at firstとfirstの使い方を混同している人が多い

at-first
 

公開日: 最終更新日:2020.08.27

カナダ人のスティーブが「日本人はat firstの使い方を間違って覚えている人が多いんじゃないかな」と言っていました。

「最初は」で間違いないのですが、背後には「その後は違った」といった意味を持つので、日本語の「最初は」だけで覚えると用法やニュアンスを含みきれていません。

似たような「First」や「in the first place」もあるので例文をまじえてご紹介します。

at firstとfirstの違い

「at first」は辞書に掲載されている訳が「最初は、初めは、当初は」であるため、日本語の感覚をそのままに勘違いする人が多くいるのだろうと考えられます。

訳としてはあっていますが「最初は○○だった(けど今は違う)」のように「変化」を指す表現になります。

例文

At first I didn’t like Avatar. (but now I do)

最初、私は『アバター』が好きではなかった(今は好きだ)

例文

At first I didn’t like pickles, but now I do.

最初は、ピクルスが嫌いだった。しかし、今はいけるよ

変化した後のことが書かれている、書かれていない、どちらのケースもありますが変化を含んだ表現です。「当初」と訳したほうが雰囲気が近いかもしれません。

当然、変化した後のことについてはbutなどを伴って、最初に書いていたことと逆になるような意味の文章が来ます。

firstの使い方

単純に物事の順序「最初にこれをして、次にあれをした」「最初はこれをやって、次にあれを観て、その次はあれを食べる」を表現したい場合はfirstを使います。

例文

First I watched Avatar. Then I watched Titanic.

最初に『アバター』を観て、その後で『タイタニック』を観た。

例文

First you have to go to the front desk.

最初にフロントデスクに行かなければなりません。

first of allの意味と使い方

first of allも「まず第一に」といった使われ方をしますが確認してみると、微妙なニュアンスの差があるようです。

以下のような会話を比べてみます。

例文

A: I want to take a vacation.

休暇を取りたいなぁ

B①: Well, first of all you have to go to a travel agent.

B②: Well, you have to go to a travel agent first.

B③: Well, first you have to go to a travel agent.

基本的には①②③のどれも成立しますが、firstのみを使った②③は「まず旅行会社に行かないとね」と伝えた後で「じゃあその次は?」といった順序があるような感覚になります。

first of allの場合だと、まずそれをやらないと成立しないような事柄に使われる傾向があるのが「first of all」で、これは感覚レベルの差ですね。

何かをやるにしても、まずそれをやって「話はそこから始まる」というぐらいに重要なことに対して使う傾向があります。

ただ、これも傾向やネイティブスピーカーの感覚の問題であるので個人差もあると思います。基本的には①②③のどれも成立しますが、会話は長ったらしくなるので普通にfirstだけでいいのではないかといった意見でした。

first and foremost

同じような表現で「真っ先に、何よりもまず」といった意味です。物事の順序における最初を強調した表現です。

first of allが物事の順番の最初を強調するのに対して、first and foremostが物事の重要性・優先度を強調したようなニュアンスの差はありますが、ほぼ同じような意味だと考えても問題と思います。

以下のように使われます。

例文

First and foremost, we are here to discuss the budget.

何よりもまず、予算について話すためにここに我々はいる。

例文

We are first and foremost a company that respects the environment.

私たちは何よりもまず、環境を尊重する企業です。

foremostは「一番先の、最初、前面の」の意味ですが、けっこう単独ではレアな言葉です。

例文

He is the foremost expert on pandas.

彼はパンダの第一人者だ。

順位の表現としてのfirst

少しややこしい話になりますが、順位をあらわす表現はいくつかパターンがあります。

例文

He came in first.

彼は1位になった。

例文

He came in third.

彼は3位になった。

これがよく見かける表現ですが「at」を併用しても同じ意味になります。以下の例文を参考にしてください。

例文

He came in at third.

彼は3位になった。

例文

He came in at third place.

彼は3位になった。

順位を表す場合に「place」は1位以外はあってもなくても、どっちでも同じだそうです。逆にいえば1位はplaceをつけたほうがいいです。

例文

He came in at first place.

彼は1位になった。

この場合、なぜ1位にはplaceをつけたほうが良いかといえば、先に紹介した「at first」や次に紹介する「in the first place 」のように、似たような表現があるため、読む側・聴く側がともに混乱するためです。

in the first placeの意味

順位の表現と混同しやすいですが、これは「そもそも」「最初の段階で」といった意味で使われます。イディオム・熟語というよりも、読んだ意味そのままだともいえます。

ちょっとした前置詞や冠詞の違いですが、まったく意味が変わるのでご注意ください。

例文

Samurai Japan’s strategy was wrong in the first place.

侍ジャパンの戦略は、そもそも間違っていた。

以下のような会話も成立します。

例文

A: This movie is terrible.

この映画はひどいな

B: I don’t know why you chose this movie in the first place.

そもそも、あなたが何故この映画を選んだのか分からない。

ファーストフードかファストフードか?

マクドナルドなどを「ファーストフード(first food)」と呼ぶのは基本的には間違いでfast foodなのでこの場合は「ファストフード」とするのが正解な気がします。

カタカナで「ファーストフード」と書きますが、近年は”ファスト”が正しいという風潮が強まっています。

first foodではないので「ファストフード」とするのが、いちおうの正解だとは思いますが、ただそれでも発音を聞いてみるとfastをどっちかいえば「ファースト」といっているように感じる人もいます。

以下はすべてfastを読み上げたものです。

イギリス人男性

アメリカ人男性

イギリス人女性

fast【fǽst】とfirst【fə́ːrst】の違いですが、そもそもカタカナに置き換える時点でけっこう無理があるのでファスト・ファースト論争は個人的にはどっちでもいいかなと思います。

日本でファーストフード店という表記もあるので、特に文章を書く時でも特別なことがなければ従来通りのファーストフードを採用しています。

つっこまれた人は上の音声を聞かせてあげてください。イギリス人女性は明らかにファストですが、他はどっちかといえばファーストな気がします…。

   


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