ニュースに「perspective(物事に対する見方、態度、視点、パースペクティブ)」という単語が登場しましたが、使い方がいまいちピンとこないのでネイティブスピーカーに使い方を確認してみました。
多くはputやkeepを伴った形で使われ、言葉そのものがやや専門的な雰囲気があります。また意味としては関係ありませんがスペルも音も似ている「prospective(プロスペクティブ)」についても取り上げています。
この記事の目次!
perspectiveの意味と使い方
少し難しい言葉ですが意味としては「物事に対する見方、態度、視点、目線」などの意味で主に使われます。ほぼviewpointとも同じ意味になります。
発音は【pərspéktiv】なのでカタカナではパースペクティブが近いです。
perspective【pərspéktiv】
You need to see things from his perspective to understand his decision.
あなたは彼の決断を理解するために、彼の視点から物事を見る必要がある。
I like to read books and learn different perspectives about life.
私は本を読み、違う視点から人生について学ぶのが好きだ。
The movie is a look at World War I as seen from a child’s perspective.
その映画は第一次世界大戦を子供の視点から見たものだ。
視点・人称
perspectiveはカメラなどの位置、アングルを意味する「視点」としても使われますが、この使い方はけっこう専門用語、マニアの会話などに登場するので、どこまで日常会話で使うのかはよくわかりません。
The magician uses the audiences’ perspective to trick them.
マジシャンはだますために観客の視点を使う。
In video games nowadays you can play from many different perspectives.
最近のテレビゲームは、多くの異なる視点から遊ぶことができる。
Super Mario Bros. is played from a third person perspective.
スーパーマリオは3人称視点でプレイされる。
third-person perspective(三人称視点の)は特にカメラがプレイヤーを追いかけているタイプのゲームに使われます。
ただゲーム好きの人ならわかると思いますが1人称視点のゲームはFPS(First-person shooter)といったりするので、わざわざ perspectiveという単語を使う場面もあまりありません。
first-person perspectiveでゲームなどの「一人称視点の」といった意味になります。
in perspectiveの意味
熟語でin perspectiveだけでは「遠近法によって、秩序立って」と辞書に掲載がありますが、使われるケースで多いのがput in perspectiveやkeepを使った形です。
put in perspective
put in perspectiveで「~を視野に入れて見直す、~を正しい角度で見直す」といった意味です。例文を参考にしてください。
Now that he left the company, it really puts everything he has done in perspective.
今や彼は会社を去ってしまった。彼がやってきたことを視野に入れて見直なおそう。
keep in perspective
またkeep in perspectiveで「~を釣り合いの取れたものにしておく、~を正しい相関関係に置く、~を正しく保つ」の意味になります。
She became a famous singer very quickly, but still managed to keep things in perspective.
彼女は急激に有名な歌手になった。しかし、彼女はまだなんとか正しく状況を見極めようとしていた。
上の例文など幅広い意味に受け止めることができるので具体的な行動は不明ですが、急に売れっ子になったからといって散財したり天狗になったりせず、この状況が続くのか続かないのかなど、冷静な視点で見極めているといった意味です。
prospectiveの意味と使い方
似た言葉でprospectiveがあり、こちらは「将来の、予想される、見込みのある」です。
perspective【pərspéktiv】
prospective【prəspéktiv】
カタカナでいえば上が「パースペクティブ」で下が「プロスペクティブ」です。似ていますが意味は違います。
上の音声ファイルを聞いてもらうとわかりますが、違いを聞き分けるのは難易度が高いです。間違えて同じ音声ファイルをアップロードしてしまったのかと思ったぐらいです。
これはネイティブスピーカーであっても同じで、ほぼ聞き分けている人はいないだろうといった意見でした。文脈でどちらの言葉が使われているのかを把握していると言っています。
またネイティブスピーカーであっても言葉を混同してしまって間違ってどちらかを言ってしまうケースもかなりあるだろうとの意見でした。
We are looking through prospective candidates for the job.
我々はその職の将来の候補者を探している。
There is a prospective buyer for the house.
その家の見込みのある買い手がいる。
少しフォーマルな言葉なのでカジュアルな会話では同じ意味でpossibleなどが代わりに使えます。
△ She is his prospective wife.
〇 She is his possible wife.
彼女は彼の将来の奥さんだ。
この場合、prospectiveでも間違いではありませんが、カジュアルな会話にしては堅い感じがします。