dangleはhangに近い言葉で、何かがつるされてぶら下がっている状態ですが、固定されておらず不安定な状態を感じさせます。
「ぶら下げる、ブラブラさせる」や「ぶら下がる」が日本語訳としては近くなります。発音は【dǽŋgl】で過去形・過去分詞はそのままdangledです。
イディオムとしても使われるので合わせてご紹介しています。使い方は例文を参考にしてください。
dangleとhangの違い
どちらも吊られている状態ですが、固定されている度合いに違いがあります。hangは上から吊るされていて重量で下にさがっていることで「吊るす、吊りさげる」を意味します。
一方、dangleはゆるく吊られている状態で「ぶらさがる、ぶらぶら揺れる」を表します。背の高い椅子に座って脚をぶらぶらさせているような状態も指せます。
The washing was hanging on the line.
洗濯物がロープに吊られていた。
ある程度しっかりと固定されている様子です。
The washing was dangling on the line.
洗濯物がロープに吊られてぶらぶら揺れていた。
ひっかけられている程度で、あまり固定されておらず落ちるかもしれない状態です。
ニュースではユニバーサル・スタジオ・ジャパンの人気アトラクション「ザ・フライング・ダイナソー」が走行中に停止してお客さんが宙吊りになった事件を伝える場面で登場しました。
The popular Flying Dinosaur roller coaster at Universal Studios Japan came to an emergency stop last Friday, leaving about 30 riders dangling in the air.
USJで人気のジェットコースター「ザ・フライング・ダイナソー」が先週金曜日に約30人の乗客を宙吊りにしたまま緊急停止した。
dangle a carrot
いくつかイディオムになっておりdangle a carrotでやる気を起こさせるために何かを与えることで、「餌をちらつかせる」といった意味になります。ニンジンを使っているので元は「馬」ですが、そこから比喩的に使われます。
He dangled a promotion in front of his employees to motivate them.
彼は従業員にやる気を起こさせるために目の前に昇進という餌をちらつかせた。
少し頑張れば昇進というご褒美が手に入るように、餌(ここでは昇進)をゆるく固定してぶらぶらさせているというイメージです。
上の例文のように「promotion(昇進)」と具体的に書くことも、比喩的に使うこともできます。
The boss dangled a carrot in front of his workers.
ボスは従業員の前にニンジンをぶらさげた。
この場合は本当のニンジンの可能性もありますが常識的に考えて比喩であり、実際にニンジンをぶらさげられているわけではないと思います。
こういった表現も可能ですが、その場合はニンジンが昇進なのか、休日を増やすのか具体的な中身はわかりません。
置き換えられるか?
dangleとhangの置き換えは可能ですが、あまりイディオムになっているものは置き換えるのは一般的ではありません。
He hung a promotion in front of his employees to motivate them.
(あまり一般的ではありません)
hang by a thread(危険にさらされている)なども、dangleでは言いません。
It was dangling by a thread.
(あまり一般的ではありません)
言葉の意味としては近い状況を指していますが、あまり表現として一般的な感じではありません。
しかし、普通の文脈ではhangと意味は近く、それをどうとらえるかで確かに主観の入る表現だといえます。人によってはdangleとhangでわかれる可能性もあります。