「シュガーフリー」も「シュガーレス」も日常生活の中で多く見かける表現です。特にダイエットされている方は注意深くチェックしているかもしれません。
-freeのフリーは自由ではなく「~が含まれていない、~を除いた」の意味で、通常はシュガーフリー、グルテンフリーのように別の言葉と組み合わさって用いられます。
一方の-lessも◯◯が入っていないと解釈されます。シュガーレスだけでなく、ホームレス、コードレスといった言葉などカタカナでも一般的です。
どちらも「~が入っていない」の意味ですが「シュガーレスとシュガーフリーって違いはあるのか?」と確認したところ、スティーブが思った以上に悩んでいました。
厳密なルールはなく、結局は人の解釈次第になってしまいますが、ロジックとしては以下の様な違いがあるかもしれない、という程度です。
ネイティブも深く考え込まないとわからないぐらいに小さな差しかないとも言えるので気軽に考えてください。
この記事の目次!
free
freeはそこに入っていない、存在していない、というシンプルな意味で考えてもいいそうです。
Ice is sugar-free.
(氷は砂糖が入っていない)
He has a carefree life.
(彼は気苦労のない人生をおくっている)
-freeは傾向として、あると悪いようなものがない場合に使われやすい言葉です。例えばdrug-free(麻薬のない、麻薬禁止の)などが代表的です。
Recently, young people are drug-free.
最近、若者はドラッグを使わない。
若者がフルーツを食べないといったニュースで「fruit-free」などと表現すると言葉として違和感があります。
freeは「自由」のイメージが強い言葉ですが、英語を勉強していると感覚的に「無料」の意味で使われることのほうが圧倒的に多い気がします。
無料の意味に関しては、『Free Tea』という商品を間違えて万引きしてしまった話をご紹介しています。
less
lessは一般的に、伝統的に本来はあると思われるものがない場合に使われることが多いそうです。多いだけでこのあたり運用のルールはありません。
何をもって「一般的にある」と考えるかの基準もありませんが、人々がイメージする「普通は入っているはずのものがない、普通はあるはずのものがない」場合には~レスが多いみたいな話です。
I bought some sugarless gum.
(砂糖の入っていないガムを買った)
He is talking on a cordless phone.
(彼はコードレス電話で話している)
ガムの糖分にしろ、電話のコードにしろ、これらは本来は「ある」ものですが、それがないものに対して使うという話です。
ただ、感覚的なものなので厳密に運用されているわけではありません。
意味が異なってしまうもの
freeと-lessで同じ意味ですが、中にはまったく違った意味になるケースもあるので注意が必要です。シュガーレスとシュガーフリーのように置き換え可能なものもありますが、そうでない言葉も存在しています。
He has a carefree life.
(彼は気苦労のない人生をおくっている)
He is careless.
(彼は不注意だ)
carefreeは「心配・気苦労のない、気楽な」の意味を持つ形容詞ですが、carelessは「不注意な、注意が足りない、不用心な、うっかりした」といった意味になります。
同じ「care」が存在していないことを表す2つの言葉ですが、意味がまったく違いつつ、どちらも訳としては納得できるので不思議です。
この英単語とはまったく別の話でカタカナだと法的には「シュガーレス」と「シュガーフリー」は同等の扱いみたいですね。
日本の法律で定められた栄養表示基準では、「シュガーレス」「ノン・シュガー」「無糖」の表記は、食品や飲み物が100gまたは100mLに対し、糖類が0.5g未満の場合に表示することができるそうです。
シュガーフリーの表記については言及がありませんが、同様の扱いをうけると思います。
このあたりの基準はおそらく各国で違うと思いますが、日本ではそうだという話です。
新しくfreeとfreelyの違いについて書いたのであわせて御覧ください。