空飛ぶスパゲッティモンスター教とID説

空飛ぶスパゲッティモンスター
 

公開日: 最終更新日:2019.12.5

無神論の話に関連して有名な「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教(Flying Spaghetti Monsterism)」とインテリジェント・デザインと呼ばれる考え方を簡単にご紹介しておきます。

無神論そのものは決して珍しいものでもなく、世界中にはそういう問題が溢れています。

無神論と不可知論についてまとめた記事もあるのであわせてご覧ください。

古臭くなる聖書の記述

「神がアダムを作り、その肋骨からイブを作った」といった聖書の記述など、ダーウィンの進化論などが広く知られるようになった現在では、さすがに信じがたいものです。

ほかにも聖書の記述、キリスト教的な価値観や事実が、科学の発達した現代では合理的・科学的ではないという問題に直面しました。

それこそアメリカは人種多様でさまざな宗教が入り混じっているため、学校でのクリスマス演劇でも伝統的なキリスト教の劇がやりにくくなっています。特定の宗教に偏った価値観の教育が難しくなっていきます。

そこで登場したのが「インテリジェント・デザイン(Intelligent design)」と呼ばれる新しい考え方です。

インテリジェント・デザイン/IDとは?

インテリジェント・デザインとは、わかりやすくいえば「神が世界を作ったとはいわないが【知性のある何か】が、世界を導いて設計している」といった考え方です。

例えば人間が男女にわかれていたり、指が5本あったり、神が作ったとはいわないが【知性のある何か】がデザインしたはず。じゃないと、こんな絶妙なものができるはずはないと考えることです。

今まで「神」がつくったとされたものから宗教的な表現を除き、一般社会や学校教育などにも広く受け入れられるように表記されているのが特徴です。

つまり「宇宙・自然界に起こっていることは自然的要因だけではすべての説明はできない。そこには『デザイン』すなわち構想、意図、意志、目的といったものが働いていることを科学として認めよう」という理論・運動のことになります。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領など、この考えを支持する人も多く、カンザス州で進化論と同時にインテリジェント・デザインを学校で教育すべきである、という推進派の運動が1990年代にありました。

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教

もちろん、こんな怪しい考え方を学校教育に持ち込むのはバカげていると考える反対派の人々が登場します。

その中で登場したのがボビー・ヘンダーソン氏によるパロディ宗教「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」です。

この宗教では宇宙は空飛ぶスパゲッティ・モンスターによって創造されたと主張し、これを学校教育で指導しろと要求しました。

これは「インテリジェント・デザイン」も「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」も考え方としては同じレベルで、こんなことを学校教育に持ち込む姿勢を皮肉った運動、当てつけでした。

信者

信者の人々(Photo : Jmabel)

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教では、さまざまな宗教のパロディが取り入れられています。

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教では「アーメン(amen)」のかわりに「Ramen(ラーメン)」という言葉で祈りを捧げます。

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の信者は自らを「Pastafarian(パスタファリアン/パスタ主義者)」と名乗っています。これは「Rastafarian(ラスタファリアン/ラスタファリ主義者)」のパロディで、これはジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動を指しています。

日本にも支部があったり、ざるをかぶったり、これで結婚式をあげたりとわりと楽しそうです。オーストラリアでは却下されたものの、オランダでは宗教法人として認可されたそうです。

祈りの言葉は「ラーメン!」空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の信者が教会を設立(Buzzap)

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教(Wikipedia)

海中で生物が見つかる

今回、海中で見つかった生物が奇妙なことに「空飛ぶスパゲッティ・モンスター」と似ていたので、多くのメディアに取り上げられました。これをニュースで配信したことがあります。

一部からは「神が見つかった!」とジョークにされています。

「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」はインターネットでも広がりを見せて、よくネタにされています。

この生物はアンゴラの沖合、4000フィート以上の海中で発見され、後にサンゴやクラゲに似た種であると識別されたそうです。



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