すでにカタカナで定着している「perfect(パーフェクト)」、それから「perfection」「perfectly」は、すべて完璧さや理想を意味する英単語の一部です。形容詞や動詞としての「perfect」、名詞としての「perfection」、そして副詞の「perfectly」は、それぞれ異なる文脈で使用されます。この記事では微妙な違いがある似た意味の「perfectly」と「utterly」についても詳しく解説します。
perfect(形容詞、動詞)の使い方
形容詞がperfect(パーフェクト)です。カタカナのパーフェクトのイメージ通りで「完璧な、申し分ない」を意味します。
His work is so perfect.
彼の仕事はとても完璧だ。
下の例文では動詞で使われています。パーフェクトにすることで「完全なものにする、完成する」を意味します。
He spent years perfecting his painting technique.
彼は絵画の技術を完全なものにすることに何年も費やした。
The company says they have perfected online shopping.
その会社はオンラインショッピングを完成したと言っている。
perfectionの意味と使い方
perfectionは「申し分のないこと、完全」です。けっこう名詞では使いにくく、使われる場面が形容詞より限られてきます。
My boss demands perfection.
ボスは完璧であることを要求する。
Most people feel that there is something almost inhuman about perfection.
ほとんどの人々は、なんとなく完璧であることはほぼ人間味のないことだと感じている。
Everything about that meal was perfection.
Everything about that meal was perfect.
あの料理についてのすべては完璧だった。
上の例文はどちらでもOKです。形容詞のperfectを使うのが一般的な表現です。perfectionは隠喩的な表現になります。
日本語でいう「完璧とはこの料理だ」「この料理のすべてこそ、完璧であるという概念なのだ」みたいな言い方に近くなります。詩的な言い回しだけれど、それなりに見かける言い方です。
to perfection
「to perfection」は「perfectly」と同じ意味で「完全に、完璧に」です。
My steak was cooked to perfection.
ステーキは完璧に調理された。
That movie depicts life in Japan to perfection.
あの映画は日本での生活を完璧に描写している。
perfectlyと少しニュアンスの差があるとすれば、to perfectionは今、動いているものにはあまり使われず、完了したものに対して使われます。
〇 He is dancing perfectly!
△ He is dancing to perfection!
彼は完璧に踊っている!
今、踊っているならばperfectlyを使うの無難です。
混同しやすいperfectlyとutterly
perfectlyのように「完全に、全く」と訳される単語の1つにutterlyがあります。この2つの言葉は何かを強調する意味で使われ、程度や気持ちを大きくできる表現です。
ポジティブなことを強調するにはperfectly、ネガティブなことにはutterlyがよく使われます。
I’m perfectly happy living here.
ここに住んで本当に幸せだ。
This jewelry is perfectly exquisite.
この宝石は本当に美しく精巧だ。
I’m utterly sad.
私は本当に悲しい。
This natto is utterly disgusting.
この納豆は本当に気持ち悪い。
次の言い方は一般的ではありません。
△ I’m perfectly sad.
△ This natto is perfectly disgusting.