日本でも漫才や漫談などさまざまなコメディがありますが英語圏でも同じです。
以下、代表的な芸人のスタイルをご紹介します。
この記事の目次!
stand-up comedy(スタンダップ・コメディ)
一人でマイクを持って話術で笑わせるスタイルのコメディアンで、日本の漫談に近いものです。
観客を煽ったり、観客の反応を拾って臨機応変に対応する傾向がある点が、わりと決められたネタの通りにやる漫談との違いでしょうか。
このジャンルを「stand-up comedy(スタンダップ・コメディ)」と呼び、それをやる人が「stand-up comic」です。
日系コメディアンのKT Tatara さんが日本をテーマにしたスタンダップコメディをやっています。
prop comedy(プロップ・コメディ)
小道具を使ったコメディアンといった感じで、事前にさまざまな道具を用意して笑わせます。
大道芸よりのものやマジックよりのものもありますが、純粋に道具を面白く使って話術で笑わせるものもあります。
一時期、陣内智則がやっていたスタイルもprop comedyに近いものだといえるかもしれません。
素人のオーディション番組ですが正統派のprop comedyです。
Alternative comedy /Alt comedy
Alternative comedyのことで、ブラックジョークや毒舌などを入れて笑わせるスタイルの芸人です。
80、90年代から流行になったそうで、政治的な話題から下ネタ、暴力など王道・主流から外れたようなテーマを扱います。
日本で言えば昔のビートたけしや爆笑問題の太田や有吉弘行などが、比較的近い存在かもしれません。
放送できないようなものも多く、もっと近いタイプでいえば鳥肌実あたりでしょうか。
improv comedy
improvisationalは「即興的な、臨機応変の」の意味で、台本を決めずにその場で即興でやるタイプのコメディアンです。
一人でやる場合もあれば、グループでやったり、お客さんの反応を取り入れたりします。
日本では落語の形式に観客からキーワードを3つ出してもらい、盛り込みながら即興でつくる「三題噺(さんだいばなし)」と呼ばれるものがあります。
また明石家さんまが「踊る!さんま御殿」や「恋のから騒ぎ」で見せるトークのスタイルも、筋書きなしのimprov comedyに近いものであると考えることもできます。
「ノーパンツデーに見る英語と米語の違い」で少し登場しましたが、このパンツを履かずに地下鉄に乗るという企画を考えたのが、ニューヨークのimprov comedyグループ「インプロブエブリウェア(Improv Everywhere)」の人々です。
TEDにimprov comedyとは何か、手法などを説明した動画(英語のみ)があるのでご紹介しておきます。
comicという用語
英語でcomic(コミック)といえば日本でいう「漫画」を指す場合と、プロのコメディアンや喜劇俳優を指す場合があります。芸人と思っても近いと思います。
I saw a hilarious comic on TV yesterday.
(昨日、テレビでとても面白いコメディアンを見た)
I read a comic with the new Spiderman in it.
(新しいスパイダーマンの漫画を読んだ)
comicalになると「おかしな、笑いを誘う」の意味しかありません。
Haruo told a comical story about his birthday.
(春雄は誕生日のおかしい話を語った)
したがってimprov comicといえば人を指します。prop comicでプロップコメディをするコメディアンを指すことになります。