alert(アラート)は「警報を出す、警告する」の意味ですが、もうちょっと軽い感じで「注意を促す」といった意味でも使うことができます。
動詞(警報を出す)、名詞(警報)、形容詞(警戒している)のすべてで同じ「alert」の形が使える単語です。
be on the alertの形で「危険に備えて」といった意味でも使われます。そんなに難しい言葉ではありませんが使い方を整理しています。
警報を出す、注意を呼びかける
「警告する、警報を出す、注意を呼びかける」を意味します。文脈によっては警告するというと少しオーバーな雰囲気になるので「気づかせてくれる、知らせてくれる」などふさわしい訳をつけてください。
近い意味の言葉は「warn」や「notify」などです。過去形・過去分詞もそのままedをつけてalertedです。
A waiter alerted me that my car’s lights were left on.
ウェイターは私の車のライトがついたままだと注意してくれた。
This watch alerts me when it is about to rain.
この腕時計は私に雨が降りそうになると注意を呼びかけてくれる。
警報、警告(名詞)
名詞ではそのまま「警報、警告」です。これも「warning」や「caution」あたりが近い意味の言葉です。
There is a tornado alert for your area.
あなたの地域に竜巻警報が出ている。
My phone gave me a low-battery alert.
私の電話は私に充電が足りないと警告してくれた。
red alert(レッドアラート)
「非常警報」を意味する言葉で、災害などが発生した場合によく使われています。危険度や度合いが最も高いものとして慣用的に使われることも多く、実際に赤いランプや赤いメッセージが出ているかは関係ありません。
From the morning of December 8th to the afternoon of the 10th, Beijing authorities have issued the first ever smog red alert, the highest possible pollution warning.
12月8日の朝から10日の午後にかけて、北京当局は初のスモッグの非常警報を発令した。これは可能な限り最大の汚染警報になる。
中国では2013年から環境汚染の度合いを「青」「黄」「オレンジ」「赤」の4段階で表しています。赤になるほど危険度が高くなるのは世界共通に近い感覚のようです。
もともとは軍事用語でほかにも空襲を知らせる青色、危険が過ぎさったことを意味する白色警報、敵を発見したときに使う黄色などもあるそうですが、これらは専門領域の話です。
気を配っている、警戒している(形容詞)
形容詞では物事を意識してよく気づく状態を表し、気を配って周りを見ている、警戒しているといった意味です。
Luckily the guard was alert and noticed someone shoplifting.
運良く警備員が警戒していて誰かが万引きをしたことに気づいた。
You have to go to bed early so you’ll be alert for school tomorrow.
君は早くに寝ないとね。そうしたら明日の学校に気を配れるよ。
もし早くにきちんと寝なければ明日の学校でぼんやりした生活を送ることになるよ、という意味です。
be on the alert
be on the alertの形で危険を予期している状態、「危険に備えて」といった意味になります。
Police are on the alert for a possible terrorist attack.
警察は起こりうるテロ攻撃の危険に備えている。
People on crowded trains should be on alert for pickpockets, taking care to watch their belongings carefully.
込み合った電車にいる人々は、注意深く所持品を見てスリに備えたほうがいい。
When hiking in the forest, people should be on alert for bites from ticks or other insects.
森をハイキングするときは、人々はダニや他の虫に刺される危険に備えるべきだ。