「get it done」は基本的には「do it」と同じなので何かを「やる、する」を意味します。しかし、細かいニュアンスの差を見れば違いがある表現です。このページでは「get it done」と「do it」の使い方の違いを中心に例文にまとめています。
またget + 名詞(目的語)+ 過去分詞のいわゆる第5文型(SVOC)のgetの使い方もあわせてご紹介しています。同じテーマの『使役動詞のgetとhaveの使い方の違い』もご覧ください。
get it doneとdo itの違い
get it doneは文脈をまったく考慮しなければ基本的には「(それを)やる、する」といったdo itと同じ意味になります。
I can’t do it.
I can’t get it done.
私にはできない。
しかし、細かな差でいえば「do it」は「~をする」という動作の過程、プロセスに重点を置いた言葉です。
一方で「get it gone」は「~を達成・完了できる」という結果にフォーカスした表現になります。
以下のような例文では使い分けがされます。
This homework is easy so I can do it. However, there is so much of it I can’t get it done!
この宿題は簡単なのでできると思う。しかし、すごく多いので完了できない!
小学校の算数レベルの宿題ならばみなさん「do it」は可能です。しかし、それが10000問あるならばちょっと「get it done」は難しいかもしれません。
My partner is sick. I can do it myself, but it will be difficult to get it done without her.
パートナーが病気だ。自分ひとりでできると思うけど、完成させるのは彼女なしでは難しいだろう。
仕事上の問題などやるだけならばできるけど、それを完成させ良い物を作るとなると難しいといった意味です。
Boss: “I don’t care how you do it, but get it done!!!”
「どうやるかは気にしない。しかしやり遂げろ!」
このように文脈を伴うと「get it done」と「do it」は明らかにニュアンスや使い方として別のことを指しているのが感じられます。
「自分がやる」と「誰かに頼んでやる」
また細かなニュアンスの差として「do it」だと自分がやるといった意味合いが濃くなり、「get it done」だと誰かに頼むこともより考慮されている感じがあります。
どちらも断定、確定ではありませんが、「get it done」のほうがより他人に頼むことも含めて考えているといった差を感じさせるぐらいです。
I will do it.
(自分でやる可能性が高いけど、人に頼むこともある)
itが何を指すのか曖昧なので、上の例文では不明確な度合いが高いですが、以下のような例文ならばより明確です。
I will do the laundry.
(自分で洗濯する)
I will get the laundry done.
(たぶん自分で洗濯するかもしれないけど、人に頼む可能性も十分にある)
これはdo(~する)やit(それ)といった曖昧な言葉を使うためはっきりしない部分が多くなりますが、より具体的な動詞になればよりはっきりします。
get + 名詞(目的語)+ 過去分詞
get + 名詞 + 過去分詞の形になると、ニュアンスとして誰かに何かをやってもらうといった意味が強くなります。いわゆる第5文型(SVOC)にあたる形です。
I cut my hair.
(自分でハサミを使って髪を切る)
上の例文は自分でハサミを持ってジョキジョキと髪を切ったことになります。前髪ぐらいならある話です。
I got my hair cut.
(= I had my hair cut)
(美容室などで誰かに切ってもらう)
おそらくお金を払って人に切ってもらった、美容室などで髪の毛を切ってもらったことを意味します。ここでのcutは過去分詞のcutです。
I repaired my car.
(自分で車を修理する)
I got my car repaired.
(人に頼んで修理する)
I repairだと自分で工具を使ってガレージなどで修理をすることを、getを使うと自動車の修理サービスなどを利用することを意味します。
I brush my teeth everyday.
毎日、(自分で)歯を磨いています。
I get my teeth cleaned every six months.
6ヶ月ごとに(歯医者に行って)歯をキレイにしてもらう。
この使い方でのgetとhaveの違いが以下の記事にまとまっています。