sakeは読み方が【séik】であり、カタカナにすると発音は「セイク」が近くなります。
名詞では「目的、目指すもの」といった意味がありますが、決まった形、決まり文句で登場することも多いので見かける場合はかなり意味が決まっています。
ここでは基本的なsakeの使い方をご紹介します。日本酒を意味するSAKE(サケ)ともスペルがかぶっているので、この違いについても取り上げています。
sake【séik】
for the sake of
特に見かけるのが「for the sake of ~」の形で「~のために、~の利益のために、~の目的で」となります。
I saved money for the sake of my children.
私は子供たちのために貯金をした。
I skipped the ending of the speech for the sake of time.
私は時間のためにスピーチの最後を飛ばした。
なくても同じ意味になるのでは?
ネイティブスピーカーに確認したところ、そんなに意味のある言葉ではないそうです。あってもなくても、意味は一緒です。
以下の例文は「彼は見た目のためにギターを強制的に持たされた」と訳してもいけます。
これは小室哲哉率いるTM NETWORKのメンバーの木根尚登さんがバンドのビジュアルのために、弾いてもいないエレキギターを持つように指示されたときの例文です。
He was forced to hold a guitar for the sake of appearances.
He was forced to hold a guitar for appearances’ sake.
He was forced to hold a guitar for appearances.
上の例文は全部一緒なので、あってもなくても一緒ならいらないのでは? と思いますが、それはもっともな意見です。
他の例文を出してみますが意味は一緒です。
「母親を喜ばせるためにギフトを買った」と訳せますが、すべて同じ意味と考えてもいいと思います。
I bought a gift for the sake of making my mother happy.
I bought a gift for making my mother happy.
I bought a gift to make my mother happy.
厳密には最後の2つはdoingとto doの違いでもあり、アカデミックな世界では違い、用法がずっと論争ではあるようですが、それはアカデミックな文法の話なのでsakeとは無関係です。
For my sake
よく使われるのは「For my sake」で「お願いだから!頼むから!」といった意味です。
For my sake, don’t wear that awful shirt to the party.
お願いだから、そのひどいシャツをパーティーに着て行かないで。
直訳すると「私のために、そのシャツを着ないで」となり、一緒にいる私が恥をかくのでやめてほしいといった意味です。
For Christ’s sake! / for goodness’ sake
この表現はバリエーションがあり、神などを置いて「For God’s sake!」「For Christ’s sake!」「For heaven’s sake!」「For Pete’s sake!」などがあります。PeteはSt. Peterで聖人です。
これらはお願いをするときの「一生のお願いだから、どうかお願いだから、頼むから」の意味でよく用いられます。
他にも感情的な表現なので驚きや拒絶を表す際にも使えます。
sakeと酒
日本酒を表すsakeも英語圏でもけっこう知れ渡ってきましたが、そのまま読むと「セイク」になってしまうか、もしくは「サーキィー」のように発音されてしまいます。
これは英語のスペルと音の関係によるものですが、このままだと「サケ」とは発音されにくいです。これは「cafe」なども同じでそのまま英語読みすると「カフ」みたいになってしまいます。
英語ではこのように「エ」と発音する必要がある場合には、あえてフランス語などで使われる「é」の表記を用いることで「エ」の音がでます。
これはPokémonなどにも通じる発音で、普通に読んでしまうと「ポーキーモン」や「ポクモン」と読まれるのを避けるためです。