bruteとは「荒っぽい人、野蛮な人」を表す言葉で、獣のような荒っぽさをもった人に対して使われる言葉です。あまり良い雰囲気の言葉ではありませんが「brute power」のように力強さを表す表現もされます。
brutalが形容詞でこちらも野蛮で残忍な感じを表しますが、厳しさや難しさを表現する言葉としても使われます。brutalityが残虐行為にあたる言葉ですが、よく「police brutality」で警察官による不当な暴力を指して使われます。
bruteの意味と使い方
bruteは辞書には名詞と形容詞で掲載がありますが、基本的には名詞で「(獣のように)荒っぽい人、残虐な人、野蛮な人」の意味で使われます。
brute【brúːt】
bruteだけだと野性的で荒っぽく、あまり良いイメージでは使われない言葉です。
I won’t date him again. He acted like a brute.
彼とはもう付き合わない。彼は獣のようにふるまった。
That team is full of brutes.
あのチームは荒っぽいやつらでいっぱいだ。
The team needs a brute like that player.
チームはあの選手のようなブルートが必要だ。
アイスホッケーなどで技術がある選手とは別に、あたりに強い荒っぽい選手も必要なので、こういった言葉が使われています。
brute power
brute powerになると純粋な力を指し、人間にはない純粋で強力な力を指す言葉になります。
He used all his brute power to lift the car and rescue the children.
彼は動物のような純粋なパワーで車を持ち上げ、子供たちを救出する。
悪いイメージの部分がなくなっていますが、やや文脈によっては悪い印象もあります。
Russia is often accused of using brute power to get what they want.
ロシアはしばしば、彼らが望むものを手にするために純粋なパワーを使うことで非難される。
動物的な荒っぽい強力な力という意味ではイメージしやすいですが、日本語でぴたっとはまる言葉が見つけにくいです。
brutalの意味と使い方
brutalが形容詞で「残忍な、厳しい、荒々しい」であり、やはり「暴力的(violent)」な雰囲気がある言葉です。
The police are investigating a brutal murder.
警察は残忍な殺人犯を捜査している。
The police were brutal against the protesters.
警察官は抗議者に対して厳しかった。
上の例文だと抗議者に対して取り締まりが厳しい感じがありますが、警棒で殴ったり暴力的な感じの荒っぽさを感じさせます。
しかし、以下の例文ような使い方もできます。
That test was brutal.
あのテストは厳しかった。
This summer was brutal.
この夏は厳しかった。
テストの場合だと難しい、ハードだったの意味で暴力性はもちろんありません。夏の場合は「very difficult」ぐらいであり、特に暑かったことに限定しているわけではなく、日本語で「この夏は厳しいね~」と同じ感じで意味するところがはっきりしない、しかし楽ではない大変な感じが伝わってきます。
brutishという単語もありこちらも「獣のような、野蛮な」です。
I won’t date him again. He acted brutish.
彼とはもう付き合わない。彼は野蛮にふるまった。
brutalityの意味と使い方
残虐行為のような意味ですが、よく組み合わさるのが「police brutality」です。
ニュースに登場するとほぼ「police brutality」で警察による不必要な、過剰な暴力行為を指して使われます。
He was accused of police brutality.
彼は警察の蛮行で訴えられた。
After years of brutality by the government, the people revolted.
数年にわたる政府の残虐行為の後で、人々は反乱を起こした。