dwarf(ドワーフ)とelf(エルフ)は共にファンタジー作品ではよく見かける種族です。この2つの単語のうちdwarfは動詞で「小さく見せる」といった使い方があります。
elfはelvesが複数形となる点が少し注意が必要です。どちらも架空の種族ではあるものの、現実世界で比喩やたとえ話に使われることもあるので、使い方を整理しています。
名詞でのdwarfの使い方
ドワーフとはファンタジーなどに登場する種族です。人間に近いですが、だいたい髭が生えていて背が低く、ごつい感じの描かれ方をします。
ゲームだとだいたいパワー系で、斧を持っていて、魔法は使えない(使えてもそんなに得意ではない)みたいな接近戦タイプのキャラクターが多いです。あまり女性のドワーフは見かけません。
もしくはかわいらしい「小人」的な扱いで、白雪姫と一緒に住んでいる小人も英語ではドワーフになります。
Snow White lived with seven dwarfs.
白雪姫は7人のドワーフと暮らしていた。
In the role playing game I chose a dwarf character.
RPGゲームでは、ドワーフのキャラを選んだ。
『ゲーム・オブ・スローンズ』に登場したティリオン・ラニスター役で出演したピーター・ディンクレイジさんは小人症(dwarfism)で身長132cmです。
こういったケースでも「ドワーフ」というのは失礼にあたるとされているので、言葉を選んでlittle person(小柄な人)あたりがよりベターな選択です。
× I watched a documentary about a famous dwarf actor.
(失礼な言い方にあたるとされる)
I watched a documentary about a famous little person actor.
有名な小柄な俳優のドキュメンタリーを見た。
動詞のdwarf「小さく見せる」
これが何か比較によって「小さくする」「小さく見せる」といった使い方ができます。どっちが大きい側で、どっちが小さく見せられている側かが少しややこしいかもしれません。
The size of the sun dwarfs that of Earth.
太陽の大きさが、地球の大きさを小さく見せている。
In terms of skill she dwarfs him.
スキルという点では、彼女が彼を低く見せている。
Kenshi Yonezu dwarfs most musicians today.
今日では、米津玄師は大半のミュージシャンを小さく見せている。
サイズに限らず、技術や人気の点でも使うことができます。米津玄師の例文は少し曖昧で抽象的ですが、おそらく「人気において圧倒している」といった意味合いです。
elf(エルフ)
elf(エルフ)が単数形で、elvesが複数形です。
エルフはゲルマン神話に起源を持つ、北ヨーロッパの民間伝承に登場する種族です。トナカイとサンタがクローズアップされがちですが、サンタのおもちゃはエルフが作っているという設定になっています。
Elves are believed to live in the forest.
エルフは森に住んでいると考えられている。
The company mascot is an elf.
その企業のマスコットはエルフだ。
Santa has a workshop full of elves.
サンタクロースはエルフでいっぱいの仕事場を持っている。
elven
elvenが形容詞で「エルフの、エルフ語」などです。
The Hobbit wore an elven robe.
そのホビットはエルフのローブを着ていた。
The book uses a strange elven language.
その本は奇妙なエルフ語を使っている。
森に住む小さな妖精といった描かれ方もありますが、『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』で描かれたエルフ像が、今日のファンタジーのエルフの描かれ方に大きな影響を与えています。
長い寿命があり、殺されたりしなければずっと生き続け、魔法が使え、高い身体能力を持った半神的な種族です。
最近、読んだ漫画でRPGの魔王を倒した後の後日譚を描いた『葬送のフリーレン(Amazon)』が面白かったので英語とは関係ありませんがご紹介しておきます。