「理想の、理想的な」を英語でいうには、まず一般的な訳語としては「ideal」が思い浮かびます。使い方の例文をいくつか用意しています。
また日本人にもなじみのあるperfect(パーフェクト)も「完璧な」といった意味ですが、これも「理想の」と考えても問題ないと思います。
少し「ideal」のほうが幅が広く現実にはありえないかんじでの「理想」も含まれるので違いもまとめています。
idealの意味と使い方
読み方は英語では【aidíːəl】なので「アイディール」のように発音します。イデアルではありません。
ideal【aidíːəl】
後に紹介するperfectと基本的には同じ意味ですが、idealのほうは特に想像するイメージでの「理想的な」を表します。
perfectに置き換えても問題ないケースが大半ですが、少しニュアンスに差が出る場面もあるのでご紹介します。
She daydreamed about her ideal wedding.
彼女は理想の結婚式について空想した。
In an ideal world we wouldn’t need money.
理想の世界では私たちはお金を必要としないだろう。
This mid-sized car is ideal for his family.
このミドルサイズの車は彼の家族にとって理想的だ。
perfectの意味と使い方
「理想の」の意味ではカタカナのパーフェクトも近い言葉です。形容詞で「完璧な、申し分ない」を意味します。
His work is so perfect.
彼の仕事はとても完璧だ。
perfectは動詞でも使え、パーフェクトにすることで「完全なものにする、完成する」を意味します。
He spent years perfecting his painting technique.
彼は絵画の技術を完全なものにすることに何年も費やした。
The company says they have perfected online shopping.
その会社はオンラインショッピングを完成したと言っている。
very + perfectはありなのか?
イギリス人のダンが「hilarious(とても面白い)」「delicious(美味しい)」「perfect(完璧な)」あたりの言葉は、それぞれの最高ランクを意味するので「ちょっとdelicious」「かなりperfect」とか程度を表す言葉と組み合わせるのは変だといっていました。
本題とはそれるので軽くご紹介しておきます。
〇 His work is so perfect.
〇 His work is really perfect.
△ His work is very perfect.
彼の仕事は完璧だ。
soやreallyは「本当に」といった意味で程度や段階を表しているのではなく、言っている本人の気持ち側の問題だと考えることができます。veryは「かなり」なので程度を表してしまうので、ちょっと性質が異なります。
日本語でも「完走」「完敗」「激闘」などこの言葉に程度の最高・最低の度合いを含むので、「軽い激闘」「ちょっと完敗」とかがないのと同じです。
このあたりどこまで許容するかはネイティブスピーカーでも意見がわかれました。こうしろといった意見はありませんが使うときに少し注意を払ってみてください。
idealとperfectとの違い
idealとperfectとの違いは基本的には同じ意味なので、ほとんどのケースで置き換え可能です。
しかしidealは「理想の」といった意味で、想像するイメージが強くなります。perfectが少し現実世界に近いです。
もし「ideal boss(理想の上司)」を選ぶように言われれば、ティム・クックやビル・ゲイツなど実在の人物だけでなく、ドラえもんやイエス・キリストでも選んでも構わないと感じる傾向があります。
一方で「perfect boss(完璧な上司)」だと実在の人物のティム・クックやビル・ゲイツ、安倍晋三などを選ぶべきだと感じるという違いがあります。