native(ネイティブ)は人間ならば「その土地の人、出身の人」といった意味で、植物や動物ならば「原産の、土着の」などの意味で使われる名詞または形容詞です。
日本では「ネイティブ」といえば「native English Speaker(母語英語話者)」を指して使われるケースが多いですが、必ずしも英語に限った話ではありません。
ここではnative(ネイティブ)という単語の使い方を例文にまとめています。
native(ネイティブ)の意味と使い方
ある人が生まれた、もしくは住んでいる都市を表し、名詞では「土地の人、~出身の人」、形容詞では「生まれた、出身の、土着の、生まれつきの」を意味します。
The Chicago native had trouble adjusting to life in the countryside.
シカゴ出身者は田舎での生活にあわせるのに苦労した。
Many native New Yorkers will say their pizza is the best.
多くの(ニューヨークに住んでいる)ニューヨーカーたちは自分たちのピザが一番だと言うだろう。
He is a native English speaker.
彼はネイティブの英語話者だ。
言語の場合は「生まれつきの、生来の」であり「母語の」といった意味で外国語として学んだわけではないことを意味します。
このブログの題名にもいえますが、native(ネイティブ)がイコールで母語の英語話者になるわけではありません。多くの日本人は「ネイティブの日本語話者(native Japanese speaker)」だといえます。
ただし、文脈がある程度はっきりしていれば特定の言語の話者であることは状況から説明できます。このブログでいえば「Talking English」と書いているので、どの言語であるかがある程度は明示できています。
いっさいの状況抜きで以下のように書くと、居住や出身地のことだと受け止められると思います。
He is a native.
彼はここの出身だ。
He is a local.
彼は地元の人だ。
nativeとlocalは似ていますが少し差はあります。10年以上にわたって大阪在住のカナダ人のスティーブは、大阪のローカルの人だとはいえますが、大阪のネイティブかといえば違うことになります。
-native
場所とともに形容詞として使われる場合は、ハイフンをつけた形の接尾辞「-native」となります。
The Chicago-native businessman had trouble adjusting to life in the countryside.
シカゴ出身のビジネスマンは田舎での生活にあわせるのに苦労した。
Author and Tokyo-native Rio Shimamoto has been awarded the Naoki Prize for popular fiction, the selection committee announced July 18.
作家で東京出身の島本理生さんが大衆小説で直木賞を受賞したと選考委員会が7月18日に発表した。
またnative/-nativeは「シカゴ出身」のように都市や地区といった小さな範囲に対してのみ使われる表現で、もし国に対して使う場合には「先住民」の人々について話しているように受け止められます。
American natives were angry about the nuclear power plant.
(アメリカの先住民という意味?)
スティーブの意見ではnativeを上のような例文で使うとちょっと原始的、もしくは文明化されていないような感じに聞こえる可能性があるため、最近では「indigenous」を使うのがもっとも良いだろうと言っています。
同じような話でオーストラリアの先住の人を「Aboriginal(アボリジナル)」と呼ぶか「Aborigine(アボリジニ)」と呼ぶかは、ちょっとややこしい問題で英語圏のサイトでも議論がありました。
一般的には「Aborigine」が差別的に聞こえるようです。そのあたりオーストラリア人のソリの意見を参考に以下の記事にまとめているので参考にしてください。
native toの使い方
どこの生まれなのかという表現で「その土地の、〜原産の、〜に土着の」などを表します。生物などの種や種族に関しての話です。
These fish are native to lakes in China.
これらの魚は中国の湖生まれだ。
The flower is native to The Netherlands.
その花はオランダ原産だ。