metaphor(メタファー)とは日本語では「暗喩、隠喩」と呼ばれるもので「彼女は怪物だ」のようにダイレクトに「~だ」と言い切ってしまう表現です。
似た意味のsimileは「直喩(ちょくゆ)」とよばれ「彼女は怪物のようだ」のように「~のようだ」とすることです。英語ではlikeやasが使われます。
日本語でも「リンゴのようなほっぺた」のように赤を表す際に使われますが、こういった定番の表現も英語にもあるのでご紹介しています。
simileの意味と使い方
simile【síməli】は「like」や「as」を使い「~のようだ」といった例えをすることです。日本語では「直喩(ちょくゆ)」と呼ばれます。
simile【síməli】
日本語の話になりますが「~のようだ(彼女はライオンのようだ)」と書くと「ようだ」を使うことではっきりと直接的に比喩であることを示しているので「直喩」です。
She is like a lion in business deals.
彼女はビジネス取引においてはライオンのようだ。
She is as brave and aggressive as a lion in business deals.
彼女はビジネス取引においてはライオンと同じぐらいに勇敢で攻撃的だ。
My brother is like me.
弟は私みたいだ。
McDonald’s is like Burger King.
マクドナルドはバーガーキングのようなものだ。
Exhaustion hit her like a ton of bricks.
極度の疲労が激しく彼女を襲った。
He tripped and hit the floor like a ton of bricks.
彼はつまずいて、フロアに激しくぶつかった。
「like a ton of bricks」は文字通りの意味では1トンのレンガのように、ですが「hard」のような意味で激しく、勢いよくといったよく使われる表現です。
決まり文句・定番の表現
上に紹介した「like a ton of bricks」もそうですが、as – asの形でわりと決まり文句になっているたとえの表現も多いです。
日本語では赤いほっぺたを表すのにイチゴでもトマトでもなく「リンゴのようなほっぺた」になるような決まった組み合わせです。
He is as fast as lightning.
彼は稲妻のように速い。
She is as sharp as a razor.
彼女はカミソリのように鋭い(頭が良い、頭が切れる)
This puzzle is as easy as A-B-C.
このパズルはABCのように簡単だ。
I’m as sick as a dog.
犬のようにひどい気分だ。
metaphor(メタファー)の意味と使い方
「~のようだ(like, as)」と例えるのではなく「~だ」と言い切ってしまうのがメタファー・暗喩です。
metaphor【métəfɔ̀ːr】
「~だ(例:彼女はライオンだ)」と書くと文字通りの解釈では比喩とは思えないので、比喩であることが隠れているため「暗喩、隠喩」です。
基本的にはなんでもありで、ぱっと読んで意味がわからないのもあると思います。もちろん彼女はライオンに変身するわけではありません。
She is a lion in business deals.
彼女はビジネス取引においてはライオンだ。
He is a giant.
彼は巨人だ。
She is a monster.
彼女は怪物だ。
カタカナのメタファー
カタカナのメタファーは「はっきりとは明示していないけれど、何かのシンボル・象徴になっているもの」として使われますが、この使い方は英語でもあります。
言語学的な位置づけと、日常会話での位置づけをわけて考えてもいいのかもしれません。
Many say the movie Avatar is a metaphor for the conflict between Europeans and Native Americans.
多くの人は映画『アバター』はヨーロッパ人とネイティブアメリカンの紛争のメタファーだという。
Cherry Blossoms are a metaphor for the temporary nature of life.
桜は命のはかなさのメタファー/象徴だ。
結局のところなぜこのような表現をするかといえば、それによって強調したりできるからです。これら言葉の技術を総称して「レトリック(rhetoric)」、日本語では「修辞法」とも呼ばれます。
レトリックについては以下の記事もあわせてご覧ください。