mean(意味する・意地悪・平均)の意味と使い方

meanの意味と使い方
 

公開日: 最終更新日:2021.09.21

mean(ミーン)といえば「意味する」がよく知られていますが、他にも形容詞で「いじわるな、不親切な」といった意味や、数学的な「平均」を表すこともできます。

「意味する」「意地悪」「平均」とバラバラですが、そもそも語源の違う言葉がたまたま同じになってしまっただけであり、別の言葉と考えたほうがいいかもしれません。

会話でも「I mean it」といった少し特殊な使い方も用いられるので、あわせてご紹介しています。

過去形・過去分詞を使ったmeant toについては『meant toの意味と使い方』にまとめています。あわせてご覧ください。

meanの動詞「意味する」での使い方

meanの動詞での使い方

meanといえば「意味する」「〜を指す」での使い方が最も見かけます。

活用はmean【míːn】が現在形で、過去形・過去分詞がmeant【mént】です。

他にも動詞で意味がありますが、そこまでかけ離れたものではなくすべて「意味する、指し示す」の延長だと強引に解釈しても読めなくはありません。

例文

I don’t know what this word means.

この言葉が何を意味するのか知らない。

例文

In many cultures, holding your thumb up means you approve.

多くの文化では、親指をあげるのは承認することを意味する。

例文

What does it mean?

どういう意味ですか?

表現する(express)みたいな意味でも使えます。特に誠実さ、正直さを伴うものに使います。

例文

He said he loved me but he didn’t mean it.

彼は私を愛しているといった。しかし彼はそれを表さなかった。

重要性を持つ、大事である

「意味する」をもう少し広げて誰かにとって重要である、大切であるといった意味でも使えます。日本語でも「それは何の意味もない」などの表現があるので英語でも近い感覚です。

例文

This teddy bear means a lot to me.

このテディベアは私にとって多くを意味する。

= このテディベアは私にとってとても重要だ。

例文

Money doesn’t mean anything to him.

お金は彼にとって何も意味しない。

= お金は彼にとって重要ではない。

意図する、~するつもりである

intend toに近い意味で「〜を意図する」としても使えます。intend toが長期間、期間の長いものにおいて「〜するつもり」を意味するのに対して、mean toはその場の動作などに使われます。

例文

Sorry, I didn’t mean to hit your bike with my car.

すみません。私の自動車をあなたの自転車にぶつけるつもりはなかったんです。

例文

He meant to lock the door on his way out, but he forgot.

彼は出ていく時にドアに鍵をかけるつもりだったが忘れた。

~が起きる、~の結果になる

ニュースでよく登場するのは「~が起きる、~の結果になる」の使い方です。これも強引に「意味する」で解釈してもわからないでもないです。

例文

I don’t have any money which means I have to stay home tonight.

私はまったくお金がないことは、今夜私は家にいないといけないことになる。

例文

Better doctors and hospitals will mean a longer life expectancy for the country.

より良い医者と良い病院は、その国により長い寿命をもたらすだろう。

just because A doesn’t mean B

just because A doesn’t mean Bは「AというだけでBではない」「AだからといってまだBと決まったわけではない」で決まり文句のように使われます。

例文

Just because he has a lot of money, doesn’t mean he can be rude to other people.

彼がお金持ちだからいって、彼が他の人に乱暴に振る舞っていいというわけではない。

例文

Just because you can sing well, doesn’t mean you’ll be famous.

あなたがうまく歌えるからといって、有名になるとは限らない。

take ~ to mean

take to meanは「何かを何かの意味だと解釈する、理解する」みたいな意味です。

例文

I took the whistle to mean the game was over.

私はホイッスルを、試合終了の意味だと解釈した。

例文

He didn’t reply to my email. I took that to mean he wasn’t interested in my idea.

彼は私のメールに返事をしなかった。私はそれを彼が私のアイデアに興味がないのだと解釈した。

takeがunderstandのような意味になっています。take to beで「~だと理解する、解釈する」です。

例文

I took her to be a criminal, so I stayed away from her.

彼女が犯罪者だと思ったので、彼女から離れた。

例文

Fans took the song to be a tribute to Princess Diana.

ファンはその曲をダイアナ妃へ捧げたものだと解釈した。

I mean / I mean it.の意味

I mean / I mean it.の意味

I meanは会話表現でよく登場しますが、そのまま「私は意味する」と考えてもいいですが「つまり」といった意味で使われます。

これは前に何か長い文章、会話やパッと理解できないような話をしたうえで、要約・まとめる役割で「I mean」を入れることがあります。

例文

I mean she should quit her job.

(前の話の続きで)つまり、彼女は仕事をやめるべきだ。

例文

She means there are other ways to make money.

(前の話の続きで)彼女が意味するのは、他にお金を稼ぐ方法があるということだ。

会話文のほうがわかりやすいかもしれません。何かぱっと理解できない表現や言葉を発した時に使われます。

例文

A:She’s is complaining about her salary.

A:彼女は給料の文句をいってるね。

B:Then she shouldn’t be here.

B:ならば彼女はここにいるべきじゃないよ。

A:What do you mean?

A:どういう意味?

B:I mean she should quit her job.

B:つまり仕事をやめろってことさ。

例文

A:It was a good movie.

A:いい映画だった。

B:What do you mean?

B:どういう意味?

A:I mean the story was very interesting.

A:私が意味するのは、物語がすごくおもしろかったってことだよ。

I mean it.

I mean itも会話でよく登場する言葉で「本気で言っているんだ」といった強調の表現です。これも前の言葉・会話を受けて、それが「本気なんだ」と伝えるものです。

例文

She should quit her job. I mean it.

彼女は仕事をやめるべきだ。本気でいってるんだ。

これは主語がI(私)以外でも使えます。以下のような例文も可能です。

例文

He said he hates me, but I don’t think he means it.

彼は私を嫌いだと言った。しかし、私は彼が本気だとは思わない。

meaning(名詞:意味)

meaning(名詞)

名詞で「意味」での使い方がありますが、その場合はingがついてmeaningとなります。

例文

What is the meaning of this word?

= What does this word mean?

この言葉の意味はなに?

例文

The word “run” has a lot of meanings.

「run」という言葉はいっぱい意味がある。

例文

There is no meaning to his stories.

彼の話には意味がない。

英語の意味を英語で調べようと思うときは「〇〇 meaning」を使いますが、この「meaning」や「mean」の意味を調べるのは言葉がかぶっていてグーグルがうまく判定してくれなくてけっこう苦労します。

meaning of / meaning to

この違いは非常にややこしいので、必要のない人は読み飛ばしてください。細かでネイティブの感覚的なものなので特に必要のない知識かもしれません。

「meaning to」とするか「meaning of」とするかは非常にネイティブスピーカーでも感覚的で、使い分けの説明を聞いても釈然としないものがあります。

「meaning of」はその言葉が本来持っているはずの意味だと考えることができます。どんな言葉であれ何かしら意味はあります。

「meaning to」はその言葉の受け止め方、解釈における意味だと考えることができます。言葉本来の意味はもちろんありますが、当事者にとっての意味・受け止め方としての「意味合い」と考えてもいいかもしれません。

例文

〇 There is no meaning to that word.

× There is no meaning of that word.

あの言葉に意味はないよ。

「that word」は造語でもない限り、言葉の本来の意味はあるはずなのでofを使うのは変だという話です。言葉本来の意味はあるけれど、私は何も意図していないという意味ではtoです。

例文

〇 I don’t know the meaning of that word.

△ I don’t know the meaning to that word.

あの言葉の意味がわからない。

上の例文の場合はどちらでもOKですが、meaning ofを使ったほうが自然だという意見です。

この問題を避けるために「That word has no meaning.」などと主語を入れ替えて「meaning of/to」の形を登場させないのが無難かもしれません。

means(名詞:手段・方法)

meansには「方法・手法」の意味があります。これは複数形に見えますがこの言葉は単数形です。複数の場合でもa few meansとして単複同形で用いるのが一般的です。

meaningが「意味」なのに対して、meansは「方法」「手段」なので意味合いが違います。wayと同義語です。

例文

Do you have a means of transportation?

交通手段はある?

例文

The ends justify the means.

目的は手段を正当化する/目的さえよければ手段は選ばない。

日本語のことわざなら「嘘も方便」といった訳になります。

have the means to

「~する手段、方法」のことで文脈によってお金、人、経験など指している中身が異なりますが総称としての「方法」です。けっこう「お金」を指すことが多いですが、文脈によります。

例文

I don’t have the means to buy a car.

私は車を買う手段/お金がない。

例文

I want to go to Europe someday if I have the means.

もし手段/お金があれば、いつかヨーロッパに行きたい。

上の例文だと「お金」といった意味が強くなっています。しかし次の例文だとお金の話ではなくなります。

例文

After the plane crash the survivors had no means of communication outside the island.

飛行機が墜落したあと、生存者は島の外と連絡をする手段がなかった。

例文

Our company doesn’t have the means to become international.

私達の会社は国際的になる手段を持たない。

お金、人材、経験などさまざまなケースが考えられますが、何とはいっていないのではっきりとはわかりません。

by no means

「決して~ではない」の意味です。

例文

He has a lot of money, but he is by no means rich.

彼は多くのお金を持っているが、彼は決して裕福ではない。

例文

This is by no means the end of the war.

これは決して戦争の終わりではない。

英語で言い換えると「not in any way」になります。

meanは「手段」「いじわる」「平均」などいろんな意味がありますが、ここでは複数形で用いられるmeans(方法・手法)だという話です。

上の例文でいえば、rich(裕福)の形には「現金がある」「株がいっぱいある」「土地を持っている」「実家が資産家だ」などいろんなスタイルがあります。これらあらゆる手段・手法(means)ではない(NO)という理屈になります。

あまり日本語にない発想の言葉の構造で、ちょっと理屈で考えにくいかもしれません。

meanの形容詞「意地悪な」の使い方

meanの形容詞での使い方

meanが複雑なのは形容詞でも意味があるからです。語源や成り立ちが完全に別なので、たまたま違う言葉が同じスペルになってしまったと考えたほうがいいかもしれません。

形容詞では「ひきょうな、卑劣な、意地悪な、不親切な(not kind)」で動物などに使うと「危険な、どう猛な(vicious)」みたいなネガティブな意味があります。

例文

She is always mean to her brother.

彼女はいつも弟に不親切だ。

例文

There is a mean old dog that lives across the street.

通りの向こう側で生活するどう猛な老犬がいる。

動詞はmean(原形)meant(過去形・過去分詞)なので be mean toは「〜に対していじわるだ」という形容詞で使っていることになります。これがすごく間違えやすい部分です。

meanのスラング

meanの形容詞はスラング的に逆の意味の「great」でも使われることがあります。悪い意味の言葉がスラングで逆に使われるケースは英語にけっこうあります。

例文

He is a mean cook.

彼はすごい料理人だ。

例文

He cooks a mean steak.

彼はすごいステーキを作る。

平均の・平均

平均

これも語源が変わるので別の言葉ですが形容詞で数学的、数字的な意味での「平均の」や名詞で「平均」を指すことができます。

この場合のmeanが意味する平均はあくまで数字・数学的な平均であって、averageが示すことができる「彼は平均的な人間だよ」「アメリカの平均的な家族」のような平凡といった概念には使いません。

例文

The mean age of retirees is rising in Japan.

日本では定年退職の平均年齢があがっている。

例文

The mean temperature during the summer was 32 degrees.

夏の平均気温は32度だった。

このmeanの「平均の、中間の」での意味は、meanwhile(中間の時間、間に)などの言葉につながっています。



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