despite / in spite ofの違いと使い方

despite / in spite ofの違いと使い方
 

公開日: 最終更新日:2022.07.11

despiteとin spite ofはどちらも「~にもかかわらず」の意味で使われる表現です。基本的には違いがない、同じものだと考えて問題ないと思います。このページではそれぞれの使い方の注意点などをまとめています。

この言葉のコアにある「spite」には「悪意、怨み」といった意味があるので合わせてご紹介しています。

despiteの意味と使い方

despiteの意味と使い方

despiteは基本的には「in spite of」と同じで「~にもかかわらず」といった意味です。despiteは前置詞になるので、後ろには名詞(または動名詞)が来ます。

以下の例文のように使うことができます。

例文

Despite studying hard, he failed the test.

必死に勉強したにもかかわらず、彼はテストに落ちた。

例文

I wore a heavy jacket despite the heat.

私はその暑さにもかかわらず、重たいジャケットを着ていた。

以下のようにちょっと長い構成の名詞(名詞句)も可能です。

例文

Despite their friend’s warnings not to eat raw eggs, the tourists did it anyway and got very sick as a result.

生卵を食べるなという友達の警告にも関わらず、その旅行者は食べてしまい、結果的に病気になった。

もし、後ろに「主語 + 動詞」となるような文章を置きたければ、同じような役割を持つ接続詞を使うと同じような意味の文章ができあがります。

例文

Although he studied hard, he failed the test.

必死に勉強したにもかかわらず、彼はテストに落ちた。

although、though、even thoughといった接続詞については以下のページにまとめてあります。

In spite ofとdespiteの違い

despiteは「in spite of」 とも同じ意味になります。置き換えても意味は一緒です。in spite ofとdespiteを混同して「despite of」としてしまうのはよくある間違いです。

先に紹介した例文もin spite ofで置き換えることもできます。

例文

I wore a heavy jacket in spite of the heat.

私はその暑さにもかかわらず、重たいジャケットを着ていた。

例文

In spite of studying hard, he failed the test.

必死に勉強したにもかかわらず、彼はテストに落ちた。

in spite ofとdespiteの違いについては、ネット上でいろんな人がいろんなことを書いています。ネットで言及されている代表的な違いといえば「despiteのほうがアメリカ人が好む」「in spite ofのほうがポジティブ」などです。

しかし、当サイトのネイティブスピーカーとも話し合っていたのですが、その差が万人に共通して当てはまるものには思えず「まあ、そういう差を感じる人もいるよね…」ぐらいだったので、同じと考えてもいいと思います。

以下の文章など、どっちで書いても受け止め方に差がないという意見でした。

例文

New buildings continue to go up in the area, despite the worsening traffic.

New buildings continue to go up in the area, in spite of the worsening traffic.

交通の便が悪化しているにもかかわらず、新しいビルが建ち続けている。

2つの言葉に明確に違いがあるとすれば、despiteは名詞で「軽蔑、侮辱」の意味がある点ですが、数百年レベルで古い英語なので現代では使われていません。

また長い文章だとdespiteのほうが単純に短いので「コンパクトになっていいね」ぐらいの差はあるといえます。

spiteとは?

「despite」「in spite of」の核にあるspiteは「悪意、恨み、意地悪」、動詞では「意地悪をする、(~を)困らせる」みたいな意味があります。

例文

They quit their jobs out of spite.

彼らは悪意(恨み・意地悪)から仕事をやめた。

この場合の怨み、意地悪とは「仕事の休みがない」「給料が安い」といった純粋な仕事の好き嫌いではなく、第三者への悪意、恨み、意地悪のような感情です。

たとえば店長がうざいからみんなで辞めて、店長を困らせてやろうぜ! みたいな辞め方です。

「cut off one’s nose to spite one’s face(自分の顔に腹を立てて鼻を切り落とす)」という有名なことわざ、格言があります。

例文

Don’t cut your nose off to spite your face.

(腹立ち紛れに自分の損になることをするな、の意味)

先の店長の例文でいえば、最終的に仕事を失って給料が入らなくなって損をするのは自分たちなので、一時の感情にまかせて結局は自分が損をするようなことをするなといった意味です。

despiteのdeは元々はdownの意味なので、軽蔑するようなニュアンスであり、despiteは先に書きましたが名詞でも「軽蔑、侮辱」の意味がかつてありました。

in spite ofとdespiteは結局は、いやいややっている、自分が望んでないことをやっている感じから「〜にもかかわらず」の意味につながっている感じですね。



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