アメリカの主婦は買い物に行くのにも銃を持つのか?

gun control

アプリの中でもアメリカの銃問題については幾度となく取り上げています。不幸な事故、乱射事件などあまり良いニュースではありません。

子どもの銃の事故

アメリカで見聞きする子供の誤射による事故は装填されている銃が放置されていた、セーフロックがかかっていなかった等という明らかに所有者のミスとしか思えないものばかりです。

それでも特に子供がいて慌しい家の中では「うっかり」ということで処理を怠る事があるのかもしれません。我が家にもいくつか銃があるのでそういう事故を反面教師にしてしっかり管理しなくてはいけないと常々思わされます。

ちなみに「子供がいるからこそ普段から護身用に銃を扱えるようにしておくべき」と言う夫にこの記事を転送したところ、そのやり方に効果はあるだろうと言うものの、銃が家にあることの危険性については特に賛同していないリアクションでした。

日本からアメリカに初めて来る人がいると、なかなか経験できないことだからとよく射撃場に連れて行きますが、そんな人達から下記のような質問を受けることが多いので紹介します(州によって異なるので、ワシントン州をベースに回答しています)。

アメリカでは誰でも銃が手に入るのか?

拳銃を購入するにはまず21歳以上でなければならず(ライフルと散弾銃は18歳)、アメリカの市民権か、グリーンカード(永住権)、または外国人の場合は90日以上の滞在資格(ビザ)がないといけません。

前者2つは即購入可能ですが、ビザの場合は更に外国人向けの銃所持許可証の取得が必要で、その手続きは以下の通りです。

①母国から犯罪証明を取り寄せる
②それを最寄の警察署に持参し指紋を登録
③その指紋がICPO(International Criminal Police Organization=国際刑事警察機構)に送られて初めて、許可(購入可能になる)の有無を判断されます。

一般家庭に一家に一丁みたいな感じであるものなのか?

一世帯の銃所持率について、一時は全米の半数まで及んでいましたが現在は約40%と言われています。

何円ぐらいで、どこでどう買う?

値段はピンキリですが、拳銃で言うと2万~30万円程で(ライフル:1万~100万円)、銃販売店、スポーツ用品店、大手スーパーマーケット等に行き、上記で述べた購入資格があれば誰でも普通に買えます。

普通の主婦が買い物に行く時でも持ち歩くものなのか?

まず持ち歩くには携帯許可証(conceal carry permit)が必要で、これを持っている人なら持ち歩くかもしれませんが人によります。

この許可証は21歳以上であれば警察にて申請できますが、一度許可取得に失敗すると再申請はできません。

夫はこれを持っているので普段持ち歩いていますが、携帯を禁止している行政施設(学校、病院、図書館、アルコールをサービスする場所)や何らかの理由で持ち込みを禁じるプライベートの店に入る前に、鍵のかかったボックスに入れて車に置いていきます(法律で定められています)。

ライフルの場合は許可があっても装填したまま車内に残せません。私はこの許可証は持っていないので持ち歩くことは出来ません。

それにしても、銃のタイプによりますが大人の私でも引き金が重く引きにくい物が多いのに(握力が無いのもありますが)、3歳などの幼児が引き金を引けてしまうということが物理的に可能なのかいつも気になります。

2014年末にアイダホ州で起こった「スーパーのショッピングカートに乗った2歳児が母親のバッグに手を入れて中にあった銃を発砲し母親が死亡」というケースは特に不可解でした。

何らかの拍子か軽い衝撃で引けてしまうものだと思うと、やはり銃というのは侮れない存在です。

銃を売らないガンショップの話

「ガンショップ」と呼ばれるシンプルなお店が、アメリカの銃による暴力を防ぐ団体SUPGVにより2日間だけマンハッタンにオープンされました。

ここでは事故があった銃のみを扱い、販売するときに店員は「両親の寝室でこの銃を見つけた5歳児が、下に行って9ヶ月の弟に発砲したんだ」といった話をします。

Why this Manhattan gun store didn’t actually sell guns(ワシントン・ポスト)

このNPO団体ステート・ユナイテッド・ツー・プリベント・ガン・バイオレンス(SUPGV) には、27州にわたり15万人のメンバーがおり(州によって銃規制が異なるため)州単位で活動しているようです。

銃に反対する別の団体のトップは「銃を持てば自分や家族を守れると思う人が多いが、家に銃を置くことは逆に危険性を増やすだけだ」と述べ、この実験は主に銃を所持する親を対象としました。

結局ほとんどの人が銃を買わずにお店を出たということでSUPGVの目論みは成功したと言えます。

銃反対に関するイベントやキャンペーンはよく行われますが、このように興味のある人に半分騙す形で直に訴える試みは画期的かもしれません。

Top image : M&R Glasgow

   


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