別なので「お金がなくなってしまった」ぐらいの意味です。

例文

The company went bankrupt.

その会社は破産した。

例文

Too many people went bankrupt and didn’t need to pay off their mortgages.

多すぎる人々が破産をして、住宅ローンを返す必要がなくなった。

個人に対しても使えないこともないそうですが、ニュアンスとして深刻すぎる表現なので、普段の「金欠、金がない」にはbrokeなどで十分に表現できます。

例文

〇 I used lots of money yesterday, so I’m broke.

△ I used lots of money yesterday, so I’m bankrupt.

昨日、たくさんのお金を使ったので、私は金欠だ。

計画や精神の破綻

計画やアイデアなどが破綻しているケースには使えないこともないけれど、日本語ほどそのまま使える感じではありません。

以下のように人間を主語にすると何かが「ない、ほぼない」といった意味に解釈されます。

例文

He is morally bankrupt.

彼は道徳的に破綻している。

例文

She is bankrupt of ideas.

(彼女はアイデアがないの意味)

しかし日本語のように「アイデア、計画が破綻している」となると意味が通らなくなります。

例文

The idea is bankrupt.

(意味がわからない)

例文

The plan is bankrupt.

(計画の資金がないの意味で解釈される)

この例文のように解釈されるので日本語ほどそのまま置き換えができるわけではありません。もしその計画が破綻しているならばいろんな言い方がありますが「dead」などが使えます。

例文

The plan is dead.

その計画は死んでいる。

bankruptcy(名詞)の意味と使い方

bankruptcy(名詞)の意味と使い方

bankruptcyが名詞で「破産」「破綻」を意味します。発音は【bǽŋkrʌp(t)si】です。

bankruptcy【bǽŋkrʌp(t)si】

例文

He sold his car to avoid bankruptcy.

彼は破産を避けるために車を売った。

例文

There were a lot of bankruptcies during the recession.

不景気の間に多くの倒産があった。

declare / claim / file for + bankruptcyの意味

declare / claim / file for + bankruptcyの意味

declare bankruptcy, file for bankruptcy, claim bankruptcyは政府などに対して破産申請するといった法的な行為を指しています。

意味合いとしては一緒ですが、単にお金がなくなっただけではなく、正式・法的にそのような手続きをしている意味合いでニュースに登場します。

どの言葉を使っても意味は同じです。

例文

The company filed for bankruptcy.

The company declared bankruptcy.

The company claimed bankruptcy.

その会社は破産宣告/破産申請した。

例文

Too many people filed for bankruptcy and didn’t need to pay off their mortgages.

Too many people declared bankruptcy and didn’t need to pay off their mortgages.

Too many people claimed bankruptcy and didn’t need to pay off their mortgages.

多すぎる人々が破産宣告をして、住宅ローンを返す必要がなくなった。

破産宣告については大企業の場合は「bankruptcy protection(倒産による保護)」で日本の民事再生法にあたるものを指して使われているケースがあります。

お金はなくなったけれど広く支援者を求めたり、場合によっては公的な資金を援助してもらい、事業の存続を目指す形です。破産の申請をしたからといっていきなり店舗や会社が閉鎖・解散されるわけではなく、外部の力を借りて経営を立て直すことが目的です。

例文

He filed for unemployment after his company filed for bankruptcy protection.

彼は会社が破産保護を申請した後で、失業手当を申請した。



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