underとunderneathの違いについてはネイティブスピーカーでも感覚的で人によって受け止め方が異なるケースがあります。
海外のサイトや動画を見たり、スティーブやカールに確認してみましたが意見がわれているケースもありました。
一般的、基本的なルールや違いはもちろんありますが、goやputのような漠然とした単語と組み合わさると人によって解釈がばらつく感じがあります。
underとunderneathの違い
基本的には同じ意味で「下に」と思ってもかまわないと思います。相互に置き換えができるケースも多いです。
There is a bag under the table.
= There is a bag underneath the table.
テーブルの下にカバンがある。
ただしunderneathは物理的な意味での何かの下を意味するのに対して、underは数量やボリュームの概念に使うこともできます。
Keep this wine under 20℃.
20度以下でこのワインを保存して。
You cannot see this movie if you are under 18.
この映画は18歳以下ならば見ることができません。
× Keep this wine underneath 20℃.
× You cannot see this movie if you are underneath 18.
(数量などの概念には使わない)
他にもunder control(制御下にある)やunder construction(建設中である)など熟語・イディオムになっているようなものは置き換えできないのが一般的です。
underneathは後ろに名詞がいらない
またunderneathの後ろには名詞をおかなくても成立するという点も違います。
I wore a jacket and a T-shirt underneath.
I wore a jacket and a T-shirt underneath it.
I wore a jacket and a T-shirt under it.
ジャケットを着て、その下にTシャツを着た。
I wore a jacket and a T-shirt under.
(この使い方ができない)
underneathもunderも前置詞、副詞、形容詞の使い方がともにあり、文法上の扱いが難しい点はあるのかもしれません。
一般的な理解としてはこれぐらいの基本的な差があり、これあたりまでならばすべてのネイティブスピーカーに同意してもらえる内容だと思います。
学習者レベルならばこの理解で十分だとは思いますが、その一方で明らかに置き換えた時にわずかな意味の差、ニュアンスの差がでるのも事実です。
明確に意味の差が出るケース
明確にunderとunderneathで意味の差が生じるのは水の中にある場合に使われるときです。以下の例文を比べてみます。
The ruins were found under the sea.
海底で遺跡が見つかった。
The ruins were found underneath the sea.
海底のさらにその地中から遺跡が見つかった。
underを使うと水の中に沈んだ遺跡が見つかったという意味になります。underneathを使うと、海の底のさらに土の中から遺跡が見つかったことになります。
解釈に差が出たケース
カナダ人のスティーブとオーストラリア人のカールで「underneath」と「under」で解釈に差が出たケースがあったので紹介します。
例えば以下の写真のように橋の下にお店があるとします。上を見上げると橋がかかっていて、雨が降ってこないのでいいかもしれません。
Where is the store?
お店はどこにあるの?
こういう質問があった場合にカールはたぶん「underneath」を使い、スティーブは「under」を使うと言っていました。どちらでも間違いではありません。
It is underneath the bridge.
It is under the bridge.
橋の下にあるよ。
これが道を聞かれた時に橋から少し離れていて、店の場所を案内しないといけない場合に二人の意見が食い違いました。
Go under the bridge.
カール:橋の下をくぐって向こう側に行け。
スティーブ:橋の下に行け。
Go underneath the bridge.
カール:橋の下に行け。
スティーブ:橋の下をくぐって向こう側に行け。
「Go underneath the bridge / Go under the bridge」が「橋の下に行け」と「橋の下をくぐって向こう側に行け」という解釈が可能で、二人の答えがそれぞれ入れ替わっていました。
他にもput(置く)やthrow(投げる)のような動作とunderやunderneathが組み合わさった時に解釈がわかれる要素があります。
I threw the ball under the table.
I threw the ball underneath the table.
テーブルの下にボールを投げた。
この場合もボールを「トンネルのようにテーブルをくぐらせて投げた(ボールはテーブルの向こう側にある)」と「テーブルの下にボールを投げた(ボールはテーブルの下にある)」の両方の解釈が可能で、人によって受け止め方が異なるという話です。
ほぼunderとunderneathは置き換え可能ですが、ネイティブにとって違和感が出るケースは事実としてあるようです。
すごく感覚的なもので、置き換えられるケースと置き換えると違和感が出るケースはあるけど、言葉で説明できないそうです(そんなの考えたことなかったと言っていました)。