日本語でも同じですが保険業界は独特の英語表現が使われる傾向があるのでまとめてみました。特殊な言葉を使っているというよりも、普段から私たちが知っている、使っている言葉が業界独特の意味で使われているといった感じがします。
英語を勉強されている方は海外に興味があって外国に行かれる方も多いと思いますが、ひととおり覚えておくと、いざというときに役に立つかもしれません。ネイティブに作ってもらった例文と合わせてご紹介します。
take out
take outそのものは「持ち出す」を中心として幅広い意味がありますが、保険に関していえば「保険を掛ける、保険に加入する」の意味で使われます。
He took out a life insurance policy just before he was murdered.
彼は殺される直前に生命保険に入った。
I took out fire insurance for my new home.
新しい家の火災保険に入った。
insurance policyは保険契約や保険証書などのことで、policyはなくても意味が通ります。
cover
保険の適用範囲などを意味する際に使われます。保険でカバーできるといった使い方はカタカナと同じ感覚になります。
My health insurance doesn’t cover cosmetic surgery.
私の健康保険は美容整形には適用されない。
I hope his insurance covers tornadoes.
彼の保険がトルネードをカバーすることを願う。
coverそのものはかなり広い意味で使われるのでまとめた記事があります。
coverage
「保険金」のことで、保険によって支払われるお金、加入者が受け取ることになるお金です。
She can get up to 100,000 yen coverage for hospital bills.
彼女は最大で10万円まで医療保険を受け取ることができる。
The company offers coverage for people who hit a hole in one.
その会社はホールインワンを出した人のための保険を提供している。
coverageにはニュースなどの「報道、取材」や、「対象、範囲」といった意味もあります。
(make a) claim
「保険金の申請」を意味する言葉です。insurance claimで保険金請求です。
After his car was stolen he made a claim at his insurance company.
彼の車が盗まれたあとで、彼は保険会社に請求した。
She was arrested for making false insurance claims.
彼女は保険金詐欺で逮捕された。
He claimed one million yen from the drunk driver’s insurance company.
彼は飲酒運転者の保険会社に100万円を請求した。
ここでの「claim」は主張するの意味に近い言葉で、カタカナのクレーム(不満を言う)とは違います。
deny
否定の意味ですが、保険金の請求を棄却・却下するような行為です。
日本の保険業界の用語では「支払要件を満たさないので免責されます」といった感じで「免責する」などと呼ぶそうです。
They denied his claim because they knew he was lying.
彼が嘘をついているのを知っていたので、彼らは彼の請求を却下した。
I tried to get health insurance but I was denied because I was a smoker.
私は健康保険に加入しようとしたが却下された。なぜなら喫煙者だったからだ。
「保険料」のことで、加入者が支払うお金、料金のことです。
My insurance has good coverage, but the premiums are very high.
私の保険は補償はいいけど、保険料がとても高い。
I chose this insurance because it had low premiums.
私はこの保険を選んだ。なぜなら保険料が低いからだ。
premiumには「上等な、高級な、品質の高い」などのカタカナで使われる意味ももちろんあります。
We offer premium service for our customers.
私たちはプレミアムなサービスを顧客に提供する。
insurance policy
insurance policyとは「保険証書」「保険証券」のことで、紙のことですが総体としての「保険に加入していること」の意味として登場します。
He took out a life insurance policy just before he was murdered.
彼は殺される直前に生命保険に入った。
policyは政策の意味もありますが、他にも「rule」のような意味で、企業などがプライバシーポリシー(個人情報の取り扱い方針)のような言葉で使います。
全体としては「方針・やり方・手段」のような意味になります。個人でも使うことも可能な言葉で、その場合「こだわり」に近い意味合いになります。
It’s my policy to only wear black jackets.
=It’s my rule to only wear black jackets.
黒いジェケットを着るのは私のポリシーだ。
policyholder
「保険の加入者」です。上に書いたように保険の契約・証書を持っている人です。
If the company goes bankrupt, many policyholders will be affected.
もしその会社が倒産したら、多くの保険加入者が影響を受けるだろう。
They announced to policy holders that premiums would go up next year.
彼らは契約者に対して、来年の保険料の値上がりをアナウンスした。