倍(2倍、3倍~)の英語表現

倍

英語で「倍」を表現する方法にはいくつかのパターンがあります。ここでは表現方法を一通りまとめてみます。

「収入を倍にした」と「彼は私の2倍、速く走る」では少し表現方法が異なります。

また100倍、1000倍ではなく「2倍(twice / double)」と「3倍(thrice / triple)」については特別な表現が存在しています。

あらためて整理すると単純なように見えてややこしいのでゆっくり読んでください。深く考えたくない方は単純に例文の数字を置き換えて使ってください。

times / as … as

一般的に何かの〇〇倍であることを表すには「times」か「as … as」の形で表現することが多いです。また比較級を使うかどうかの問題もあります。

例文

He runs two times faster than me.

彼は私の2倍、速く走る。

例文

He runs two times as fast as me.

(上の例文と同じ意味です)

timesの前の数字を変更すれば4倍、5倍、100倍の表現が可能です。

例文

She earns three times my salary.

彼女は私の3倍の給料を稼ぐ。

例文

She earns three times as much as me(I).

(上の例文と同じ意味です)

例文

His room is four times as big as mine.

彼の部屋は私の部屋よりも4倍大きい。

例文

His room is four times bigger than mine.

(上の例文と同じ意味です)

ほかにも例文を作ろうとおもえば無限に作成可能です。

例文

I ate five times the gyoza that she did.

私は彼女の5倍、餃子を食べた。

例文

The lottery jackpot is four times less than last week.

宝くじのジャックポットは先週より4倍少ない。

as…asとtimesの違い

基本的には同じ意味なのですが、一部で表現の仕方によって微妙な感じで伝わるケースがあります。

例文

This photo is 100 times smaller than the real Taj Mahal.

この写真は本物のダージマハールの100倍小さい(100分の1だ)

例文

This photo is 100 times as small as the real Taj Mahal.

(本物のダージマハールも小さい印象を与える)

これは以前にも取り上げた問題ですが同じぐらいの身長を表現する場合は普通はas tall asを使います。

ここでas short asでも同じ内容を表現できますが、その言い回しをすると2つともそもそも身長が低いことを匂わせることになります。

little, short, nearなどの表現を使う時は少し注意が必要です。以下の記事にまとめています。


2倍の表現(twice / double)

2倍の表現は上に書いたとおり「two times」でもかまいませんが1語で言い表せる表現が存在しています。

混乱するので先に書きますが以下の関係にある言葉を使います。

2倍・3倍

once – twice – thrice

single – double – triple

上の言葉を使えば何かの2倍であることを伝える表現が可能です。

例文

He runs twice as fast as me.

=He runs two times as fast as me.

=He runs two times faster than me.

彼は私の2倍、速く走る。

少し趣旨が変わりますが以下の言い方も可能です。だいたい言っていることは同じです。

例文

He runs at twice my speed.

(上とだいたい同じ意味)

もう1つ例文を書いておきます。いろんな言い回しが可能です。

例文

She earns twice my salary.

=She earns two times my salary.

=She earns twice as much as I do.

=She earns two times as much as I do.

一般的には「Two times faster」の組み合わせ、または「Twice as fast」を使い、Twice fasterは普通は使いません。

一般的ではない例文

He runs twice faster than me.

She earns twice more than me.

(普通はこの言い方をしない)

double(ダブル)を使う場合

doubleの品詞が何であるかといった問題はありますが、2倍であること、2倍にすることを意味することができます。

上に書いた内容もdoubleでほぼ同じ内容を表すことができます。

例文

She earns double my salary.

He runs at double my speed.

他にも言い回しを変更すれば、結果的に同じ内容にはなります。

例文

She earns 200 percent of my salary.

しかし以下の表現ができません。

例文

He runs double as fast as me.

(普通はこの言い方をしない)

例文

He runs double as fast as me.

(彼女は私の給料を2倍にした。)

彼女が私の上司で私の給料を2倍にしてくれたならば成立する文章です。doubleの使い方については単独でまとめた記事があります。

3倍(thrice / triple)

3倍についての前提は、英文法・英語表現としては2倍に書いた関係がそのまま当てはまります。

しかしthriceという単語が、今ではあまり使われない言葉で、使うと華やかで大げさな感じで伝わります。文法上はまったく問題ないのですが言えば、ちょっとジョークぎみに聞こえてしまうそうです。

昔はこのような表現が一般的だったみたいですが言葉としては今後はなくなっていく傾向だろうという意見です。

例文

I go to school thrice a week.

=I go to school three times a week.

私は週に3回、学校に通う。

例文

He’s thrice married and twice divorced.

彼は3度、結婚して、2度、離婚した。

thriceはあまり使わないという前提ですが、3倍を表すには以下のような表現が可能です。文法上は問題ありません。

例文

He runs three times as fast as me.

=He runs three times faster than me.

=He runs three times faster than me.

彼は私の3倍、速く走る。

例文

She earns three times my salary.

=She earns three times as much as I do.

=She earns thrice as much as I do.

=She earns thrice my salary.

同じくtripleを使っても似たような内容を表現できます。

例文

She earns triple my salary.

He runs at triple my speed.

foldとtimesの違い

例えば「seven-fold」「seven times」はどちらも「〇〇倍」を意味する言葉ですが-foldは、文語的でフォーマルな響きがあります。

したがってあまり会話では見かけない単語ですが、ニュースではたまに見かけることができます。

完全に置き換えることができるわけではなく、文法上の扱いは副詞で使われています。

例文

Our profits increased ten-fold.

我々の利益は10倍に増えた。

例文

There was an eight-fold decrease in rain this month.

今月は雨が8倍、減った。

置き換え可能かどうかは微妙ですが以下のケースなどを取り上げると非常に文法上のややこしさが出ます。

例文

She earns three times my salary.

She earns threefold my salary.

これらは同じ意味で、ほぼ置き換えているように見えますが、文法上の構造が完全に異なります。

「earns threefold(3倍稼ぐ)」に対して「three times my salary(3倍の給料)」となり、それぞれの掛かっている部分が違いますが、置き換わっているように見えてしまいます。

したがって上の雨の例文などをそのまま置き換えると意図しない方向でネイティブスピーカーに伝わる可能性があります。

例文

There was an eight-time decrease in rain this month.

(雨の減少が8回起こったと読まれる可能性が高い)

例文

Our profits increased ten times.

(利益の増加が10回あったと読まれる可能性が高い)

すでにご紹介したtimesのほうがカジュアルで広く使われています。

なぜtimeが倍になるのか?

そもそもなぜ倍の表現にtimeを使うのかといえば、これは掛け算の表現によるものです。

3 × 4 = 12
Three times four is twelve.

8 × 7 = 56
Eight times seven is fifty-six.

この掛けるを表すのは英語では「times」を使います。3×4を絵にしてみると以下の感じになります。

3×4
●●●● ●●●● ●●●●

これは結果は同じでも英語と日本語では発想が逆のような感じもします。

日本語では「3」が主役で、それに対して「4」を掛けると普通は考えます。英語では「4」がメインで、それを「3回」登場させるといったとらえ方になっています(気がする)

したがって「two times」「four times」などは「2掛けする」「4掛けする」といった意味でとらえるのが英語の「倍」の発想に近くなります。

以下は数字関連の記事です。

   


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