split(スプリット)は何かをわけること、分割することでだいたい2つに分割することを意味するケースが多いです。
これは落雷で木が真っ二つになることから、グループを分割する、割り勘にする、男女の別れなど幅広く使われます。
いくつか決まり文句になっている表現もあり、相撲の股割りのような180度開脚などもsplitで表現ができます。
発音は【splít】で過去形・過去分詞もsplitです。
この記事の目次!
split(スプリット)の意味
スプリットは何かが割れること、だいたい2つに割れることを指すケースが多いです。弱い部分から亀裂が入って避けるようなイメージで用いられることも多いです。
He split the banana with a knife.
彼はバナナをナイフで(2つに)割った。
Lightning hit the tree and split it down the middle.
雷が木に当たって、真っ二つに割った。
I must be gaining weight because my pants split.
私は太っているに違いない。なぜならパンツが裂けたからだ。
down the middleで「半分に、真っ二つに」の意味です。
わけることは、転じて「share」のような意味でも使われます。
Do you want to split a pizza with me?
ピザを私と分け合う?
グループに対して使う
グループに対して使うと2つに分割されるような言葉になります。
The class was split into two teams for a game.
クラスはゲームのために2つのチームにわけられた。
My parents split when I was seven.
両親は私が7歳の時に別れた(離婚した)
Some say Donald Trump is causing a split in his party.
何人かはドナルド・トランプは政党の分裂を引き起こしていると言っている。
料金に対しての割り勘の意味
ここから飲食店などの代金を割り勘にするときにもよく使われます。飲食代金以外にも料金全般に使うことができます。
Let’s split the check.
Let’s split the bill.
割り勘にしよう。
We split the bill three ways.
3人で請求を割り勘にした。
My roommate and I split the bills.
ルームメイトと私は請求を割り勘した。
We split the check for lunch but he ate much more than me.
私たちはランチの料金を割り勘した。しかし、彼が私よりかなり多く食べた。
英語でbillと文脈なしでいった場合には電気・ガスなどの日常生活の費用を指します。
go Dutchについて
かつては割り勘にすることを「Let’s go Dutch.」とも言いましたが、少し表現として時代にそぐわない古臭い言葉になっています。
カールが調べてくれましたが、ここ20年ほどで急速に廃れていっている表現です。「オランダ人風に行こう」みたいな表現なので、多少なりとも差別的です。
オランダに対する馬鹿にしたような英語表現が多いのはライバル関係にあったイギリスとの関わりが背後にはあるようです。
立ち去る・離れる・別れる
その場から立ち去るといった意味での使われ方もあります。leaveの意味が近いです。
Let’s split early so we don’t get stuck in traffic.
渋滞に捕まらないように早く出発しよう。
The robbers took the money and split.
強盗はお金をとって立ち去った。
The movie was so boring I split after ten minutes.
その映画はとても退屈だったので、10分で私は離れた。
Let’s split.
= Let’s go.
行こう。
男女の別れなどに対しても使うことができる表現です。
After Brad and Angelina split, she took care of the children mostly.
ブラッドとアンジェリーナが別れた後、彼女が子どもの面倒をほとんど見た。
split upの意味
この「立ち去る、離れる」と「別れる」の意味が混乱するので、別れるの意味の場合はsplit upを使うとわかりやすくなります。
My parents split when I was seven.
私が7歳の時に両親と離れた?両親は離婚した?
My parent’s split up when I was seven.
私が7歳の時に両親は離婚した。
do the splitsの意味
いくつか決まり文句になっている表現があり、do the splitsで足を水平に開くことです。体の柔らかい人やバレエダンサーなどがやるストレッチですね。
I learned to do the splits when I became a gymnast.
体操選手になった時に、私は180度開脚を習った。
I hurt myself trying to do the splits.
180度開脚をやろうとして痛めた。
have a splitting headacheの意味
これは「割れるような頭痛」で日本語と近い表現です。頭が割れるような痛みをともなう頭痛です。
I drank too much last night and now I have a splitting headache.
昨夜、飲み過ぎて、今はすごく頭が痛い。
split-secondの意味
split-secondは要するに1秒を分割した意味なので、1秒以下の短い時間、ほんの一瞬の、コンマ何秒のといった意味になります。
It was a split-second decision, and I regret it now.
それは瞬間の決断だった。そして、今は後悔している。
The computer can load most games in a split second.
このPCはほとんどのゲームを一瞬でロードできる。
ただし、この表現はsecond(秒)にしか使わず、分には用いられません。
It took a split-minute for my hotdog to heat up.
(こういう表現をしない)
It took less than a minute for my hotdog to heat up.
ホットドッグを温めるのに1分もかからなかった。
スポーツ・ゲームにおけるスプリット
いくつかのゲーム、スポーツで「スプリット」が用語として使われています。専門用語の部類ですが、ちょっとやったことがある人やスポーツに興味がある人ならば知っているレベルの用語です。
どれも「割れる」「割く」といったsplitという単語本来の意味からのつながりです。
ボウリングのスプリット
ボウリングで1投目に左右にピンがわかれてしまい倒しにくい状態になるスプリットもこの意味です。1投目できれいに真ん中に行き過ぎるとスプリットになりがちです。
2投目に残ったスプリットの配置にも独自の名称がついており、上の画像は「Big Four」と呼ばれる配置です。プロでも成功率が低く、難易度の高い配置だといえます。
野球のスプリット
野球の球種でスプリットといえば、人差し指と中指を開いてボールを挟み込むような握りで投げるやり方です。日本でいうフォークボールに近いもので、打者の手前で落ちます。
英語ではsplit-finger fastball(SFF)やsplitterと呼ばれています。
フォークボールとスプリットの違いについては厳密には区別されるべきものですが、おおむねフォークも含めて指を開いて挟む投げ方のボール全般がsplitと呼ばれています。
ウィキペディアにも「フォークとスプリットは似ているけど違うよ」と書かれています。本当は指がかかる縫い目の位置や速度、投げ方によって正確には分類可能です。(参考:Split-finger fastball)
ブラックジャックのスプリット
手元の札を合計で21に近づけるカードゲーム「ブラックジャック」でもスプリットがあります。最初に2枚の手札が配られた時に「8・8」「9・9」のような同じ数字の札だった場合に、分割してプレーすることができます。
特に「8と8」のように合計で16のようなケースでは、3枚目をひいて21に近づけるのが難しいので、状況を好転させる意味でスプリットを選択したほうが有利です。
上の写真のように絵札のスプリットは、絵札はすべて「10」でカウントされるため、その時点で「20」です。すでに十分に強いのであまりスプリットするのは得策ではありません。