メンタリスト、マジシャン、サイキックを英語から考える

マジシャン

1980年代に活躍したMr.マリックが超魔術ブームを起こしましたが、当時は裏側ではけっこう苦悩していたインタビューが産経新聞に公開されていました。

Mr.マリックが30年前の超魔術ブームの裏側を激白 「帰宅したら知らない女性が…」(産経新聞)

1980年代当時は、ゼンジー北京やナポレオンズのようなトリックありの古典的な手品師のほかに、清田益章や宜保愛子のように超能力、霊能力をとりあげたテレビ番組も多く放送されていました。

Mr.マリックはその中間のような売り出し方で、超能力とはいわず、ぼかしながら「ハンドパワー」「超魔術」という言葉で表現していました。

今から見ると従来の古典的なマジックを、新しいパッケージで売り出したすばらしいマーケティングだとはいえそうですが、当時は超能力としてとらえて、叩く人もけっこういたように記憶しています。

今回は最近よく聞く、メンタリストも含めてネイティブの見解を交えながら英単語としての違いや雰囲気をご紹介します。

magician(マジシャン)

英語圏ではマジシャンという名称が古臭くなってしまい、最近はあまり使わないそうです。

というのもカタカナでマジックといえば「手品」を示しますが、英語で「magic」といえば、元々は魔法・魔術の意味だからです。

この時代に「魔法」なんてものがないのは明白なのに「マジシャン」と名乗るのがやや古臭い感じがしてしまうのは、カタカナに慣れてしまった日本人には気が付きにくいですね。

シルクハットからハトを出されてそれを「魔法」と言い張るのが多少、無理のある時代になったのでしょう。

「デイビッド・ブレイン(David Blaine)」というストリートマジックのマジシャンが好きで、たまに動画を見ています。

ちょっとバカバカしい感じで、英語がそんなにわからなくても雰囲気で楽しめると思います。

illusionist(イリュージョニスト)

マジシャンが少し古臭い言い方だと書きましたが、それに代わる形で「イリュージョニスト」という呼び方が多くされています。

世界的に知られた人物では、空中浮遊や自由の女神を消したりしたデビット・カッパーフィールド(David Copperfield)などが有名です。「自由の女神を消す」など常識を越えた発想で度肝を抜きました。

psychic(サイキック)

サイキックは普通は「超能力者」や「霊能力者」のように訳されます。超自然的な能力でスプーンを曲げたり、透視、発火、予知などを行います。

本当にあるかは別として、トリックではなく科学では解明できていない超能力だというスタンスです。

日本では古くは超能力少年としてテレビに出ていた清田益章氏や、霊能者としてテレビ出演も多かった宜保愛子さんなどが該当します。

清田益章

(スプーン曲げの清田益章氏 via YouTube)

1970年代にスプーン曲げで有名になったユリ・ゲラーも超能力者ですが、海外では次に紹介するメンタリストに近い位置づけだそうです。

さまざまなサイキック

psychicは超能力、能力者全般を指す総称ですが、個々の能力が分類が可能です。

古くはE.S.P(extrasensory perception)日本語では超感覚的知覚と呼ばれ、つまり第六感のようなものを指していました。ESPはちょっと古くさい、1970年代頃に流行った言葉だそうで、今はではあまり使わないそうです。

ESPにerをつけてESPER(エスパー)とするのは和製英語で英語圏では見かけませんでした。エスパー魔美のエスパーです。

個々の超能力で有名なところでは相手の心を読むtelepathy(テレパシー)、透視・千里眼を意味するclairvoyance(クリアボヤンス)、触れずに物体を動かすtelekinesis(テレキネシスまたはサイコキネシス)、瞬間移動をteleportation(テレポーテーション)などがあります。

古くから小説や英語のモチーフにもなっており、筒井康隆の名作『七瀬、ふたたび』シリーズではさまざまな能力者がおりなす人間模様が描かれています。主人公の火田七瀬は相手の心を読むTelepath(テレパス/テレパシー能力者)です。

宮部みゆきの『クロスファイア』は発火能力であるpyrokinesis(パイロキネシス)を持つ主人公が描かれています。他にも海外モノでは突然変異・ミュータントを描いた「X-MEN」などが人気になっています。

supernatural power(超自然的な力)

スーパーナチュラルなパワーとは超自然的なものすべてなので、サイキックはスーパーナチュラルの一種であると考えることができます。

スーパーナチュラルには幽霊やおばけ、天使や悪魔、人が浮いたりといった概念も含まれてくるので、ちょっと概念としては大きくなります。

アメリカのドラマでは定番のモチーフで古くは『X-File』のシリーズや、最近では同名の『Supernatural』が息の長い作品でヒットになっています。

mentalist(メンタリスト)

最近はメンタリストDaiGoさんが有名ですが、メンタリストは超自然的な力ではなく、タネや仕掛け、ロジックによって成り立つものです。心理術と考えてもいいと思います。

人の心を読んだり、予言などのパフォーマンスで知られます。マジシャンも人の心理の盲点をつく意味では、メンタリストとも考えることができます。

DaiGoさんが影響を受けたのがイギリスの有名メンタリスト、ダレン・ブラウン(Derren Brown)です。

Youtubeにいくつか動画がありますが字幕のついているものは少なく、言葉のトリックなので楽しむにはどうしても語学力がいりますね…

その中でもわかりやすいものを探しました。

道を聞くふりをして、言葉巧みに注意をそらさせ、家の鍵や財布を奪い取ってしまう(相手もあとで気がつく)という心理トリックを応用したパフォーマンスです。

Mr.マリックの思い出

最近になってミスターマリックがヤキソバンのCMに登場したり、テレビでも見かけるようになり、ブームの頃から一周して大御所マジシャンのような位置づけで露出していますね。

Mr.マリックといえばテーマ曲も有名で、イギリスのシンセポップグループ『Art of Noise』が1985年に発売した『Legs』という曲です。

この記事を書く段階ではじめて公式ビデオの存在を知って見てましたが、ぜんぜんイメージしてたものと違って健康的です…。

この曲がいきなりラーメン屋で流れてきて、焦ったことがあります。

勁文社の大百科シリーズ

かつて存在した出版社・勁文社(けいぶんしゃ)が発売していた「大百科シリーズ」の中に「世界の謎 大百科」という子ども向けの本があります。

世界の謎

ピラミッドやイースター島のモアイといった世界的に有名なミステリーや、バミューダトライアングルでの飛行機消失、宇宙人、タイムトラベラーの記録など、子供向けのミステリー紹介本ですね。発行は1989年です。

ここに「日本が誇る2大超能力者」として清田益章と一緒に、Mr.マリックの記述も少しあるのでご紹介しましょう。

『人々の心を楽しませる魔術師』

それとは対照的にミスター・マリックは、自分の超能力をマジックの世界に応用した。魔術を超えた『超魔術』!もし彼に悪の心があったら、中世の大魔道士以上の騒ぎを起こしていたかもしれない。

-引用終わり-

マリックが本気だしたらおまえらヤバイ!と子どもに煽ってくる内容がすばらしいです。

   


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