pre-emptは「先手を取る、先取りする」のような意味で何かを未然に防ぐ時に用いられる言葉です。「中断させる、遮る」といった使い方もあります。
その形容詞がpre-emptiveで「先制の」で、pre-emptive attack(先制攻撃)やpre-emptive move(先手をとった動き)のように使われます。
「pre-empt」と「preempt」のようにハイフンが入るかどうかはどちらでもOKですが、eが重なるので入っていたほうが読みやすく発音しやすいです。
pre-empt / preemptの意味と使い方
何かが起こる前に防ぐことを表し、動詞で「未然に防ぐ、(先手を打って)回避する、先取する」を意味します。
過去形・過去分詞はそのまま「pre-empted」となります。発音は【priémpt】なのでプリエンプトゥみたいな感じですね。
The country pre-empted an attempted coup d’etat.
国は企てられたクーデターを未然に防いだ。
Doctors believe the treatment will pre-empt the spread of the disease.
医者はその治療が病気の蔓延を前もって防ぐと信じている。
基本的には常に「pre-empt」「pre-emptive」とpreがついた言葉でしか登場しません。
中断させる、遮る
特別なニュース報道や大統領からの発表などでテレビ番組を途中で「中断させる、遮る」という意味もあります。こちらも動詞です。
The president’s speech pre-empted my favorite show.
大統領のスピーチが大好きなテレビ番組を中断させた。
The popular show was pre-empted by news of the missile launch.
人気のあるテレビ番組はミサイルの発射のニュースに割って入られた。
pre-emptive / preemptiveの使い方
pre-emptiveが形容詞で「先手を取った、先制の」などの意味になり、攻撃などによく使われます。
pre-emptive attackとあれば明確に「先制攻撃」です。
The military launched a pre-emptive attack against the rebels.
軍は反逆者に対する先制攻撃を始めた。
The rise in interest rates was a pre-emptive move against inflation.
金利の引き上げは物価上昇に対する先手を取った動きだった。
pre-emptionと語源について
もとをたどれば「pre-emption」から来ている言葉で、emptionが「購入」の意味です。したがって「事前購入」みたいなものがpre-emptionです。
現代において「pre-emption / preemption」は「優先購入権」などを表し法的な専門用語やコンピューターの世界でみられる程度で、日常では使わない部類の言葉です。
元の「emption」も言葉としては存在していますが、使わない部類になっています。
そこから派生する形で「pre-empt」「pre-emptive」につながっています。今ではもっぱら派生した「pre-empt」「pre-emptive」が主に使われています。
結果として「empt」「emptive」などもpreがつかない状態でみかけることはないと考えても問題ないと思います。