o’clock(オクロック)のようにアポストロフィで省略して「O」が用いられている場合には、おそらくそれは「of」を意味するケースが大半です。
他にもいくつか「of」を省略して「O」としているケースがあるので、順番にご紹介していきます。
o’clockの省略
最も有名な例が「o’clock」でこれはof the clockを省略した形です。
You need to hand in your report by five o’clock.
あなたは5時までにレポートを提出しなければならない。
This store opens at 10 o’clock.
この店は10時にオープンする。
This store is open from 10 o’clock to midnight.
この店は10時から夜0時まで営業している。
00分ちょうどの時にのみ「o’clock」は用いられます。逆に15分や20分のときにはつけません。
ONE OK ROCK
ロックバンドの「ワンオクロック(ONE OK ROCK)」が何度かニュースに登場しました。
アプリのナレーションのときにネイティブスピーカーが「ONE OK ROCK」を何も指定せずに自然に読み上げると「ワン・オーケー・ロック」になりました。
Wikipediaによるとバンド名の由来は練習スタジオの深夜料金が始まる深夜1時に由来するそうです。それをスペルを変えてOK ROCKとしたのがバンド名の元になっています。
しかしo’clockとOK ROCKは、カタカナでは音が似ていますが、後ろの部分のLとRの発音の違いも含めて、英語としては言葉遊びが成立しません。
人名のオブライアン
これらのOを省略した形はアイルランド系の名字にもよく見られる表記です。
Conan O’Brian
Conan of the Brian family
コナン・オブライアン
Peter O’Toole
Peter of the Toole family
ピーター・オトゥール
ともにブライアン家のコナン、トゥール家のピーターのような意味になります。
コナン・オブライアンはアメリカの司会者であり脚本家です。ピーター・オトゥールはアイルランドの俳優です。アイルランド系に見られる名前なので、本人に自覚があるかは別としてルーツがアイルランドにあります。
filet-o-fish / Chicken Filet-O
マクドナルドの商品にある「フィレオフィッシュ(filet-o-fish)」の「O」も「of」なので、filet of fishなので魚の切り身(フィレ)を意味します。
ネイティブスピーカーが早口でofを発音するときに、oやaになる傾向があります。
この理屈でいくと日本のマクドナルドにある「Chicken Filet-O(チキン・フィレオ)」や「Ebi Filet-O(海老・フィレオ)」は英語としては意味が成立しません。
ネイティブスピーカーに確認してみましたが、意味が通らないといっています。
英語としての正確さを求めるならばFilet-O-ChickenやFilet-O-Ebi (Filet-O-Shrimp) とすべきだろうという話になります。
またFilet-Oが単独になると「fellatio(フェラチオ)」に音がすごく似て聞こえるため、家族があつまる飲食店にはあまり良い名前ではないかも…といった意見が出ています。
世界的な企業なのでわかってやっているのだと思いますが、なぜ「Filet-O-Chicken」にしなかったのかはよくわかりません。
また関連した話題ですが英語のdouble(ダブル)を「W」とするのは成立しません。以下の記事にまとめています。