「はしゃぐ」「はしゃぎまわる」「迷惑行為」の英語は?

「はしゃぐ」「はしゃぎまわる」の英語は?
 

公開日: 最終更新日:2021.10.5

日本での電車の中の迷惑行為の1位が長年「はしゃぎまわり」だったことを伝える英語のニュースで「はしゃぐ」「はしゃぎまわる」をどう英語にするかで苦戦しました。

カナダ人のスティーブによれば「はしゃぎまわる」の意味はわかるけれど、英単語でぴたっと合う言葉が思い浮かばなかったようです。確かに「はしゃぎまわる」が具体的にどのような動作かといわれると人によって解釈に幅がある抽象的な言葉なのかもしれません。

いろいろと単語の候補があがったので、その言葉の持つ雰囲気もあわせてご紹介します。「電車の中の迷惑行為」には合わない言葉だけれど、ほかのケースならぴったり合うかもしれません。言葉選びの参考にしてください。

frolic / cavort / rompの意味と使い方

まず単純に辞書ベースでの訳語はfrolic(浮かれ騒ぎ、お祭り騒ぎ)、cavort(跳ねる、はしゃぎまわる)、romp(浮かれ騒ぎ、大はしゃぎ)で掲載があります。

まず、これらはすべて古臭い英語、言葉遣いであり、いまどきはあまり使わないという問題があります。

またどれも広い場所・空間で走ったり飛んだりのようなはしゃいでいる場面を連想させるので、電車の中のような閉ざされた空間での「はしゃぎまわり」にはあまりそぐわないものでした。

例文

The baby deer frolicked in the field.

小鹿が野原ではしゃいでいた。

例文

The resort has a big beach for pet dogs to cavort in.

そのリゾート地にはペットの犬がはしゃぐための大きなビーチがある。

例文

My kids were romping around in the backyard while I worked in the house.

私が家で仕事をしている間、子供たちは裏庭ではしゃいでいた。

上の例文のように使うことはできます。しかし、電車で使ってみると変です。

例文

A man was frolicking on the train.

(ちょっと変です)

この書き方だと男が電車の中でスキップをしたり、腕をバタバタさせたり、大笑いしているような情景をイメージさせます。

グーグルのイメージ検索も参考にしてください。常識的に考えて電車の中での迷惑行為の「はしゃぎまわり」はこのような情景ではないと思います。

frolicking

frolickingでの検索結果

go apeの意味と使い方

go apeは「(サルのように)取り乱して大騒ぎする、はしゃぎまわる」で意味としては近いです。

ただし、カジュアルすぎる表現でニュースで伝えるにはそぐわない言葉遣い、スラングになります。日常会話なら普通に使えます。

例文

Someone is going ape in the seat behind me.

誰かが後ろの席で猿みたいに騒いでいる。

horseplayの意味と使い方

horseplayは「大騒ぎ、ばか騒ぎ」ですが、少し馬が暴れるような暴力的なニュアンスを持ちます。

これも電車の「はしゃぎまわり」の実態と比べると、別に「暴力的」ではないと思うので少しニュアンスが違います。

例文

No horseplay is allowed in the public pool.

公共のプールでは(暴力的な)バカ騒ぎはしてはならない。

fooling aroundの意味と使い方

fooling aroundも「はしゃぎまわり」の意味があるので、場面の言葉選びとしてはあっています。意味合いとしては文字のうえでは「ふざける、バカなことをする」です。

しかしfooling aroundには性的な意味での振る舞い、不貞行為の意味もあるので少し誤解されるおそれがあります。

例文

My son and daughter were fooling around in the bedroom.

息子と娘はベッドルームではしゃぎまわっていた。

例文

My husband was fooling around with another woman in the bedroom.

私の夫と他の女がベッドルームで(性的な意味で)はしゃぎまわっていた。

climbing around on the seats

「はしゃぎまわり」がもっと具体的な動作ならば「シートの上に立つ」みたいな言葉も可能です。

例文

The mother didn’t stop her child from climbing around on the seats.

その母親は子供がシートの上に立っているのを止めなかった。

しかし、電車の中の迷惑行為の内容がシートの上に立ってはしゃぎまわることではないと思うので事実にはそぐいません。

nuisance

「迷惑な行為」の意味ですが、これは意味が広く不愉快なもの、迷惑、邪魔者ぐらいを含みます。以下の使い方を参考にしてください。

例文

Cleaning the toilet is a nuisance.

トイレ掃除は不愉快だ。

例文

This mosquito in the room is a huge nuisance.

この部屋にいる蚊はすごい迷惑だ。

public nuisanceになると、みんなにとって不愉快なものとなり「公的不法妨害」の意味になります。

例文

He was arrested for being a public nuisance while he was singing on the street.

彼は路上で歌っている間に、公的不法妨害だとして逮捕された。

例文

In western countries, election campaign vans with megaphones are considered a public nuisance

西洋諸国では、メガホンを使った選挙運動の小型トラックは公的不法妨害とみなされる。

behaviorを使って表現する

結局のところ実際のニュースでは「excited behavior(興奮した振る舞い)」になっています。結果だけみればそうなんだとしか思いませんが、裏ではいろいろ苦労がありました。

例文

According to a survey by the Japan Private Railway Association, “holding & placement of bags” is the worst nuisance aboard trains. It gradually rose up the ranks from 9th place in 2010, finally stealing first place from “noisy conversation & excited behavior” which had held it for nine years in a row.

日本民営鉄道協会による調査では「荷物の持ち方・置き方」が電車に乗車中での最悪の迷惑行為だ。これは2010年の9位から徐々にランクをあげていき、ついに1位の座を、9年連続で持っていた「騒々しい会話・はしゃぎまわり」から奪った。

迷惑行為としてではなく、より単純な動作としてならば以下のactionとbehaviorの記事も参考になると思います。また単にcrazyやexcitedを使うのも可能な方法です。



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