春になると花粉症でつらい思いをする人も多いと思いますが、英語で花粉症はアレルギーの一種なのでシンプルに伝えるケースではallergyで表現されるケースが多いです。
またhay feverといった用語もそれなりに使われている花粉症を表す言葉です。特に花粉だけではなくさまざまなアレルギーがあると思いますが一般的な伝え方をまとめてみました。
花粉症を表す英語(allergy)
花粉症やアレルギーは一般的には「allergy」を使って以下のように表現が可能です。allergyだけでは厳密には花粉症とはいっていませんが、日常会話の範囲内ならば花粉症として通じます。
カナダ人のスティーブによると花粉症を意味する「hay fever」は確かによく使われますが、日常会話では「allergy」がやや一般的のようで、複数形(allergies)の時はだいたい「花粉症」を指すといっています。
言葉の感覚の違いだと思いますが春先にくしゃみをして鼻水が出て「アレルギーなんだ」といえば普通は花粉によるものだと明確なので、あえて花粉であることを強調する必要もないといった感じです。
I have allergies.
私は花粉症(アレルギー)です。
I have an allergy.
私は花粉症(アレルギー)です。
「I have pollen allergies.」とpollen(花粉)という単語を入れればよさそうですが、少し自然さに欠ける文章になってしまい「なんの花粉?」といった疑問が浮かびます。「cedar pollen(スギ花粉)」のようにはっきり書けば大丈夫ですが、日常会話の範囲でそこまで具体的な情報が必要なのかといった問題につながります。
日本語の「アレルギー」をそのまま使ってしまいそうですが、英語では【ǽlərdʒi】で「アレジー/アラジー」と発音が違います。
allergy【ǽlərdʒi】
allergies【ǽlɚdʒiz】
hay fever【héi fíːvər】
複数形(allergies)にするか単数形(allergy)にするかの問題は、文字通り1種類の花粉にのみアレルギー反応が出るならば「an allergy」となりますが、スギとヒノキのように2種類以上の花粉症を持っている人も多いのでその場合は「allergies」と複数形になります。
ただし、これは医者に説明するときなどを除いて、会話の上で重要な情報だとは思えない、本人もよくわかってないケースもあると思うので「allergies」と複数形にしておくのが無難だといえます。
もちろん、特定の花粉のアレルギー、花粉以外のアレルギーと明確に区別した説明をする状況や必要性もあると思うのでその場合は以下のようにいえます。pollenが「花粉」を意味する単語です。
I have a cedar pollen allergy.
私はスギ花粉のアレルギーです。
I have a peanut allergy.
私はピーナッツアレルギーです。
アレルギーはピーナッツなど特定の食べ物も含むので、明確に区別する場合には「hay fever」なども使えます。
I have hay fever.
私は花粉症です。
アメリカでも医者を除いては周りで「hay fever」を使う人もあまり見たことはなく「allergy」や次に紹介する形容詞の「allergic」を使うケースがほとんどです。
花粉症を辞書で調べると「pollinosis」とありましたが医学、医療の専門用語なので日常生活では聞きません。
allergic(形容詞)
形容詞の「allergic」もまた頻繁に使われます。生活ではこちらの「be allergic to ~」の表現パターンが多いように感じます。
表現は異なりますが同じ意味です。have an allergyとするか、be allergic toとするかは好みの問題だといえます。
I’m allergic to cedar pollen.
私はスギ花粉のアレルギーです。
これも花粉以外のアレルギーに対しても使うことができます。
I’m allergic to cats.
= I have a cat allergy.
私は猫アレルギーです。
I’m allergic to peanuts.
= I have a peanut allergy.
私はピーナッツアレルギーです。
I’m allergic to bee stings.
=△ I have a bee sting allergy.
私は蜂アレルギーだ。
最後の蜂のケースだけは言い回しがあまり一般的ではありませんが、このような形で花粉症・アレルギーを説明することができます。
海外で一般的なアレルギーを一覧にした画像があり代表的なアレルギーが載っています。
latexは天然ゴムを構成している成分、ゴム製品のことです。gluten(グルテン)は麩質(ふしつ)と訳されますが小麦などから生成されます。moldはカビ、citrusがシトラス、かんきつ類です。
花粉症を英語で説明
シンガポールや台湾のようにほぼ花粉症がない地域もあれば、イタリアやオーストラリアのように花粉症が日本ほどではないけれども存在している地域があるようです。日本に来て花粉症になる外国人が増えています。
花粉症の現象そのものを英語で説明すると以下のような英文になります。
Hay fever is a type of allergy that triggers runny noses and sneezing when the pollen of plants comes into contact with the mucus membrane of the nose.
花粉症とはアレルギーの一種で、植物の花粉が鼻の粘膜と接触した時に、鼻水やくしゃみを引き起こす。
have an allergic reaction to
体質的にアレルギーを持っていることではなく、アレルギーを発症してしまった場合にはreactionを使って表現することができます。
I’m having an allergic reaction to pollen.
花粉のアレルギー反応が出ている。
She is having an allergic reaction to peanuts.
彼女はピーナッツアレルギーの反応が出ている。
代表的な症状を一覧にした画像があります。
rash(発疹、皮疹)、lacrimation(流涙)、runny nose(鼻水の出ている鼻)、sneezing(くしゃみ)、red eyes(赤い充血した目)、itching(そう痒、かゆみ)となっています。
lacrimation(流涙)など日本語訳の感覚そのままで医療の専門用語なので日常会話で使う表現ではありません。
鼻水が出ている
花粉症の症状で代表的な鼻水が出ていることは「runny nose」と「running nose」で表せ、どちらも間違いではありませんが「runny nose」の方がセットでよく使われます。
どれも「鼻水が垂れる」ですがrunny noseがやや一般的かなといった程度です。
I have a runny nose.
I have a running nose.
My nose is runny.
My nose is running.
runningは蛇口のような物から、液体が流れ出ているといった使い方ができます。
I left the sink running.
流しの蛇口を出しっ放しにした。
runnyは「粘性が低い」やそのまま鼻水が出ていることに使えます。
My eggs are runny.
卵が割れている=黄身が殻の外に出ている状態
If you heat honey, it becomes more runny.
蜂蜜を温めると柔らかくなる。
アメリカの花粉情報
アメリカでの生活が長いと、春先の日本のニュースで天気予報と一緒に花粉情報が流されている光景が少し不思議に見えてしまいますが、それほど日本の花粉症患者が多いということなのでしょう。
日本で花粉症というと7割がスギ花粉を占めるようですが、その原因の1つは、戦後に農林水産省が実施した大規模なスギ植林計画によって花粉の飛散量が爆発的に増加したことといわれています。
アメリカに花粉が無いわけではないのですが、スギではなくキク科などの花粉に悩む人はいるようです。
日本のように一般ニュースで報道されることはありませんが、天気予報のThe Weather Channelには花粉情報があり、Tree(樹木)、mold spores(カビ胞子)、weed(雑草)、grass(草)など種別毎に飛散状況を知ることができます。
Tree Pollen Map(The Weather Channel)
どこの国にいても、自分がアレルギーを起こすのに該当する花粉があれば発症するということなので、花粉症の外国人が日本へ、また日本人が海外へ行くパターン、どちらにせよ発症する時はするし、無ければ治まるというわけです。
関連の話題でいえばアメリカでは食べ物の「ピーナッツ」のアレルギーが大きな問題になっています。あわせてお読みください。